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提言の趣旨
膨大な堆積シラス・火山灰を有効活用した画期的な多機能新素材が登場した。これは世界最大の未利用資源の火山灰、それも画期的な大発見である火山灰の宝庫である広大な砂漠の砂を活用するもので、国家的規模での大々的な普及への展望を切り開くものである。
新素材は極めて高い強度、断熱、耐火、耐久、防水・防湿、意匠性などの高性能を有し内外装不要である。適切な骨材や補強材の組み合わせで、従来のコンクリート建設材料や鉄鋼や樹脂・石材・木材等にも代替可能で広範な用途に及ぶものだ。火山灰は厄介な天然の廃棄物だが、新素材は常温常圧の無焼成で、極めて安価に固化製造が可能だ。骨材には火山礫や殆どの産業廃棄物が適合し、高レベル放射性産業廃棄物の処理にも効果的だ。
全関係業界の総力を結集した新素材の広範な応用・展開は、現下のコンクリートや鉄鋼、樹脂、木材等を巡る諸難題の有効解決から、内需拡大、地域開発、資源・エネルギー消費の大幅削減、各種産業廃棄物処理、各種材料の大幅代替化、埋立・干拓へのヘドロ対策、砂漠の緑化等に多大な効果を招来し、国内外の経済の窮状を打開する歴史的材料革命、産業革命、省エネ・省資源革命となって、正に文明史の大転換となるだろう。
これは、無尽蔵の火山灰や火山礫の有効活用により、枯渇する砂利・砂などの建設骨材への対応、防水・断熱・仕上げ材の不要、産業廃棄物処理を始め種々の骨材への対応、原油消費の大幅削減及び京都議定書の目的達成、マグマ溜まり内部からの金属資源抽出など、実に資源・エネルギー立国への展望を切り開く「新日本列島大改造」の実践である。
なお三宅島火山灰などのように、黒っぽく成分的には白い酸化珪素が少ない場合は、新素材技術の火山灰モルタルには、鹿児島産などの白っぽい珪酸分含有の火山灰を2割ほど混入する必要があるとはいえ、微粉末火山灰の粒径や割合を特定すれば、殆どの火山灰が利用可能であり、粗骨材の火山礫や溶岩は殆どが利用可能であることを付言する。
第1章 画期的新素材の登場
1 火山灰利用新素材の特徴
(T)試験結果
細骨材は粒径二・五ミリ以下の砂分に加えて、従来無視されてきた粒径〇・一五ミリ以下の微粒分を含んだ火山灰を、また混和材にはガラス原料の珪砂を精選する際に生じる珪酸質微粉末のキラを一定割合で使用する。粗骨材として普賢岳岩石の火山岩砕石を、混和剤として某減水剤を用い、水は水道水を使用する。そこで、四週強度試験の結果は、単位セメント量として普通ポルトランドセメント三五〇キログラム/立方センチでは、四二五キログラム/平方センチの強度で、セメント四〇〇キログラム/立方センチでは、六二五キログラム/平方センチの強度であり、普通コンクリートより、非常に優れている。
(U)製造面の特徴
(1)未利用資源・天然火山灰資源の活用(省資源)
微細骨材(火山灰)、粗骨材(火山礫)、セメント、特殊混和剤(液体)、特殊混和材(固体)を用いる。今回の新素材は、特に微粉末の天然火山灰を無焼成のまま生シラスとして利用する。なお、特殊混和材は、ガラス原料の珪砂を水洗い精選する際に大量に出る産業廃棄物の一種で、SiO2が九〇〜九三%のガラス質微粉末で、通称キラと呼ばれるもので、愛知県では一日に三〇〇〇トンも出るという。
(2)独自の混練方法
まず、所定量のセメントと微細骨材(火山灰)と特殊混和材(キラ)を、独自の配合で均質になるまで十分に混練した後、所要水量の約八〇%に特殊混和剤を注入してかき混ぜた添加水を往ぎ、十分に混練する。次に粗骨材(火山礫)を所要全量投じて再び十分混練する。最後に残量の水を加え、最終的な混練を行なうものである。
(3)常温・常圧で硬化
現在の生コンクリート製造(ALCも同様)においては、養生して硬化させるために多量の石油を使用するが、新素材は製造において養生工程、養生装置が全く不要であり、常温常圧下で短時間で脱型が可能である。
(4)スランプ〇の打設
スランプとは、練り上げたモルタルを深さ三〇センチのコーンに詰めて、コーンを逆さにして上方に除去した際、落下するモルタルの沈降距離を示し、大きい程、軟練りの状態を示す。新素材は、スランプ〇でも、特殊混和材を併用することにより、プラスチシチ(粘り)が増大し、軽い火山礫の浮き上がりや分離、重なりを防ぎ、ワーカビリティー(施工軟度)を良保して可塑性が向上する。
(5)養生及び脱型
養生は常温常圧の空気養生であり、コンクリートの脱型時間は、特殊混和剤を用いた場合、夏期は約四時間、冬期は約八時間であり、また特殊混和剤を用いた場合、夏期で約二時間、冬期で約四時間である。なお、気温はおよそマイナス六・二〜プラス三五・八℃である。これに対し、普通の砂利・砂使用のコンクリートや軽量骨材コンクリートの場合、水分の蒸発による収縮亀裂を防ぐ為に、大量の石油を用いて養生し、脱型もはるかに遅い。
(6)セメント量
砂利・砂使用のコンクリートに用いられるセメント量とは大差ないが、軽量骨材使用の軽量コンクリートに比較すれば、火山礫の空隙部が完全に確保されるので、セメント量は三〜四割節約できる。
(7)早期強度
通常のコンクリートの四週強度が、常温常圧下で、一週で達成でき、その後、時間の経過と共に強度が向上し、最終的には平均五〇〇キログラム/平方センチとなる。なお、砂利・砂使用の通常のコンクリートは、三五〇キログラム/平方センチ程である。そして天然軽量骨材を使用したコンクリート(五種)は、八〇〜一五〇キログラム/平方センチで、また軽量気泡コンクリートは、五〇〜八〇キログラム/平方センチ程度の圧縮強度である。
(8)クリープ現象の改善
独特の混和剤により、水セメント比を低くし、粒度調整でセメント量を減少させ、特有の混練法でコンクリートの収縮を可能な限り小さくし、長期の継続荷重による変形(クリープ現象)を滅ずることができる。
(9)無機系混和材を使用
今回のものは、微粉末の天然火山灰を利用するのに加えて、産業廃棄物の微粉砕されたガラス質粉末の混和材キラを一定割合加えて、そして特殊減水剤の混和剤を用いる。
(10)既存の生産設備がほぼ利用できる
新素材の火山灰コンクリートは、現在の生コンクリートと類似の材料から形成されることにより、遊休している多くの生産設備が利用できる可能性があり、しかも石油を多量に消費する養生設備が不要となる。
(V)性能面の特徴
(1)圧縮強度が大(高強度化)
独特の調合、独自の混和剤・混和材により、特に特殊混和剤の物理的・化学的な作用効果により、セメントや火山灰の表面をくまなく濡らし、微細な分子を分散させ、セメントに対し、より効果的なポゾラン水和反応を示す。そして常温常圧下で、通常コンクリートの四週強度が一週で発現し、従来のシラスバルーン、砂利、砂、セメント使用のシラス建材が、八〇キログラム/平方センチ程度であるのに対し、この新素材は、最終的な圧縮強度は、平均五〇〇キログラム/平方センチと非常に高い。
(2)普通コンクリートと比較して軽い(軽量化)
多孔質の火山礫内に、セメントや水と混練した火山灰モルタルが侵入されずに、火山礫表面を被覆するようにして凝固するので、火山礫の空隙部がそのまま保持できて軽量化が図れる。その結果、鉄筋の使用量も低減可能である。それに、新素材は、配合割合を変えて製作すれば、火山礫の空隙部分の容積量によって、現在の軽量コンクリート(一種〜四種)に対応して水に浮くものまで、強度や防水性を維持しながら実現可能である。
(3)耐火性、断熱性が良好(超耐火性)
現在のコンクリートは、セメント自体の耐火性能が構造躯体として約七五〇℃で劣化するのに対し、今回の新素材は、天然火山灰、火山礫、セメント、混和剤の配合割合、投入順序、投入タイミング等の相乗効果により、一二五〇℃の燃焼試験でも殆ど半永久的に異常ないものと思われる。二〇〇〇℃(五分間)で表面のみガラス化して黒く劣化する程で、抜群の耐火性能を有する。
(4)防水性が良好
新素材は微細な火山灰中の珪酸(SiO2)とセメント中の遊離石灰とが化合して不溶の珪酸塩をつくり、完全に固化してコンクリート体内の毛細管を閉塞して不透水性ゲル形成を助長せしめて、緻密で防水性が高く、化学的侵食抵抗性にも優れ、亀裂をも防止し得て、厚さ三ミリでも半永久的に水は浸透しない。
(5)表面に繊細なレリーフ模様が可能
表面に化粧層を施す際には、所望するタイル状や石板状のエラストマー(ゴム)などを内型として敷き、特殊陶化材を五〜六ミリ厚に塗着した後、その上に火山灰コンクリ−トを打設する。この結果、特殊混和剤と特殊混和材の相乗効果で、かなり複雑な彫刻模様でも、ポアのない肌の美しい表面層を得ることができ、また木目や大理石模様等の任意の図柄を転写できて意匠性の著しい向上に役立つ。
(6)美観性保持
新素材は、普通のコンクリートのような経年変化による亀裂や老化などを防止することができ、極めて長期に亘って美観を保持し得る。
(7)採取量、採取地に明るい将来性
今回用いる火山灰、火山礫は、日本全島が火山で覆われているいることから、実に無尽蔵にあり、採取地は人家も少なく、殆どは、離島、荒れ地、僻地、砂漠等の過疎地である。それに、世界の広大な砂漠の砂は火山灰であり、実に砂漠こそ火山灰の宝庫と言える。
(8)鉄筋の防錆効果が良好(中性化防止)
普通一般に、コンクリートは、表面から空中の二酸化炭素を吸収して漸次アルカリ性を失い、これが鉄筋面に達すると、亀裂を伝って侵入する水の為に、中に埋設された鉄筋は腐蝕し始める。新素材は、気泡を有した火山礫骨材の表面を、水密な火山灰モルタルが被覆して強固な外殻層を形成し、一種の卵殻体の複合立体的ハニカム構造となり、駆体全体が緻密な防水体となる。
(9)耐酸性、耐アルカリ性が良好
強塩酸に供試験体の半分を二〇日間浸しても、普通コンクリートの減少率は二〇%であるのに対し、新素材は〇・〇一%の減少率であった。なお、アルミニウムや鉄は完全に溶解して消滅することが確認されている。火山灰コンクリートでは、粒径〇・一五ミリ未満の火山灰と、硬化剤微粒分に多く含まれている可溶性のSiO2(石灰分)の化合により、ポゾラン効果が顕著に現れるために、酸、アルカリや薬品に対しても変化しない。
(10)耐薬品性、滅菌性、殺菌性
火山灰コンクリートに特殊混和剤を加えると、大腸菌や枯草菌等の滅菌作用が現れ、またカビの発生を防止することができる。院内感染が指摘されて問題化している病院等にも用いれば、殺菌性や滅菌性が発揮されて大幅な効果が期待できるであろう。
(11)防湿性、吸着性が高い
火山灰が、複雑で微細な多孔質の結晶構造を有しているために、建造物内での湿気の吸収や、ゴミ、汚泥等の各種の産業廃棄物の処理に対する吸着性に関しても効果的となるだろう。また、湖沼や河川の浄化に対しても、汚泥の吸着や固化等にも有効に活用できるだろう。
(12)耐爆裂性が高い
二〇〇〇℃溶接バーナー三本で三〇分間真赤に焼き、これを急激に水中に突込んでも爆裂せず、また亀裂もない。そして同一試験体を三〇回繰り返しても新素材コンクリートの組織変化は全く見当らない。新素材を高熱に晒した後に、冷水に浸しても何ら変化がないほどに耐爆裂性が高い。普通のコンクリートでは爆裂現象が現れて破壊されるものである。
(13)収縮亀裂の防止
厚さ三ミリの供試験体を、水中浸漬や戸外放置を繰り返しても、乾燥による収縮亀裂は見当らない。普通、水分を含んだコンクリートは、乾燥するにつれて収縮亀裂が入り易く、また寒暖の温度変化に対しても亀裂が発生し易い。
(14)施工性及び加工性が良い
火山灰コンクリートは軽量コンクリートでありながら、超微細粒子である故に、普通コンクリートと同様に打設や吹き付けもでき、剪断、はつり、釘打ち等が簡単にできる。また、スランプ〇でありながら、微細な結晶である故に、施工性も良好で、多量の水も不要で、強度を低下せずに、高所へのポンプ圧送による施工性の向上が期待できる。
(15)塗装の保ちが非常に良い
コンクリート上の塗装の保ちが非常に良く、何故変化しないのか不思議である。既に、外壁の塗装で二〇年を経過しても何ら変化していない。それに、従来の安い塗料で充分であり、逆に高級塗料は悪い結果をもたらすようだ。
第2章 新素材技術の広範に亘る普及効果
2 現下のコンクリートの諸難題を解決へ
新素材の各種の画期的な性状は、現在、問題になっているコンクリートにおける砂利・砂の骨材の枯渇化、骨材アルカリ反応や、中性化問題、酸性雨問題、結露やカビの発生、海砂による塩害問題、コールドジョイント問題、鉄筋の腐食等によるひび割れ、劣化等の諸難題も一気に解決できるものである。堅固で強度性や耐久性や耐候性に富む新素材コンクリートは、現在のコンクリートの諸難題である酸性雨や温度差、炭酸ガス、塩分、大量の水使用での施工不良等によるひび割れ劣化を確実に防止できるのは勿論、その耐久性の大幅向上によって建設費用は極めて安価になり、保守点検や維持管理に関する費用も非常に低減化が可能になり、建設から維持管理に亘って経済的効果も抜群となるものである。
3 資源エネルギー問題の解決と展望
今後、火山灰利用新素材が大きく普及し、強力に推進していくことは、高騰化・枯渇化する石油エネルギー資源の大々的な節減が期待できるだろう。新素材コンクリートの常温・常圧での硬化による製造方法、そして優れた数々の断熱性能、耐久性、防水性、耐火性等の高度な多機能性により、建設構造物では維持管理や保守点検作業の大幅削減が可能になって、建設事業分野のみばかりでなく、全産業分野の代替材料へと展開し、我国の各種資源の大幅な節約になるのはもちろん、石油を中心としたエネルギー消費の大々的な節減から京都議定書の目的達成に向けて、国家的規模での効果が期待出来るものである。
4 河川や湖沼の浄化とヘドロ処理へ
火山灰の有する極めて高い浄化性や吸着性は、下水処理や、汚泥や汚水の浄化で、河川や湖沼に適用して優れた効果を上げることであろう。また、海洋の埋め立てや軟弱地盤の埋め立て、ヘドロ地帯の干拓に火山灰を投入すれば、火山灰の緻密堅固な結晶構造による噛み合い効果で、地盤沈下防止に有効なことが期待出来るだろう。更に、その上部に新素材で人工地盤を構築することにより、堅固な建造物の構築が可能となるだろう。
5 鉄、樹脂、石材、木材等の大幅代替化
特殊火山灰モルタルを利用した新素材は、適当な補強材を埋設させて火山灰コンクリートで被膜し、板状部材、棒状部材、曲面状部材等に形成して、現在の鉄、樹脂、石材、木材等の様々な代替の部材、部品、材料を製造していくことによって、錆、劣化、腐朽などの諸問題を解決していくことが可能となるだろう。
6 各種産業廃棄物から高レベル放射性廃棄物の処理
火山灰利用の新素材は、表面に堅固な火山灰モルタルを形成し、極めて防水性や耐久性、耐候性、耐薬品性に富んだコンクリート体を生み出すものである。中に埋設乃至埋蔵されるものは火山礫や溶岩に留まらず実に何でも良いのである。如何なるものでも堅固に被膜化し硬化させてしまい、長期間の年月を経過しても決して表面に露出させないものである。
従って、汚泥、建設廃材、有機材、ダスト、医療廃棄物、PCB等の種々の産業廃棄物や毒物でも、火山礫や溶岩等の骨材の代替物として混練させれば、耐久性の確実性と相まって、極めて長期間にわたって外部に露出させることなく永久に保存処理することが期待できるであろう。そして、実に高レベル放射性廃棄物の処理にも極めて有望であり効果的であるだろう。
第3章 火山灰の様々な特徴
7 火山灰は風化して天然の肥料となる
火山灰は降下して堆積して、その後、長い年月を経てくると、アルカリから酸性に変わり、その地域特有の気候風土により、次第に風化して様々な特性を発揮して来る。即ち、雨水や太陽光線・熱、そして雪や霜などの物理化学的作用や、微生物や虫や様々な動植物等の生物的作用により、次第に火山灰に含有された有毒物質も毒性を緩和したり洗浄したり、また駆除されたり、更には別の組成物質に変化して来るのである。
それ故に、多くの火山灰地では、適切な気候風土の下で、長い年月の後には、草木が生い茂る肥沃な土壌に変ることが多い。地域によっては全く不毛の土地から、緑が生い茂るジャングル地帯にまで変貌してしまう場合も決して少なくない。これは、実に火山灰が風化変質して、その中の有効な肥料的成分を現出して来たものと思われる。即ち、長い年月を経過していくと、旧い火山灰地帯では、肥沃な表層土壌を形成して、時折、特有な野菜、果樹、穀物、森林等の豊かな地域が見られる場合が多い。
8 火山灰風化物の様々な利用
天然の火山灰が適当な環境条件の下で風化して変質したものの一つに、ゼオライトという物質がある。このゼオライトは、以前より無機工業原料の一つとして脚光を浴びているものであり、火山灰の風化した「沸石」として総括される一群の鉱物である。ゼオライトの主要化学成分は、天然火山灰の構成成分と極めて類似し、火山灰の一部の成分が溶脱したり変質したものであろう。
また今日、我々の生活において、実に多角的に多大なる恩恵を授けてくれている粘土も、実は天然火山灰の風化したものである。粘土とは正に火山灰の組成そのものであり、火山灰の風化変質したものである。そして粘土は、環境条件によって、様々な成分や性質があり、その種類に応じて、工業や農業等の各方面において実に多様に利用されている。即ち、粘土には、実に様々な性質(膨潤性・粘着性・吸着性・触媒特性・可塑性・加熱固結性・光沢性・懸濁性・展延性・解熱性・解毒性・塩基交換性等)をその種類ごとに有して、多様な分野で活用されているものだ。
9 砂漠こそは火山灰の宝庫
砂漠は世界最大の且つ地球上で最後に残されたフロンティアである。この砂漠の砂こそが、世界最大の未利用資源であり、実にその性状は火山灰そのものである。この砂漠こそは、歴史的に最後に残された有効活用が可能な天然資源である火山灰の宝庫とも言える。
砂漠の気候が暑いのは、水分が無く太陽光熱が熱いからだ。砂漠の砂自体は、断熱性に富み、決して熱くはないのである。岩石が風化し崩壊してできた一般の砂利や砂では、太陽の光熱によって表面が熱くなるほど断熱性も耐火性もないが、火山地帯や荒れ地や原野や砂漠の火山砂は決して熱くならないほど、極めて断熱性に富んでいるものである。即ち、砂漠の気候が暑いのは、水分が無く太陽光熱が熱いからだ。砂漠の砂自体は、断熱性に富み、微細な結晶構造で多孔質の性状を成しており、決して熱くはないのである。
10 太古巨石建造物は人工火山灰コンクリート
石の専門家によれば、石材にしても、当初は人工で混練したものか自然のものかの区別が解るが、時間の経過と共に、次第にその区別が解らなくなるという。自然か人工かの判断は、その石材の表面を見れば明白となるであろう。人工のものにはどうしても石灰や岩塩、またはニガリなどの様々な物質を混練するが為に、不思議とコケが生えにくい性質を有する。ピラミッドの巨石を始め、世界中の超古代文明における巨石建造物の巨石には、周囲の天然石と異なり、不思議と石の表面にコケが生えていないようだ。
今回、登場した火山灰を主原料とした高性能な新素材技術を前にして、古代ローマ帝国のはるか以前のこの大ピラミッド群の建設にも活用されたのではないかと、実に重大な結論に到達した。つまり、古代乃至超古代の巨石建造物に利用されている材料こそが、実に火山灰そのものだということである。つまり、建造材料は火山灰であり、建造手段は人工での混練によると言うことである。
第4章 「新日本列島大改造の実践に向けて」
11 今後の展望
真の自主、自立、自存の独立国家樹立に向けて、日本の経済・産業の基礎・基盤を資源・エネルギー的に強化する為の列島大改造のシナリオ・実践計画は、
(1) 短期的には、火山灰や火山礫採取の流通網や推進体制などを整備し、必要に応じて法制度の整備を働きかけながら、火山灰利用新素材や火山灰道路の建設事業分野への積極的な導入を図って普及促進に努めることであり、
(2) 中期的には、当該新素材を適切な補強材と組み合わせて、棒状、薄板状、曲面状等の展開によって種々の金属、樹脂、石材、木材等の代替化を全産業分野に応用し普及させること、そして新素材に係る製造技術原理を、各種廃棄物処理を始め、高レベル放射性廃棄物処理にも適用していくことであり、
(3) 長期的には、こうした有益な火山灰・火山礫を、未知の原子核分裂反応にて生産噴出する火山自体を、マグマ溜まりから放出される各種放射線、素粒子群の解明とともに、火山噴火の原理や火山灰特性を解明し、マグマ溜まりからのウラン等の放射性物質を始め各種希少金属資源の抽出に、国家的レベルで挑戦していくことであろう。
12 検討課題
火山灰利用の新素材は、一応、素材としては完成されたものであり、即座に利用可能であり、広範に実践して普及促進させる必要があるのは当然である。そこで、現段階で国家的な規模で大々的に活用していくためには、今後、調査検討を加える必要性が多分に有り、更に性能の改良改善を強力に目指すことは当然である。
さて、広範な普及展開に向けて、国民全体が知恵・ノウハウを共有してしていくためにも、国家主導により、素材自体のより広範な性能向上と試験の推進、合理的な生産及び施工の諸問題の検討、全ての分野・部位での応用化の用途開発、更に、適切な火山灰地の選定や搬出手段や跡地利用、流通網整備や産業政策等、広範に普及する為の様々な環境面の各種整備の検討であろう。
13 推進体制の確立
この新日本列島大改造プロジェクトの強力な推進は、本来ならば、国家プロジェクトとして、国家の総力を結集して政府当局が実施主体となるべきであろうが、政府当局が全く無関心な現在、経済界全体が率先して中核的役割を果たすべく、全関係業種を総動員して対処していくことが何よりも必要と思われ、当面は、短期的、中期的課題の実現に向けて、火山灰利用に係る推進体制を確立すべきだろう。
火山灰・火山礫の広範な有効利用を一大事業として強力に推進していく為には、「火山灰利用総合推進協議会」を設置し、これをもって火山灰利用総合推進対策本部とし、基本方針を検討したり、重要事項を最終的に判断し決定していくべきであろう。
火山灰利用の新素材技術は、火山灰や火山礫の産出地域のみならず、ガラス精選における産業廃棄物のキラの生産地域、また新素材の消費地などを勘案すると、その影響や普及の効果は全国に及ぶものであり、最終的には、国家、地方の全ての行政組織を総動員し、そして政界、産業界、学界等の総力を結集していくことになるだろう。そして、火山灰利用を一大国家的事業として強力に推進する為の体制を、相互連携的に確立していってこそ、真の実りある歴史的成果が得られるだろう。
それに、火山灰や火山礫の賦存地域は世界の多くの国に及んでおり、また、広大な砂漠こそは世界最大の未利用資源である火山灰の宝庫であり、この砂漠からの採取・開発には、地球文明の再活性に向けた歴史的意義があるものと確信する。
(文責 列島改造連絡協議会代表 仙経顕聖)
http://www4.ocn.ne.jp/~mukzke98/daikaizo.html
http://www4.ocn.ne.jp/~mukzke98/kazanbainokosatu.html
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