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自民党の麻生太郎外相が、アニメやゲームなどをこよなく愛する“アキバ系”に人気があるのは広く知られるところだが、民主党には自らアキバ系を名乗る男がいる。現在落選中の前衆院議員、樽井良和氏、39歳だ。名刺や自身のホームページ(HP)に勇者姿の写真や「ザワ王」に変身させた小沢一郎代表を登場させるなど、そのユニークさが話題となっている。
樽井氏のHPを開くと、「エンターテインメント立国」の推進をテーマにした物語がスタート。ロールプレイングゲーム仕立てになっており、ザワ王が「勇者タルイ」(樽井氏)に「おぉタルイ。どうした? 一体何事じゃ?」と問いかけ、物語は進展していく。
樽井氏は民主党内でプロレス・格闘技ファンとしても知られているが、菅直人代表代行ふんする名軍師「キラー・カン」も登場。かつて新日本プロレスで活躍し、モンゴリアンチョップを得意技とすることでおなじみの「キラー・カーン」をもじっているのだ。ちなみに、鳩山由紀夫幹事長の“出演”については、現在考案中だとか。
樽井氏は今夏の参院選に比例代表から出馬することが決まっているが、夕刊フジの取材に対して「永田町にアキバ系議員はいないから、ポップカルチャーやデジタルコンテンツに関心のある層をつかみたいと思い、こうのようなHPなどを作成した」と宣言。公約はズバリ「エンターテインメント・コンテンツ産業の振興」だという。
一方、名刺は折りたたみ式になっており、表にはゲーム雑誌『週刊ファミ通』を連想させる「タル通」の文字と勇者タルイの顔写真。名刺を開くと、ザワ王やキラー・カンとのツーショットに加え、「かったるい国政、変えたるい!!」とダジャレをきかせたメッセージも。裏側には「史上初のAKIBA系議員を全国から国政へ取り戻せ!」と威勢のいい文句も並ぶ。
さぞ自信作かと思いきや、「菅氏には渡しましたが、小沢氏には怖くて渡してません。断りなく作ったので…。一般の人にもひかれるかもしれないのであまり配ってません。主に業界の人に配ってます」と遠慮気味な様子。
確かに、あまりの奇抜な発想に、永田町では「笑うしかない」と冷ややかに見る向きもあるが、樽井氏を知る民主党関係者によると、「いたってまじめな人だ」という。
実際、樽井氏は自らが連載中の『週刊ファミ通』のコラムでも、「エンターテインメントの振興は国の経済効果だけでなく、イメージアップに大きく貢献します。『冬ソナ』を見たあと、韓国にミサイル撃つ気になりますか? その感情を思えば、戦争抑止力、観光や経済交流の活性化においてまさにエンターテインメントコンテンツは最大の外交官!」と、まじめに“持論”を展開している。
さすがの麻生氏も、この男にはビックリ!?
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