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http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20070206/ftu_____kur_____000.shtml
柳沢伯夫厚生労働相の「女性は産む機械」発言をめぐり、批判の嵐がおさまらない。政府は少子化対策に本腰を入れるとしながら、いまだ女性を「産む性」ととらえる時代錯誤の意識が透けて見える。立場の異なる識者3人が物申す。
(井上圭子)
■個人の幸せに思いを
「百合レディスクリニック」丸本百合子院長
柳沢厚労相はもともと経済畑の人。彼の頭の中では「女は産む機械、男は働く機械」であって、国民を歯車としか見ていない。単なる数合わせの発想です。
ただし、彼一人の考えではない。「産まない女には年金をやらない」と森喜朗元首相が言ったように、自民党の人口増加政策が「女は産むものだ」という視点でなされてきたことの表れ。
最近、不妊以外で産みたくても産めない人が増えている。結婚や出産を考えていたところへ親が倒れ介護に追われるとか、夫婦で働いても家計が火の車だとか、派遣労働者だから出産で契約を切られるのが怖いとか。
必要なのは産みたい人が安心して産める政策なのに、産む選択すらできない状況に置かれている人が大勢いる現実を考えず、「一人頭」とは、全く無責任な発言です。
命を産みはぐくむためには、国民一人一人が幸せであることが大前提。政治家が個々の命や人生にまで思いをいたさなければ、新たな命など増えるはずがありません。
■『産めない事情』わかってない
「保育園を考える親の会」代表 普光院亜紀さん
少子化対策を論ずる男性政治家が問題の本質を理解していないと思うことが多い。今回も「また出会ってしまった」「やっぱりねぇ」という感じ。ただ、厚労相は保育も労働も管轄しており、責任ある発言が求められる。統計の数字を説明しようとして、つい出てしまったのでしょうけれど、その意識が問題。「装置」とか、言われたくないですよね。
ある区議会で「保育園を民営化するにあたり、保育の質をどう担保するか」を議論していたときのこと。「そんなに『質を』と言うなら母親が家で育てりゃいいじゃないか」と言い放った議員がいたと聞く。もう、そういう世の中の状況じゃないんだということがおわかりになっていない。
子どもが減るのは、一人一人の女性が頑張らないからではない。労働環境や住宅・家計・保育の事情、旧態依然とした性役割分担意識…。産まない、産めない事情を大臣には心底わかっていただき、特に働き方の見直しなどの施策をしっかりやっていただきたい。
■『本音見えた』辞任を
「だから女性に嫌われる」著者 人事コンサルタント 梅森浩一さん
人事評価の立場から言うと「ダメ」。女性からの猛反発は想像できた反応です。あれだけ多くの女性が「本音が見えた」と受け取ってしまった以上、厚労相という任務を遂行することは無理。お辞めになった方がいい。
「口が滑ったなぁ、おまえ」という反応は、男性でも世代を問わず少ないと思う。普通のおじさんが話しているわけではありません。公人ですから。
彼を批判する人たちにも一言。あの発言をもって柳沢さんの人格や仕事能力まで完全否定するのはやめた方がいい。言葉尻をとらえて感情的にもっていく手法は、今回、女性たちが「やっぱり男は」と思ったのと同様、男性から「やっぱり女性は」と思われてしまい得策ではありません。
<メモ>柳沢厚労相発言 「機械って言っちゃ申し訳ないけど、15−50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは1人頭で頑張ってもらうしかない」(1月27日、松江市で開かれた自民党県議の決起集会)
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