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http://blog.so-net.ne.jp/pegasus/2007-02-20 から転載。
簡にして要を得た九条論 [憲法・教育基本法]
先日の佐賀新聞に,みごとに簡にして要を得た九条論を見つけました.このほど筆者本人と佐賀新聞社から転載の許可が得られましたので,ここに皆様にご紹介します.なお,反論の対象となっている真崎氏の文章は,図書館などで紙面をご覧になるか,パスワードを入手して佐賀新聞記事データベースからお取り下さい.(パスワードは同紙の紙面に書いてありますが,ここに転載するわけにはいきません.)
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佐賀新聞 2007年2月6日掲載
私の主張
白石町・白武留康
憲法九条こそ平和の鑑 (かがみ)
一月二十五日付の真崎勝郎氏の「まずは九条は改正しなければならない」と結論づけた「私の主張」に反論したい。
改憲論者の常とう手段は、現行憲法が米軍占領下で押しつけられたものだとすることである。氏はその辺の経緯を詳しく述べているが、この憲法を手にしたときの国民の反応はどうだったのか。少なくとも私の周辺では「もう日本は戦争はせんてばい」「よかったのう」の声は聞かれたが、「米軍から強要されたのでけしからん」という声は何一つ聞こえなかった。
そして文部省発行の「新しい憲法のはなし」のテキストは、表紙も明るく輝いていて、生き生きと学習したのを記憶している。
現行憲法は国民に歓迎され六十余年守られてきたのである。そして、国民大衆から憲法のあの条項はけしからんという声もほとんど聞くことはなかったのである。だから憲法改正の世論は数年前までは八割ほどが憲法擁護であった。
しかし、米国の要請でPKO活動などで自衛隊が海外に出ていくようになってから、米軍とともに戦うためには、どうしても九条は邪魔になりだした。かつて、憲法は米国に押しつけられたからけしからんと言った人たちは、今度の米軍の要請には、けしからんとは言わないのである。
改憲論の第二の論法は、もし日本が外国に攻められた時、黙ってながめていいのか、の論である。しかしこれは非常に非現実的な仮定でしかない。わが国が歴史上攻められたのは元寇の乱以外にない。反対にわが国が他国を侵略したことはいっぱいあるが。一触即発の環境があるとすれば、それは九条をなくして武力行使を世界に宣言することにあろう。
わが国が戦争をしかけることはないというが、集団自衛権で米国がしかけると日本軍もすぐそれに従っていくだろう。あの誤りだったとだれもが反省しているイラク戦争にも、何のちゅうちょもなく付いていったではないか。九条がなくなればそれは日常茶飯事になるだろう。それは同時にわが国を攻撃する口実を相手に与えることにもなる。あるいはテロを送り込む理由にもなるかもしれない。
武力を持たず、行使しないと世界に宣言して攻撃を受ける可能性こそ、非現実的だといいたい。今までそうであったように。(六十九歳)
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