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社説
防衛省発足 あくまで専守を忠実に
1月8日(月)
防衛省があす9日に発足する。1954年に設置された防衛庁からの昇格だ。関係者にとっては数十年来の念願がかなう。安倍晋三首相、歴代防衛庁長官らが出席して記念式典を開く。
一つの節目ではあるけれども、歓迎する気持ちにはなれない。むしろ心配の方が先に立つ。独立した「省」に生まれ変わることで自衛隊の性格が変わり、専守防衛の基本が揺らがないか、気にかかる。
省に昇格しても、従来の防衛政策は不変−。政府はこう言い続けてきた。それが本当かどうか、政府の説明責任は重みを増す。国会のチェック機能もこれまで以上に問われることになる。
防衛省誕生の核心は、自衛隊の役割の見直しだ。これまで「付随的任務」の位置づけだった海外派遣が「本来任務」に格上げされる。外国の侵略に対する防衛出動などと肩を並べる任務だ。
国連平和維持活動(PKO)や周辺事態法に基づく後方地域支援、大規模災害などに対応する国際緊急援助活動がこれに当たる。
テロ対策特別措置法、イラク復興支援特別措置法に基づく活動も本来任務に位置づける。インド洋への海上自衛隊の派遣、イラクへの陸自、空自の派遣が該当する。
問題は、正規の仕事になることで自衛隊の海外活動の間口が広がり、専守防衛の基本を踏み外す可能性も広がることだ。米軍などと一緒に活動する機会が増えれば、憲法解釈で禁じられている集団的自衛権の行使につながる恐れも大きくなる。
陸上自衛隊は事実上の戦地といえるイラクに足跡を残した。空自は内戦状態の首都バグダッドなどで活動している。海外で武力行使をしない、とする安全保障政策の基本は、今でも揺さぶられている。
本来任務化の先に、随時派遣を可能にする恒久法制定や武器使用基準の緩和などがやって来るのではないか、との懸念がぬぐえない。
安倍首相は年頭会見で、在任中に憲法改正をめざす考えを強調した。集団的自衛権の行使についても研究を進める意向をあらためて示した。防衛省昇格や自衛隊と米軍の協力強化と絡めると、専守防衛政策が変容する心配が募る。
専守防衛には先の戦争への反省が込められている。軍事大国にはならないという決意でもある。なし崩しになれば国際社会の信頼を失う。
海外での自衛隊の活動は今も見えにくい。本来任務化にきな臭さを覚える国民もいる。透明度を上げないと警戒心が膨らむばかりだ。
http://www.shinmai.co.jp/news/20070108/KT070106ETI090005000022.htm
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