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【政治面】2007年01月13日(土曜日)付
あいまい「事務所費」 「休眠」合法だが…
伊吹文部科学相の政治団体が、活動をしていなかったにもかかわらず「事務所費」を計上し、一部は交際費だった問題で、伊吹氏は12日夜の記者会見で法律上の問題はないと強調。そのうえで「事務所費として計上した以上、公開する義務はない」と語った。ただ、こうした行為が政治資金規正法の趣旨を逸脱した行為であることは明らかだ。伊吹氏の道義的な責任のほか、制度の見直しが通常国会で議論になるのは確実だ。
政治資金の「事務所費」をめぐる問題点
「残っているカネを預かっているが、会員の親睦(しんぼく)と相互扶助はやっていこうと。何もしていなかったわけじゃない」
伊吹氏は12日夜の記者会見で、「休眠団体」と指摘された政治団体「構造改革研究会」の事務所費計上を問題視する報道に反論した。総務省によると、政治団体の解散届を出していなければ法律上は問題ないという。
ただし、この団体は政治資金管理団体でないにもかかわらず、議員会館に置いていた。衆院の議院運営委員会は94年、資金管理団体に限って議員会館を事務所として使用することを容認しているが、その他の団体については「事務所等に使用することは許さない」としている。
伊吹氏はこの研究会について、約70人の国会議員らでつくった政策集団で「自分の政治団体ではない。私ひとりのカネじゃない」と強調したが、伊吹氏の事務所に置いて、伊吹氏が代表である以上、不適切さに対する責任は逃れられない。
また、事務所費について、伊吹氏は、役員が集まった時の食事代のほかに、冠婚葬祭や会員の選挙時の世論調査の費用に充てていたことを明らかにした。世論調査費用について、伊吹氏自身もこの日「政治活動費に計上するという考えもある」と認めた。
伊吹氏は、対象の選挙区や相手を明らかにすると迷惑がかかるということを理由に事務所に回していると説明。「総務省と積み上げてきたことだ」と繰り返し、所管官庁と相談しての対応だったと強調してみせた。
●透明化と明確化が必要
違法でなくても、伊吹氏らのケースが不透明であることは明らかだ。それをどう防ぐか、見直しのポイントは2点に集約できそうだ。
ひとつは、事務所費の中身の透明化だ。事務所費については「事務が煩雑になる」として免除されているが、政治活動費と同様に領収書添付を義務づければ、支出先は明らかになる。
「疑惑や不透明なことはない」と繰り返した伊吹氏は「私が内容を開示し始めたら、みんながやり始めることになる」として具体的な支出を明らかにしなかった部分もあったが、制度を改めれば、この言い訳はできないことになる。
もう1点は「事務所費」の定義の明確化だ。政治資金規正法は、施行規則で家賃や電話使用料などを列挙する一方、「事務所維持に通常必要とされる経常的な経費」とのグレーゾーンがある。ここに、使途を明確にできない支出を混ぜ込む余地を残している。
議員会館を事務所にしながら約3千万円を計上していた自民党の中川昭一政調会長は12日、「規正法は条文がわかりにくい。きちんとやっていると国民にわかってもらえる制度、法律にした方がいい」と語った。
http://www.asahi.com/paper/politics.html
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