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□【安倍無能政権の仮面を剥ぐ】塩崎恭久〜尾身幸次〜世耕弘成〜久間章生 [ゲンダイ]
▽塩崎恭久 (56歳・愛媛１区)
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=30629
【安倍無能政権の仮面を剥ぐ】
2007年2月15日 掲載
塩崎恭久 (56歳・愛媛１区)
「オレ様」官房長官の悪評
通常国会が始まったばかりだというのに、もう「予算が通ったら内閣改造か？」という話がチラホラ聞こえる。「産む機械」の柳沢厚労相だけでなく、政治資金の醜聞も噴出、閣内不一致も露呈し、安倍政権はグチャグチャなのだ。そこで、改めて、この政権のメンバーを一人ひとり、裸にしてみる。きょうは霞が関で一番嫌われている男、塩崎官房長官――。
ここにきて内閣改造話が急浮上しているのは、「塩崎をクビにしろ！」というのが発端らしい。
「官房長官といえば、首相の女房役であり、弾よけでもある。時には嫌われ役になっても、首相の意向を通し、閣僚や官僚をさばく手腕が求められる。ところが、塩崎にはその力量も覚悟もない。だから、首相官邸への不満、非難はすべて、首相に集中してしまう。柳沢問題のときも、オフレコで“留任を決めたのは総理だ”とか言っちゃう。これじゃあ、ダメなんです。しかし、官房長官を更迭すれば、内閣は持たない。そこで、改造という形で塩崎を更迭し、麻生外相を官房長官に持ってくる案などがささやかれているのです」（自民党関係者）
塩崎の評判の悪さを挙げていけば限りがない。道路特定財源の見直しでは「オレが仕切る」と言いながら腰砕け。そのくせ、態度は傲岸不遜で、説明に来た官僚に「早く言えって言ってんだろ！」とブチ切れたり、英語の細かい訳にまでイチャモンをつけたり……。外務副大臣時代から田中真紀子以上に嫌われていたが、官房長官になっても相変わらずだ。
そのくせ、強い者にはシュンとしてしまう。閣僚の不規則発言が相次いだときは中川幹事長に叱られた。叱られただけでなく、こういう話が中川サイドから漏れ、塩崎は何も言えないでいる。揚げ句は「政府に入ったことのない若い人たちが官邸スタッフになっている。若いことは逆に経験不足ということもある」（中川幹事長）とか言われているのだから世話はない。
塩崎の頼みは安倍とのパイプなのだが、最近は教育３法でも消極発言をして、安倍との行き違いが露呈した。それなのに他の閣僚には「発言には気をつけろ」とかエラソーに言っているらしい。官房長官がこの調子では、内閣のタガが緩んでも当然だ。
塩崎は貸金業者に政治資金をもらいながら、こっそり返している。関税法違反で捕まった地元の大手豚肉業者との関係も取りざたされている。みんなに嫌われているだけに、何かが出てきたら、即アウトだ。
●…１９５０年１１月７日生まれ。東大教養学部卒、ハーバード大学院で行政学修士。９３年衆院議員に初当選。コスタリカで参院に転じたが、衆院に戻り、３回連続当選。
▽尾身幸次(74歳・比例北関東)
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=30650
【安倍無能政権の仮面を剥ぐ】
2007年2月16日 掲載
尾身幸次(74歳・比例北関東)
娘の選挙のために260億円のバラマキ事業
通常国会は冒頭から野党が閣僚の醜聞を追及しているが、真っ先にヤリ玉に挙がったのがこの人だ。
民主党の馬淵澄夫議員が追及したのは、尾身が言いだしっぺで旗振り役になっている「沖縄科学技術大学院大学」。世界最高水準の大学をつくるとかで、今年は８７億３０００万円、過去累計で２６０億円もの税金が投入されているハコモノだが、このシンポジウムに尾身は長女の朝子氏（４５）を通訳として同行させていたのである。
もちろん、きちんとした通訳は別にいる。朝子氏はバイリンガルらしいが通訳の資格があるのかは不明だ。
石原慎太郎都知事顔負けの公私混同だが、これは「選挙目当て」とささやかれている。
「朝子氏は前回の参院選で比例出馬して落選した。７月の参院選にリベンジを期す。前回の選挙では、沖縄県の地元建設業者、國場組が応援した。その國場組が先月、大学院大学の事業を落札した。尾身大臣が大学院大学関連の会合に娘を連れて行くのは、巨額事業をエサに娘を売り込んでいるとしか思えません」（ジャーナリスト・横田一氏）
この事業の怪しさは、内閣府が予算をつけていることでも分かる。大学院なのに文科省ではないのである。「最高の大学をつくる」とかいうのは、詭弁だ。それならば、東京や大阪につくればいい。尾身自身も国会答弁で認めているが、要するに沖縄へのバラマキ事業なのである。
しかし、地元住民には大学院大学なんて縁はないから、潤うのは土建業者だけだ。で、調べてみたら、くだんの國場組グループが過去２件の入札でも落札していた。あまりに露骨だ。
そんな灰色大臣が「徹底した歳出削減を貫く」とか言っている。
尾身の疑惑は、他にもある。沖縄市東側の東部海浜開発を選挙利用した疑惑や私設秘書の借金踏み倒し疑惑、その背景には沖縄ごみ処理施設を巡る疑惑もささやかれている。尾身の沖縄後援会、沖縄幸政会会長は沖縄砂利採取事業協同組合理事長。もちろん、尾身に献金している。というか、献金した企業が食肉処理整備事業などを落札した例が目に付く。
疑惑まみれの尾身に財務大臣の資格はない。
●…１９３２年１２月１４日、群馬県沼田市生まれ。県立沼田高を経て一橋大商学部卒。
▽世耕弘成(44歳・参院和歌山)
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=30679
【安倍無能政権の仮面を剥ぐ】
2007年2月19日 掲載
世耕弘成(44歳・参院和歌山)
「いつまで、張り込めばいいんだ！」
１０日の慶大病院前。待ちぼうけの報道陣はイラ立っていた。
就任後初の安倍首相の人間ドック入り。広報担当補佐官の世耕は、マスコミに首相が病院を出る時刻を事前に通達し、取材するよう手配した。首相の健康不安説が飛び交う中、人間ドックを無事に終え、カメラの前で元気な姿をアピールするのが狙いだったが……。
「待てど暮らせど首相が来ない。病院職員も『首相の身に何かあったのか』と心配したほど。結局、現れたのは補佐官の指定時刻より２時間以上も遅れた。受診が長引いたことで、『やはり、首相の体調はヤバイ』と勘ぐられる結果となりました」（民放スタッフ）
実際は、受診が延びたのではなく、世耕が伝えた終了時刻が“あてずっぽう”だったのだ。この人は一事が万事、この調子。メディア対策を練る立場にいながら、取材現場をナメている。
「そのクセ、首相と新聞各社の論説委員との懇談会に同席し、おべんちゃらを言う。上とばかり付き合っているから、現場の記者と意思の疎通ができず、やる事なす事、空回りしています」（官邸事情通）
ＮＴＴ広報課長のキャリアを鼻にかけ、小泉時代からメディア戦略担当として「広報のプロ」を自任。鳴り物入りで官邸入りしたが、やっていることは、首相に小学校で給食を食べさせたり、本屋で立ち読みさせるなどパフォーマンスの振り付けだけ。「民間なら広報係長クラスの仕事」（関係者）とバカにされている。確かに、安倍内閣の支持率を１回も上向かせられないのだからプロ失格だ。
「夏の参院選で世耕は改選を迎えるが、参院自民党では完全にツマハジキにされている。というのも、安倍が主張した参院候補差し替えの動きや、復党問題での態度に、世耕の“演出”を感じた参院幹部の青木や片山が激怒。関係は悪化したまま。和歌山談合事件で逮捕された人物からゴルフ接待を受けていたことも発覚し、当選確実といわれた風向きも変わってきました」（自民党関係者）
安倍政権とともに、政界から確実に消えるひとりだ。
▽久間章生防衛相(66歳・長崎２区)
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=30690
【安倍無能政権の仮面を剥ぐ】
2007年2月20日 掲載
久間章生防衛相(66歳・長崎２区)
ダーティーなハトは骨ナシ
安倍内閣の防衛大臣の立場にありながら、「アメリカのイラク戦争は間違いだった」「米国はあんまり偉そうなことを言ってくれるな。日本に任せてくれ」などとズケズケ公言する久間。米国ベッタリのネオコン政治家ぞろいの安倍政権では異彩を放つ。
では、まともなハト派の常識人かというと、一方ではダーティーな話題が尽きない。許永中との交際、防衛長官室で組長と写真、秘書宅への発砲、防衛利権……。最近も、政治団体事務所を、国に届け出た場所でなく、雀荘や元秘書宅に置いていたなんてデタラメが浮上している。とらえどころのない正体不明大臣だ。
「久間のイラク戦争『間違い』論は、開戦時から言っていたことで、防衛相になっても、ついつい口に出てしまったようです。『間違い』論は今でこそ主流になっているけど、オレは昔から言ってきたんだと誇りたい気持ちがある。政治状況を重視するより、自分重視の政治家なのです。といって別に反米というわけではなく、防衛族のドンですし、米国とは沖縄基地問題などで友好的に話をまとめてきた。だから、安倍も米国も久間発言を“不問に付す”しかないのです」（政界事情通）
反ブッシュ発言が信念から出たものでないとなれば、安倍内閣のブレーキ役にもならない。“骨ナシのハト”は単なる有害大臣だ。
「旧経世会（津島派）出身の当選９回のベテラン。さらにハト派でダーティーだから、『田中角栄や金丸信と似ている』という見方もある。本人も津島派を継ぐのは自分と思っている。でも参院の青木幹雄は、久間よりも額賀福志郎を後継者に推している。そこで安倍は“一本釣り”入閣で久間を引き立てて、津島派を割ろうと仕組んだつもりかもしれない。小泉の真似だよ」（津島派関係者）
ところが、安倍は、イラク発言で足を引っ張られ、野党はスキャンダル国会で『疑惑閣僚３人衆』のひとりとして久間のクビを狙っている。安倍の人を見る目がない人事の典型がここにもある。
●…１９４０年１２月４日、長崎県南高来郡生まれ。東大法―農水省―農協理事―県議を経て代議士に。
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