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宮崎県知事選で東国原(ひがしこくばる)英夫(ひでお)(そのまんま東)氏に吹いた風をどう受け止めるか、各党が頭を悩ませている。7月の参院選まで続く政治決戦の年。「官僚」が嫌われたのか、「官製談合」に怒っているのか、そもそも「政党離れ」が起きているのか――。無党派層だけでなく、政党支持層をものみ込んだ「そのまんま東ショック」。2月4日投開票の愛知県知事選、北九州市長選を舞台に、有権者の意識を探り、つかもうとする模索が続く。
「保守系の旧態依然とした風土が連綿と続き、宮崎県の10年、20年の遅れにつながった」
知事選から1週間。28日に全国ネットのテレビ番組に出演した東国原氏は、自らに託された県民の思いをこう解説した。
自民党は、この「旧態依然」への反感が全国に波及することを恐れている。5年余りの小泉政権の時代に改革イメージをふりまいて引きつけた支持層が離れては、参院選の勝利もおぼつかない。
もともと「宮崎は自民分裂の特殊例」とみなしていた。ところが、想定外の大差がつき、25日には党幹部が選対会議を開いて愛知県知事選、北九州市長選に向けた対策を話し合った。
「いろいろ風が吹いている。参院選の帰趨(きすう)を占う選挙になる」(中川秀直幹事長)
「北九州は厳しい戦いだ。宮崎の余波で官僚批判の逆風もある」(舛添要一参院政審会長)
北九州市長選の自民、公明両党推薦候補は元官僚。同市出身の舛添氏はそこを懸念する。
28日、与党推薦候補の応援に、安倍首相の妻昭恵さんが駆けつけた。首相の地元は関門海峡をまたいだ下関。「お隣同士です。安倍晋三がこの地域の発展に力を合わせることをお約束したいと思います」。満員の会場から拍手がわいた。
地元でない地方選挙に首相夫人が応援演説するのは異例。無党派層を意識した陣営が要請していたもので、「首相よりインパクトがある」と効果に期待を寄せる。
続いて、候補者がトレーニングウエア姿で「アッキーが応援してくれるなら負けられない」と訴えた。宮崎の投開票日と重なった21日の出陣式から、スーツを脱いで「脱官僚をアピールしている」(陣営)。
一方、愛知県知事選で与党の推薦を受ける現職の陣営は、組織中心の戦いを崩さない。
政治家不信が広がっていて、東国原氏の勝因は政治に取り組む姿勢や政策を真剣に訴えたことにある、とみているのだ。自民党愛知県連の加藤南幹事長は「現職はまじめで実績もある。堅実な戦術で組織の引き締めを図りたい」と語る。
「宮崎でそのまんま東さんが圧勝した。日本を変えるというメッセージを愛知県から出そうじゃありませんか」。民主党の鳩山由紀夫幹事長は27日、愛知県知事選の応援で訪れた名古屋市でこう訴えた。
民主党は、和歌山、宮崎と「知事の不祥事」を受けた出直し選に候補者を擁立せず、「選択肢を示さなかった」と批判を浴びた。政治資金の問題で、角田義一氏が参院副議長辞任にも追い込まれた。愛知と北九州の戦いによっては、党の存在意義すら問われかねない。
宮崎県民が示した官製談合への怒りを吸収し、広げていけないか――。民主党は、そこに民意を見いだそうとする。愛知でも名古屋市発注の地下鉄工事をめぐり地検が捜査に乗り出している。菅直人代表代行は「自民党も民主党も官製談合に対応できる候補を出せず、しがらみのない東さんが当選した。既成政党への批判だ」と語る。反省から「官製談合撲滅知事の会(仮称)」を立ち上げ、29日に東国原氏にも入会を打診する予定だ。
ただ、政党がどう有権者と向き合うべきか、民主党もなお、姿勢は定まっていない。
「北九州市長を決めるのは安倍君でも、小沢君でもない、市民の皆さんです」。27日、民主党の渡部恒三最高顧問は党推薦候補の応援でことさら「市民」を強調した。渡部氏の地元、福島県で昨年11月にあった知事選でも「県民党」を掲げた推薦候補が当選している。21日の出陣式でも、応援に駆けつけた菅氏ら国会議員8人は一切あいさつをしなかった。
既成政党への批判をかわしながら、野党第1党としての存在感をいかに勝ち取るか。こちらの工夫も手探りだ。
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候補者を応援する首相夫人の安倍昭恵さん=28日午後2時18分、北九州市小倉北区で
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