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(回答先: G−7蔵相会議の背後にある問題【天木直人・日本の動きを伝えたい】2/12 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 2 月 12 日 10:56:41)
2007年02月12日
閑話休題 小泉訪朝を再検証せよ!
北朝鮮問題をめぐる六カ国協議のドタバタ劇を見せられている時に、タイミングよく月刊文芸春秋三月号が発売された。その中で元NHKのワシントン支局長で外交ジャーナリストの手嶋龍一が、「小泉訪朝 破綻した欺瞞の外交」という記事を書いている。拉致問題解決を自らの手柄にしようとした小泉元首相の北朝鮮外交の欺瞞を暴いてみせたのだ。
そこに書かれていることは勿論小泉元首相も日本政府当局者も決して公式に認めることはないだろう。しかし手嶋が政府関係者から取材した情報を元に書いたこの記事は、これまで断片的に語られてきた小泉訪朝外交批判のどれよりも、正確かつ体系的にかかれたものである。そしてそれは私が指摘してきた事とぴったりと符合する。
その詳細をここで書く余裕はないが、一言で言えば拉致問題の解決をあせった小泉元首相と当時の担当局長であった外務官僚田中均が、拉致問題に関する国内世論と米国の北朝鮮の核保有を認めない強い決意の双方を読み間違えて断行した失敗外交であったということだ。もっとも田中一人を責めるのは酷だ。外務省は一体となって小泉訪朝外交の失敗を取りつくろおうと迷走を続け、今日の日本の孤立を招いた。その責任は外務省そのものにある。
手嶋の記事で明らかにされていないことが一つある。そしてそれこそが私が一番知りたい事である。それはあの訪朝が、田中均が主張して行われたものか、それとも小泉元首相が固執したものかということである。私はこう思っている。田中は訪朝が成功すれば歴史的偉業となると小泉にささやいた。それに食いついたのが小泉だ。田中は途中で慎重に転じるが、もはや思い込んだ小泉はとまらない。ある時点から小泉が突っ走って小泉の命令で極秘裏に進めろということになった。田中はそれに従わざるをえなくなったのだ。外務省幹部たちも小泉の怒りをおそれて本気で引きとめようとはしなかった。あとはいつものように対応策に追われるアリバイづくりの外交に終始した。それが精一杯だったということだろう。
それにしても手嶋の記事によれば事前の通報無く北朝鮮との国交回復を急いだ小泉に対する米国の怒りは相当なものであったらしい。そこで私はこのように推測するのである。小泉はブッシュの不快感を知って、小泉・ブッシュの友好関係を壊してはならないと直感的に判断し、その後一気にブッシュの機嫌取りに走ったのではないか。イラク戦争支持の発言も自衛隊のイラク派遣も、すべてブッシュへの侘びであったのではないか。だからこそあそこまで迅速かつ強硬にブッシュ支持を鮮明にしたのだ。そして結果的にこれが奏功した。ブッシュは北朝鮮よりもはるかに重要かつ困難なイラク問題にここまで協力してくれた小泉に機嫌を取り戻し、以来小泉、小泉と持ち上げるようになったのではないか。時系列的に小泉とブッシュの関係を振り返ってみると、その構図が浮き上がってくる。
そうだ小泉は北朝鮮外交で怒らせたブッシュにイラク戦争支持で贖ったのだ。それが事実であれば小泉と言う男はとんでもないことをしでかしたということになる。日本外交を私物化しそして崩壊させたということだ。外務官僚は誰一人としてこの暴挙を止めなかったということだ。なんとしてでも真実が再検証されなければならない。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/02/12/#000257
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