★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK30 > 692.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 決して言葉尻の問題ではない。政策に関わる問題だ。この発言自体は評価できないが 投稿者 パルタ 日時 2007 年 2 月 05 日 14:24:36)
民主党も自民党も、少なくとも教育基本法案に関しては同じ穴のムジナです。
以下は、週刊金曜日の文章から部分抜粋。
2006年5月26日(607号)
与党案よりひどい民主党案 「『愛』を強制する教育基本法改定」(高嶋伸欣)
「民主党案の最大の特色は、与党案が妥協の産物となったことで自民党にくすぶっていた不満を巧妙に引きつけている点だ」
「強硬派による与党案への修正要求三点セットのうち、@「愛国心」の明記は、「日本を愛する心」とより明確にした。」
「さらに民主党案では、この文言を前文に移している。与党案では、第二条<教育の目標>に列記した五項目の一つに埋没させていたのだから、はるかに強調した扱いだ。」
「要求B「不当な支配」の文言削除も、そのとおりに実行されている。・・・政府与党案は「不当な支配」の文言を残しているのだから、民主党案の方が、政治介入を容易にしている。」
「こうしてみると、民主党案は与党案以上に、非民主的で憲法の基本理念に抵触する部分を多く含んでいる。それも当然で、民主党案をとりまとめた「教育基本法に関する検討会」の座長・西岡武夫元文相は、超党派の「教育基本法改正促進委員会」議員連盟(以下、改正議連。04年2月発足)に属し、前出の三点セット修正要求に参画している。ただこうした“隠れ自民”と対立する形で、同党には旧社会党系議員も少なくない。その党内不一致を突いて揺さぶりをかけようとしているのが、今回の与党案だった。ところが、そうした与党側の思惑を百も承知の民主党執行部は、党内の旧社会党系を「ともかく与党案を阻止するのだから」と説得し、逆に与党側の分裂を誘う対案を提出した。すかさず自民党内から高く評価する声があがり、『産経新聞』は「民主党案もいいではないか」と積極支持を表明した。『読売』も「政府案との共通点も目立つ」として両案の「妥協点を探ることができないのか」と求めている(両紙とも5月16日社説)。」
「「教育を『政争の具』にするな」とは当然であるはずなのに、与党も民主党もこの大原則を忘れている。・・・教育を「政争の具」にしながら「正義」や「愛国心」を強調しても、生徒たちから軽蔑されるのが落ちだろう。」
▽与党案と民主党案が似通っている理由:
「前出の「改正議連」が両党議員によって構成されている点もあるが、さらにその背後には一つには保守系組織「日本会議」の存在がある。すでに本誌で言及した新田均氏等のブログ上の論争から、同会議による旧「生長の家」系の宗教的願望の継承が暴露された。その願望とは、戦前型天皇制回帰と「八紘一宇」の大理想実現だという。それを具体化したのが80年代に東条した高校用教科書『新編日本史』(現『最新日本史』明成社)と最近の「つくる会」版中学教科書である」
▽財界(経団連)も関与:
「日本経済団体連合会(以下、経団連)は、04年4月に「21世紀を生き抜く次世代育成のための提言」を発表した。そのキーワードは「多様性」「競争」「評価」などで、現在の教育改革は、ほぼこの提言通りに進められている。そうした実績を踏まえて経団連から再び出されたのが、05年1月の「これからの教育の方向性に関する提言」だった。そこでは「教育内容面で今後重視すべき点」として教育基本法の各条項の改定を「国や郷土への誇り」や「宗教の持つ意味」の明確化、「不当な支配」論争の解消などと具体的に提示されている。これらは、前出の「日本会議」や、「民間教育臨調」の要求とも一致していて、それらと緊密な関係にある「改正議連」も同様なのだから、こうした関係者が財界の見解表明で勢いづいて当然だし、逆に尻を叩かれたことにもなる。・・・民主党は、党内議論の蓄積がほとんどない。前出の提言を土台に、党内の「改正議連」が中心となって“対案”をまとめたのだから、与党案と「共通点の目立つ」一卵性双生児なのも当然だ。それをいかにも別個のようにして相互に揺さぶりをかける道具にした。党利党略のそれは、まさに“キツネとタヌキの騙しあい”だ。しかも両者が土台とした05年1月の提言は、九条改憲と国民投票法早期成立の提言とセットで出されたものだった。ここに、今回の与党案および民主党案に共通した政治的意図が読める。われわれは“同じ穴のムジナの騙しあい”に目を奪われてはいられない。」
(たかしまのぶよし・琉球大学教授。教育学)
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK30掲示板
フォローアップ: