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またまた出ました柳沢厚労大臣の「第二発言」。今朝の閣議後の記者会見で、「女性は産む機械」発言のお詫びを述べつつ「職務を全うしたい」と続投宣言をした。今後の少子化対策について「結婚し2人以上の子どもを持ちたいというきわめて健全な希望にフィットする政策を考えいかなければならない」とポロリ。「結婚・子ども2人希望が健全」という「健全」という言葉にひっかかる。「健全」があるからには「不健全」が存在することになる。「子どもをつくらない」「いらない」「つくることが出来ない」のは不健全なのか。
(発言内容)
家庭を営み、子どもを育てるということには、人生の喜びがあるんだという意識の面で、自己実現といった広い範囲で、若い人たちがとらえることが必要だと思う。他方、ご当人の若い人たちは、結婚をしたい、子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいるわけです。そういう若者の健全な希望に、我々がフィットした政策を出していくということが大事だと思っている。(朝日新聞より引用)
「健全」「健全」と2回も出てくる。「若い人たちが結婚して2人以上の子どもを持ちたい 」という願望を持つことが「健全」だというなら、政界では若手だが世間では中年の(私も同世代と断っておく)安倍総理は「夫婦ふたりで子どもなし」は「不健全」ということにならないか。また、身体に障がいがあるがゆえに子どもを持つことが出来ないカップルはどうなのか。また、病を得て子を産むことの出来ない女性はどうなのか。
私が注目するのは、この「柳沢第2発言」が第1発言を謝罪した記者会見でなされたということにある。新聞記者を相手に、テレビのカメラがまわっている席でよくぞ言ったものだ。聡明かつ洞察力に富む塩崎官房長官の入れ智恵とも違うようだし、広報担当の総理補佐官の周到な作戦だとも思えない。かと言って、厚生労働省大臣官房の事務方の作品とも思えない。もしかしたら、安倍内閣に「巨大な空洞」がすくっているのではないか。
柳沢大臣が「オイラ、辞めます」という判断をするのを皆で待っていて、柳沢大臣が今日の閣議後の会見で「何を言うか」の危機管理にタッチしようという人は、官邸も役人も誰もいなかったという寒々しい光景が現出しているのではないか。柳沢大臣の頭の中で、コネ繰り回された言葉、言い換えれば「熟慮の結果」が第2発言だった。今日、厚生労働省はホワイトカラーエグゼンプション=残業代不払い法案の提出を断念したようだ。
安倍内閣支持率が下降曲線を滑り出す瞬間が今日の「柳沢第2発言」かもしれない。発足して4カ月の内閣で「2人以上の辞任は不健全」と見て、安倍総理は柳沢大臣とトコトン心中するしかないだろう。しかし、日本の少子化対策を真剣に議論するために、「柳沢トンデモ発言」は大きく貢献する結果となるかもしれない。そうできるかどうかは、明日からの私たち野党にかかっている。
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