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2007年02月16日
閑話休題 三菱東京UFJ銀行の業務停止処分に思う
16日の各紙は一斉にこの問題を取り上げている。金融庁の三菱東京UFJ銀行いじめは合併前の前身の一つである三和銀行に原因があると指摘する声がある。つまり旧大蔵省時代の恥ずべきスキャンダルであるノーパンしゃぶしゃぶ事件をチクッタのが三和銀行の金融担当幹部であったことから、恨み骨髄の旧大蔵官僚が意趣返しをしているというのだ。あれだけの醜態が暴露されたのだ。どの面をさげて意趣返しなどできるのかと思うのだが、その真偽は知らない。
しかし私がここで書きたいことはその事ではない。今回の処分の理由と政府の責任である。各紙が一様に報じるところによれば、今回の厳しい業務停止処分は、三菱東京UFJ銀行の経営陣が、暴力団など反社会的勢力との癒着を長年放置し、問題解決への対応を取らなかった事によるという。すなわち金融庁は、旧三和銀行淡路支店は、元飛鳥会理事長で業務上横領と詐欺の罪に問われている小西邦彦被告と癒着し、支店の行員が同会の事務所に常駐して経理を担当したり、延滞するのを承知で追加融資したと批判し、経営陣が警察当局と密接に情報交換をするといった再発防止策を講じなかったと追及する。
たしかに三菱東京UFJの対応は不適切であった。企業不祥事の頻発の中で、読者は「またか」という気持ちにさせられるに違いない。政府から公的債務を受けて救済してもらい、ゼロ金利で儲けている大手銀行に味方するつもりもない。
しかしである。「(取引を打ち切ると)行員に危害が加えられるリスクがあったため、本格的な対応を先延ばしてしまった」という畔柳頭取の釈明を聞くと話は違ってくる。この頭取の言葉は、日本の政治、経済、社会が抱えている深刻な問題を浮き彫りにした。我々はこの言葉を重く受け止めなければならない。
およそ一般の庶民にとって闇の世界の暴力ほど恐ろしいものはない。無防備な一般市民の生命を一瞬にして奪う理不尽な闇の世界の暴力は決して容認されてはならない。だからこそ国民の生命と安全をあずかるこの国の政治家や官僚が闇の世界と関係がある事が明らかになると厳しく糾弾されるのだ。
バブルの最盛期からバブル崩壊による経済低迷の十数年で、どれほどの経済事件が起きたか。そしてその裏でどれほどの企業戦士が闇の世界の犠牲者になってきたか。何故それが究明されないのか。無くならないのか。取り締まれないのか。警察関係者から聴いた話であるが、キャリア警察官僚は身の危険をおそれて闇の暴力を取り締まらないという。政治家の中には自らの手を汚さないで闇の力を利用して目的を達成する者もいると言う。
そういう実態を放置しておきながら、不正を先延ばししたとか、警察との連携を蜜にして置けばよかったなどというのは片手落ちもいいとこだ。国家権力と暴力団との関係こそ真っ先に明らかにされなければならない。正さなければならない。メディアはそれを指摘すべきではないのか。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/02/16/#000264
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