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2007.2.5(その2)
森田実の言わねばならぬ[52]
平和・自立・調和の日本をつくるために【40】
「民主・社民・国民新」3党協力に未来あり――2007.2.4愛知県知事選における接戦と北九州市長選における北橋候補当選の結果は、7.22参院選における与野党逆転への望みを残した
「できごとはもう結果がついたように見えるとき、実際やっと始まったばかりのことがよくあるものだ」(ノヴァーリス、ドイツの詩人、1772-1801)
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2007年4月の2つの統一地方選挙と2007年7月22日の第21回参議院議員選挙の前哨戦として注目された2月4日の2つの選挙――愛知県知事選と北九州市長選は1勝1敗、与野党痛み分けに終わった、とマスコミが伝えている。だが、本当にそうだろうか。内実を分析するとにじみ出てくることがある。与党勢力が急速に衰退しつつあるということである。
民主党・社民党・国民新党の3党連合は、安倍自公連立政権をいま一歩のところまで追いつめた。愛知県において自公連立勢力を、あと一歩のところまで追いつめたが、その厚い壁を突破することはできなかった。
愛知県知事選における民主党の敗因は労働組合を十分にまとめきれなかったことにあるのではないか。言い換えれば一部の御用労働組合の自公勢力との接近――裏切り――を止められなかったのである。最近の大企業は政治主義を強めている。これが労働組合にも影響を与える。昔の経営者はいまほど政治主義的ではなかった。
ある時期までは経営者が政治に中立的態度をとっていたため、労働組合は自主的に行動できた。労働組合はいまよりは自由な立場をとることができた。
しかし、小泉内閣発足後は、大企業は自公連立勢力に接近し、政治色を強めた。財界が小泉自公連立政権を中心とする一種の大政翼賛体制の中に入ったのである。労使一体路線をとってきた一部の巨大御用労働組合は、この経営者の動きに引っ張られた。民主党と連合が合意の上で展開している政権交代の運動に加わりきれない一部の巨大御用労働組合が出た結果、野党統一候補は一歩及ばなかったのである。
安倍自公連立政権は、2敗すれば致命的な打撃を蒙っただろう。安倍内閣の危機を救ったのは、一部の右派御用労組と、自公連立を勝たせる結果になることを承知の上でなにがなんでもわが道を進む共産党だった。
破れたとはいえ、石田芳弘候補はよく戦った。経営者に従う一部右派労組と共産党の非協力の制約のなかで、自公候補をいま一歩のところまで追いつめた。
野党協力は自公と共産党の挟み撃ちを打ち破る一歩手前のところまできている。今後もう一歩の前進があれば、参院選で自公を打倒することは十分に可能であろう。
2つの選挙の結果に、「女性は子どもを産む機械」との柳沢厚生労働省の発言が大きな影響を及ぼしたことは否定できない。
愛知県知事選が大接戦になったことによって、柳沢厚労相を守り抜いた安倍首相の立場は微妙である。むしろ、安倍首相の指導力は後退すると見なければなるまい。 民主党にとって大切なことは後ろ向きの総括をしないことである。民主党の敗因は明確である。一部の右派御用労組の裏切りである。今後、この動きを止めれば、勝てるのである。
7.22参院選への戦いは始まったばかりである。民主党、社民党、国民新党の3党協力をさらに高度化する必要がある。高度化は、(1)政策のさらなる調整(2)幹部間の信頼感の醸成(3)統一選対の設置、である。この方向に向けて3党協力を高めることこそが、自公連立政権を倒す戦いに勝利する道である。すべてはこれからである。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C03166.HTML
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