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【総合面】2007年01月05日(金曜日)付
橋梁業界に資金要請 参院選出馬予定の前国交次官
今夏の参院選比例区に自民党公認で立候補予定の前国土交通事務次官、佐藤信秋氏(59)の後援会が、橋梁(きょうりょう)談合事件で起訴された26社を含む橋梁メーカー各社にパーティー券購入を依頼していたことが分かった。26社中12社が購入を認めており、一部は同省OBからの働きかけがあったと証言。国交省が指名停止や違約金を請求するなど厳しく対処する一方で、前事務次官側から選挙資金の提供を求めていた形で、官が民にもたれかかる構図が改めて浮き彫りになった。(歌野清一郎、山本健一)
パーティーは昨年12月14日、都内のホテルで開かれ、国交省の旧建設省系OBや現役幹部、建設業界関係者ら約2千人が出席した。
後援会によると、パーティー券(1枚2万円)の購入依頼を始めたのは昨年10月ごろ。活動の中心は後援会理事で、全国に約100人いる理事の大半を国交省OBが占める。天下り先の業界やエリアを受け持ち、パーティー券の購入や後援会への入会を勧めたという。
橋梁業界に対しても、橋梁メーカーに天下ったOBの理事が、約60社が加盟する業界団体・日本橋梁建設協会の企業の大部分に依頼したという。
佐藤氏は橋梁談合の強制捜査着手から3カ月後の05年8月に事務次官就任。直前は技術官僚トップの技監で、談合の再発防止に向けた省内組織の委員長代理として、防止策をまとめた。
事務次官就任後も、国交省は、旧日本道路公団幹部が談合に関与したとして起訴されたのを受け、公団に改善を促すとともに、5年以内の同省退職者は営業部門に配置しないよう企業側に要請。佐藤氏の退任から2カ月後の06年9月には談合防止を目的に創設した違約金制度に基づき37社に計約44億円の違約金を請求した。
朝日新聞社が橋梁談合事件で有罪判決を受けた23社と公判中の3社(橋梁部門を分社化した1社を含む)に、パーティー券購入の有無を尋ねたところ、12社が購入したと回答。口数は2〜7口としており、金額は少なくとも70万円を超える。「購入していない」は7社で、7社が「答えられない」だった。
佐藤氏は、旧建設省出身で河川局長を務めた岩井国臣参院議員の後継として、06年8月に自民党の公認を受けた。
〈佐藤信秋後援会の井上靖武理事長の話〉 「行政の立場と政治家を目指す立場は異なり、政界を目指すにあたり幅広く協力を依頼した。談合に関与した社は法令に従って罰則を受けるべきだが、協力の申し出はありがたく受け止めており、問題はないと考えている」
〈佐藤信秋氏のコメント〉 「後援会では、幅広く支援を得たいという意味で、広い範囲でお願いしたと聞いている。今後、一層慎重な姿勢で活動していきたい」
◆キーワード
〈橋梁談合〉 鋼鉄製橋梁工事でメーカー各社が組織的に受注調整を繰り返していたとされ、公取委の告発を受けた東京高検が05年、03〜04年度の国交省発注工事に絡んで26社と担当者らを独占禁止法違反罪で起訴した。公取委は、44社に過去最高の129億円の課徴金納付を命じた。東京高裁は06年、23社に独禁法事件で過去最高の約65億円の罰金の支払いを命じた。
http://www.asahi.com/paper/front.html
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