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http://www.asahi.com/international/update/0214/013.html
旧ソ連からの独立以来、独裁政治を続けたニヤゾフ前大統領が急死し、大統領選が行われた中央アジアのトルクメニスタンの中央選挙管理委員会は14日、ベルドイムハメドフ大統領代行が9割近い得票で圧勝したと発表した。同氏は直ちに、就任式に臨み、第2代大統領に就任した。
前大統領の死から55日。権力の空白による混乱は回避されたが、新政権が徹底的な個人崇拝に支えられた現体制を国際環境に対応させるのかどうか、不透明だ。
中央選管の発表によると、ベルドイムハメドフ氏の得票率は89.23%。大統領選には、ほかに5人の候補が擁立されたが、いずれも得票は、1.3〜3.2%だった。
新大統領は就任式で、コーランと、同国の「聖典」とされる前大統領の著書「ルフナマ(魂の書)」に敬意を表した。就任演説では、前大統領の基本政策を踏襲すると表明。国民生活を重視して水道やガスなどの光熱費と塩の無料政策を維持するとし、地方への住宅建設拡大などを誓った。
また、現在は官公庁や企業に限られているインターネットの利用を、公約通り市民に開放することも約束した。
新大統領は元歯科医師で97年に保健大臣に。目立つ存在ではなかったが、ニヤゾフ前大統領下で閣僚の失脚が相次ぐ中、01年には前大統領に副首相に任命された。昨年12月21日の前大統領の急死で、憲法に定められた議会のアタエフ議長を押しのける形で大統領代行に就任し、同月26日には、最高決定機関の国民評議会で大統領候補として承認された。
ベルドイムハメドフ氏の当選は、既定路線だったと言える。前大統領の死からわずか数日間に最大の障害になるはずだったアタエフ氏が不正蓄財などの罪に問われて、失脚し、国民評議会は大統領代行の次期大統領就任を禁じた憲法を改正した。
大統領選では、外国メディアの入国を許可しないなど管理が徹底された。当面、国民の前大統領への忠誠を利用することで政治の安定を維持する意向とみられる。一方で、「インターネット解禁」などで、国民の不満の芽を早めにつみ取ろうとする姿勢も見える。
対外政策については新大統領は14日、「エネルギー問題で各国と協調してゆく」と述べるにとどめた。豊富な天然ガスに着目する各国は、独裁者死亡後の政権の行方を注視。14日の就任式には、周辺国のカザフスタン、タジキスタン、アフガニスタン、グルジア、ウクライナの各大統領やトルコのエルドアン首相が出席した。ロシアはフラトコフ首相、米国はバウチャー国務次官補を派遣した。
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