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http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20070220k0000e010020000c.html
米国のチェイニー副大統領が20日午後、約3年ぶりに来日(公式実務訪問)する。米国の単独行動主義をけん引し、かつては「史上最強の副大統領」とも呼ばれたが、イラク戦争での失策がたたり、最近は存在感が薄れがちだ。日本側からは「何をしに来るのかよく分からない」(防衛省首脳)との声すら漏れる。【大前仁】
■防衛相と会わず
「イラク、アフガニスタンで日本のさらなる支援を求め、日本が長い友好関係を持つイランについても、米国の厳しい姿勢を説明する」。米政府高官は、副大統領訪日の目的をこう語った。
迎える安倍晋三首相も16日、記者団に「世界のため、アジアのための日米同盟を強化する上で有意義だ。イラクやアフガニスタン、北朝鮮など多岐にわたる問題について胸襟を開いて話し合いたい」と述べており、中東問題などがテーマに設定されているようだ。
そこで注目されるのが副大統領の会談相手。安倍首相や麻生太郎外相はもちろん、天皇、皇后両陛下との会見も予定されている。しかし、日米同盟を語る上で外せないはずの久間章生防衛相との会談はセットされていない。防衛相側の要請に対し、「すでに全体の日程が決まっている」との理由で断ったという。
好き嫌いがはっきりしている副大統領のこと。イラク戦争や沖縄・普天間飛行場の移設問題で米国批判を繰り返した久間氏の顔を見たくなかったようだ。防衛相との会談をあえてけることで、米政権の不快感を伝える意図もあったとみられるが、その結果、実務訪問の目的がさらにぼやけた印象は否めない。
■感謝の旅?
チェイニー副大統領のきまじめさを評する共和党有力者の言葉がある。「パーティーに招待すると約束の5分前には玄関の前に立ち、時間が来ると呼び鈴を鳴らす」
米政府高官によると、そんなきちょうめんな副大統領は今回の日本、オーストラリアへの訪問を「感謝の旅」と位置付けているという。アフガニスタンのテロ掃討作戦やイラク戦争で協力を惜しまなかったことへの感謝。滞在中には、北朝鮮をめぐる6カ国協議で日本が示した「拉致問題が進展しなければ北朝鮮への支援はしない」との政策にも支持を表明する考えだ。
しかし、昨年11月の米中間選挙で共和党が敗北して以来、ブッシュ政権は北朝鮮政策などで融和路線に傾き、強硬派の副大統領は微妙な立場にある。気脈を通じてイラク戦争などを推し進めたラムズフェルド前国防長官やボルトン前国連大使は政権を去り、イラク戦争では身内の共和党からの批判にもさらされる。
米政権ナンバー2の来日にもかかわらず、どことなくさめた日本の雰囲気。19日夕の塩崎恭久官房長官の記者会見が、それを象徴していた。
記者「副大統領来日の意義は?」
長官「向こうがおいでになるということだから、意義は向こうにある。我々としては副大統領が来られることは歓迎している」
毎日新聞 2007年2月20日 10時51分
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