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2007年02月06日
閑話休題 定年退職延長の弊害
エルオネスという月刊誌がある。元「週刊現代」や「フライデー」の編集長として権力批判の誌面づくりを貫いた元木昌彦氏が、講談社を退職後に作っているビジネス情報誌である。かつて同誌のインタビューに応じた縁でエルオネスの愛読者となった。
そのエルオネスの07年2月号に「ゴルフ市場における2007年問題の検証と対応」と題する廣瀬恒夫という人の記事があった。日本スポーツマーケット研究所の所長という肩書きの人である。世の中にはいろいろな研究所があるものだと感心しながら読んだのであるが、もちろんここで書くことはスポーツの事ではない。同氏が喝破した定年退職制延長の弊害についてである。廣瀬氏はゴルフ市場が活性化しない理由を次のように述べる。
・・・現在のゴルフ市場は1992年のピーク時に比べ40%以上も縮小している・・・これだけ市場が縮小すれば、他の業界では必ず市場原理が働き、既存組織や供給側の意識・経営視点の変革が生まれるはずであるが、ゴルフ市場ではこの原則が機能しない・・・最大の原因は、ゴルフ界や各業界組織をリードする人たちには定年退職がないからである。バブル的ゴルフを創出した人が現在も健在なため、過去に形成された感覚だけで判断し市場対策を講じている。発想の陳腐化や組織の硬直化(が避けられない)・・・
そしてその後に廣瀬所長はこう続けるのである。
・・・今大きな障害を抱えている分野を見ると、ほとんどが循環システムや定年退職制がない組織や業種である。その代表的なものが世襲制や老害により混乱の極みにある政界や、学閥と天下りシステムで利権を拡大する官界である・・・
たまたま目を通した 「ゴルフ市場における07年問題の検証と対応」という記事から、このような鋭い指摘を見つけた私は、まるで宝物を見つけたようにうれしかった。今の政治の混迷を見るがよい。官僚たちの劣化と志の低さを見るがよい。世襲特権や国家権力に甘やかされている政治家や官僚にもはやこの国の将来を託すことは出来ないのだ。仕事をするということはもっと真剣なものであり必死なものであると思う。ましてやそれが1億3千万人の国民の暮らしと安全を託されている仕事であるならば。
既存の国家システムを根本のところから変えてみる。その必要性が待ったなしに訪れている。たとえその先が未知と不安であろうともその作業に取り組んでいくほかにない。そんな大事業は既得権にしがみついて自己利益に汲々とする者たちには決して出来ない。捨て身の覚悟がいる。それを持ちうる者が待望されているのである。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/02/06/#000244
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