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連続した文章になっています。
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/563.html">日本の警察の裏事情:警察官1万人が暴力団体企業に天下り?!
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/595.html">日本の警察の裏事情:60年代末の新左翼による街頭闘争で先頭に立って火炎びんを投げ煽動していたのが公安の刑事だった!
をご参照下さい。
「日本の警察」 西尾漠(著)より引用です
天皇をも利用する自白獲得の手口
さて、自白獲得の手口のあの手この手は、ここにとてもすべてを紹介できないので、興味深い例をひとつだけ挙げておこう。後藤護著『冤罪追跡日記』(現代書館)のなかに、警視庁の留置場にいたKさんから著者の後藤さんに宛てた手紙が引用されている。その一部。
<留置場の問題点を提起するのがこの手紙の主旨ではあ.りませんので、最後に一つだけ彼等の取調上の手口を書いておきます。それは一般の多くの刑事犯の人達の間で流布されている「天皇恩赦論」です。仮釈の話からはじまるのですが、六法か何かを見せながら刑期の三分の一をすぎれば仮出所できる、と来ます。そしてこの話を本人が信じたら(何しろ六法にそう書いてあるわけですから信ピョウ性は絶大です)、次に、実は自分達が立場上言うのはうまくないんだが「天チャン」がポックリいったらかならず恩赦がある、という話になり、そのためには裁判を早く済ませることだという事になります。この手口は実に上手で、何回も聞かされている内に明日にでも「天チャン」が死ぬような気がしてきます。そして、よけいな事は争わないで早いとこ結着をつけようという気になってしまい、事件の真相をはっきりさせようなどということは、自分自身どこかにいってしまいます。>
「別件逮捕」にもいろいろある
「代用監獄」という違法な制度とそのもとでの違法な取り調べにキッカケを与えるのが、これまた違法な別件逮捕だ。先に見た警察庁の部内資料「犯人誤認事件の実態」も、別件逮捕の場合「最も多く犯人の誤認を生じている」と述べている。ひとくちに「別件逮捕」といっても、それにはいくつかの種類がある。まず、形式的には適法な別件による逮捕。そんな言いかたがあるかどうかは知らないが、いわば本来の別件逮捕である。最高裁の判例などは、もっぱら「本件」を取り調べるための「別件」での逮捕でなければ適法としている。
しかし、その限度の見きわめは難かしい。別件逮捕で引っぱる材料(タネ)という意味で、警察内部では”引きネタ”という言葉がつかわれる。「別件」と「本件」を両方調べれぱよいというものでないことは明らかだろう。次に、軽微な別件による逮捕。これは、逮捕の要件を欠き、明らかに違法とされるが、実際には盛んに行なわれている。賭けマージャンでもしていれば、リッパな別件だ。その際、住所や職業がわかっていても、わざと「不詳」として逮捕状を請求するといった姑息な手段がとられることもある。親類の家にいき、留守だったがカギがかけてなかったので勝手にあがりこんだら「住居侵入」、飲屋のツケは「詐欺」(風俗営業は警察に弱いので、ムリヤリ被害届をつくらされてしまう)などというのは、別件自身が冤罪みたいなものだろう。
さらに、もっとはっきりした冤罪の別件による逮捕の例も少なくない。殺人よりは逮捕状が取りやすいからと、手元にある窃盗の被害届から適当なものをおしつけるやり口で、ここまでくれば、もはや何をか言わんやだ。なお、これらとはまた別種の別件逮捕としては、ひとつの事件である罪名で逮捕したのち、勾留期限が切れると別の罪名で逮捕しなおすというのもある。勾留期限の意味は全くなくなってしまうわけである。
まだある天皇の利用法
被疑者の逮捕以前の段階でも、警察官による逮法=犯罪行為は数多い。留守の人家へ忍びこむこと、事務所やカバンの鍵をあけること、封書のノリをわからないようにはがすことなどの実地訓練が警察大学校で行なわれていたことが、1954年5月の国会で暴露された。交番爆破フレームアップ事件の実行者が教授になったりしているのだから、同様の教育はいまも行なわれているのだろうし、教育だけでなく現に実行されてもいる。警察の無法ぶりが象徴的に現われるのは、天皇の警衛だ。天皇および皇族、首相、国賓の旅行のたびごとに、沿線住民全員の身元調査、駅のコインロッカーの無差別開扉、「精神障害者」のリストアップと監視、「不穏分子」の尾行・監視などが行なわれている。
現行憲法をすら、警察では「陛下の大御心」の表現と解し、天皇の心に従うことが「公共の福祉」であると強弁してはばからない(弘津恭輔元警察大学校校長著『新しき警察のために』)のだから、”陛下の警察官”がいまに生きていてなんの不思議もないだろう。立花書房刊の『警視庁警察官採用試験ガイド』では「天皇陛下は、日本国の象徴であり」と、原文にない「陛下」をつけ加えて日本国憲法を引用している。否。さきに取り調べの手口のひとつとして「天皇恩赦論」がつかわれていたことからすれば、ここでも天皇は、警察が法を破るに当たってのひとつの手口としてつかわれているのかもしれない。
警察の存在大義
警察機構そのものが、みずから犯罪組織と化すについては、とりわけ日本の警察に根深くある「お上」意識が大きく影響している。「法を守るのが警察の立場」といいながら、もし革命が起これぱ革命政権の転覆こそが警察のめざすところであることは、『警備警察全書』(警備警察の副読本。1961年、立花書廣干1」)などに臆面もなく記されているところだ。法はつねに善、違法はつねに悪、でないことはもちろんで、時代により所によって何を犯罪とするかも変わるが、それにしてもあまりに正直といおうか。社会の安全というとき、その社会とは、あくまでも彼らにとって望ましい社会でなくてはならないのである。それでは、どのような社会を彼らが望ましいと考えているのかは後に見るとして、ここでは、警察機構そのものがみずかう犯罪組織と化すについてのもう一つの理由にも目を向けておきたい。
それは、あらゆる犯罪を警察が解決しなくてはならないという強迫観念である。先に、警察にも同情すべき事情があるといったのはこのことだ。わたしたちは、あまりに多くを警察に期待しすぎていないだろうか。すべての事件を警察が解決しなければならないとすれば、そのためには何をしてもよいとなることは、いってみれば自然なことである。テレビドラマなどでは、ことさらに凶悪な犯罪を設定し、いたいけな子どもの、あるいは大勢の人間の生命がかかった極限状況をつくり出すことによって、そのような考えの醸成・定着に大きなカを発揮している。
自白偏重ということが批判のマトになりながらもなお生きながらえているのも、そのためだろう。佐野洋さんの推理小説に登場する警視庁捜査一課きっての名刑事の考え方によれば、そもそも容疑を受けること自体が「警察の厄介になるような人間」であることを意味し、そうした人間に「人権などない」ということになる。「悪いことをした場合、何とかそれを隠そうとするのが人間」なんだから、自白を得るためのある程度の拷問や偽計は必要悪だという考えは、遺憾ながら、小説のなかだけのものではない。そして、佐野さんがエッセイにも書いているように、それでも「公判廷に呼ばれたら、拷問の事実はあくまでも否定しなければならない。なぜなら、それを認めれば、被告は無罪となってしまい、せっかくつかまえた犯人を逃すことになるのだから」。それを単に保身のためと考えるとすれば、ことの本質を見あやまるだろう。
警視庁第二方面本部長をつとめたのち退職、現在は興信所、武藤三男調査事務所を経営する武藤三男社長は、捜査一課長代理当時にみずから指揮した吉展ちゃん事件を例に、自白を必要とする言いわけをしている。「決定的な証拠、かくされていた吉展ちゃんの遺体が、自白によって発見されたのは、ご存じの通りです。目撃者、つまり証人もなかった誘拐と、その後のむごい犯行とのもようが、すべて解明できたのも自白によって、でした。自白がなかったら、かりに起訴されたとしても、有罪判決は出なかったろう、と信じます」(83年6月13日イ寸朝日新薗タ刊)。
しかし、自白がなけれぱ有罪判決が出せないような場合は、たとえ自白があろうとも有罪判決を出すべきでない。それが本来の考え方ではなかったのか。隠されていた遺体が自白によって発見されたというのは「犯人のみが知る真実」を暴露したものであるから、その自白は証拠能カをもつ、と考えられるかもしれないが、ほんとうにそれが「犯人のみが知る真実」かどうかは保証の限りでない。現に、いったん警察が掘り出した遺体を埋め戻して、のちに改めて掘り出したという例もあるのだ。マスコミ向けに演出された”死体発掘ショー”としては72年の連合赤軍事件に際してのものが名高いが、他にもいくつかの例がある。
81年3月には、山梨県で、被逮捕者の哨供」に基づいて発掘されたとされる死体について、実は9日も前に、こっそり掘り出して埋め戻していたことが、付近の住民の目撃証言で明らかにされた。「死者をけがすもので、人道上許せない」と.いう住民たちの批判に、山梨県警の幹部は埋め戻しを否定しているが、一線の捜査員は「捜査のテクニック」と語った。
労働者革命を成功させたフランスに倣い、日本にシステムを輸入したわけだから。内閣がスタートしたときから、抵抗勢力に囲まれていたことがわかる。
右翼暴力団が、天皇を奉り、悪さの限りをつくしていることからもわかるように、共にくさびを打ち込み、氾濫分子を育てる活動をしている。
無政府状態になれば、仲間の釈放はありうるだろう。イスラエルとパレスチナのような永年の拉致戦争がCIAとFBI間で繰り広げられているようだ。
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