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筆洗
(2007/2/5)
「政府は帆であり、国民は風であり、国家は船であり、時代は海である」。ドイツの評論家、ベルネの言葉。大きく張った帆に順風が吹けば、船は波が荒くとも乗り切っていける
▼柳沢伯夫厚生労働相の「(女性は子を)産む機械、装置」発言をめぐり、安倍晋三首相が野党側の罷免要求を拒否している。極めて不適切な発言と認めて「私もおわびする」と国民に謝罪している。でも閣僚として結果を出すことで、責任を果たしてほしいという▼柳沢氏自身は「自分としてはどちらでも」などと、辞任しても構わないとの胸の内を一度は口にしているという。政府税調会長、行革担当相の辞任劇では「本人の意向」が演出されている。今回はどうやら本音で「首相の意向」が優先している
▼柳沢氏は七十一歳で当選八回のベテラン議員。金融や財政問題に精通している。自民党総裁選では安倍陣営の選対本部長を務めており、厚労相就任は「論功行賞」と党内で受け止められている。二人目の閣僚辞任となれば首相の任命責任は逃れようがない。首相は内閣の瓦解にも発展しかねないと感じ、厚労相を守ることで自分を守っているように見える
▼与野党が対決した愛知県知事選と北九州市長選では与党が苦しんだ。首相は国政と地方選は無関係と言いたいようだが、結果からは柳沢発言と擁護する首相の姿勢に対する有権者の怒りを感じる▼政府という帆に穴があいていたり、国民という風が止まるか逆風に転じれば、船は前に進めない。首相という船長が守るべきは、船の無事な航海だろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/hissen/index.shtml
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