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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070218-00000007-gen-ent
東京都・石原慎太郎知事(74)が推進する「築地市場」の移転予定地は有害物質まみれ――。
社民党の阿部知子議員が13日の衆院予算委で指摘した問題はショッキングだった。築地市場といえば、東京都民に魚などの生鮮食品を届ける台所。12年度に江東区豊洲に移る予定だが、ここは「東京ガス」の工場跡地。土壌汚染が深刻だというのだ。
阿部議員の質疑によれば、「有害物質が出るわ出るわ。たとえばヒ素は超過倍率で49倍。シアンはゼロでなくてはいけないものが490倍。ベンゼンは1500倍」。
これらはいずれも健康被害をもたらす発がん物質だ。こんなところに市場が移れば魚は毒物まみれになってしまう。
若林環境相は「2メートル掘り下げて、その土壌をクリーンにする。その上にさらに2.5メートルの土壌を積み重ねる。4.5メートルの汚染されていない土壌を置いて、その上にアスファルトを敷く。安全上の問題はない」と答弁したが、こんなのはウソだ。
●発がん物質は通常の1500倍
日本環境学会会長で大阪市立大大学院教授の畑明郎氏はこう言う。
「最も懸念されるのは有毒ガス。ベンゼンや水銀、シアンは蒸発して空気中を漂います。アスファルトで舗装しても割れ目から漏れてしまう。それが魚に吸着する恐れがあるのです。また、土ぼこりが舞って、汚染された土壌が直接付着する可能性もある。さらに汚染地下水も危ない。潮が満ちれば地下水位は上昇するし、地震が起きれば液状化現象で地表に噴き出してくる。今でも2、3メートル掘れば地下水が出てくるため、2.5メートルの盛り土くらいではどうにもなりません」
それにもかかわらず、環境相はコトの重大さを分かっていないのか、知りながらトボケているのか、都の計画の太鼓持ちをやっているのだ。この問題を追及するジャーナリストの池上正樹氏は、「98年までは都も豊洲への移転には反対で、築地を再整備する方針だった。それが99年、石原知事就任の前後から突然方針転換した」という。東京都民はきっちり説明を求めるべきだ。
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