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疑惑ぼろぼろ あいた口がふさがらぬ
安倍内閣の閣僚から、政治資金の経理をめぐる疑惑が相次いで表面化した。年末に辞任した佐田玄一郎行革担当相に続き、ぼろぼろと出てくる。あいた口がふさがらない。
松岡利勝農林水産相と伊吹文明文部科学相の政治団体が、家賃を払う必要のない議員会館を事務所としながら、年間数千万円を事務所費として支出したと政治資金収支報告書に記載していた。
伊吹氏側によると、このなかには食事代などに充てた分も含まれるという。実態と違う経理処理をしていたとすれば、政治資金規正法が禁じる虚偽記載の可能性も出てこよう。
現行の政治資金制度では、一定の額を超える会食費など政治活動費については領収書を付けて報告しなければならない。だが、家賃などの事務所費には領収書が義務づけられていない。
この仕組みを悪用し、裏金を作ったのではないのか。公私混同はなかったのか。そんな疑問もわいてくる。
伊吹氏は、安倍首相が力を入れる教育再生の担当閣僚である。政治資金の経理で疑念を招いた大臣が、国民に教育の大切さを説けるのだろうか。
松岡氏については、疑惑は重なるばかりだ。警察の捜索を受けた会社の関連団体からもらった金を収支報告書に記載しなかったうえ、この団体のNPO申請をめぐって秘書が役所に照会していたことも明らかになった。
伊吹氏は急きょ、10日夜に記者会見して「法律に違反しているとか、他の団体の経費の付け替えとかはない」などと釈明した。松岡氏も不適切な経理処理を否定しているが、ともに説明は十分とはいえない。両氏には閣僚として国民に対する重い説明責任があるはずだ。
確かに、自由な政治活動を保障するためには、すべての資金の使途を細かく公開せよと言うのは難しい面もあるだろう。だが、年間数千万円にものぼる費用を、領収書の要らないどんぶり勘定で済ませるわけにはいかない。
年間300億円を超える政党交付金が税金から投入されている。政治活動にはそれだけ公的な性格が認められているのだ。政治家は献金も含めて、託された資金について国民が納得できる使い方をする責務がある。
現行の政治資金規正法は、だれから資金が提供されたかの「入り」についてはある程度、透明化に向かっている。その半面、何に使ったかの「出」についての公開義務は緩く、使途のはっきりしないところが少なくない。
政治に対する国民の信頼を得るためには、資金の面で政治家はもっと襟を正す必要がある。事務所費といった経常経費にも領収書の添付を義務づけるなど、すぐにでも制度を改善したらどうか。
閣僚に限らず、似たような問題が指摘される議員は与野党にいる。今回の問題を機に、「出」を含む公開のルールを見直し、透明性を高めるべきだ。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
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