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http://www.asahi.com/national/update/0101/TKY200612310224.html
出資法違反容疑で福岡県警の家宅捜索を受けた資産運用コンサルティング会社「エフ・エー・シー」(エフ社)=福岡市=の関連団体「WBEF」のNPO法人申請をめぐって、松岡農林水産相=衆院熊本3区=の秘書から、審査状況について照会を受けたとする内部文書を内閣府が作成していたことがわかった。この文書は、福岡県警にも押収されている模様だ。松岡農水相は、WBEFからパーティー券代100万円を受け取っていた問題が発覚した06年9月の記者会見で、農水相自身も事務所も「関係者に接触したことは全くない」と説明。文書の内容通りなら、公の席で事実と異なった説明をしていたことになる。
朝日新聞は、松岡農水相側に事実関係について確認を求めたが、回答はなかった。
エフ社は05年12月、起業家育成などを目的とした任意団体のWBEFをNPO法人に認証するよう内閣府に申請した。
内部文書(06年3月28日付)は、「特定非営利活動法人WBEFについての対応」との題で、3月13日に「松岡利勝事務所の○○秘書から、当該団体の審査状況について照会があり、審査中と回答。秘書からよろしくお願いしたい旨連絡」(○○は秘書の名字)と、記されている。
担当部署の内閣府市民活動促進課は、この文書について「課内で内部用に作成した可能性が高いが、いまは確認できない」としている。
WBEFをめぐっては審査中に、金融業の許可がないのに「100万円払うと、投資教材ビデオが送られ、毎月5万円の配当がある」「知人を紹介すると紹介料がもらえる」と宣伝しているなどの情報が内閣府に寄せられていた。結局、WBEFが認証前にNPO法人をうたった冊子を配っていたことなどから、内閣府は06年6月に不認証を決めた。
WBEFは、秘書が内閣府に照会したとされる約3カ月前の05年12月1日、松岡農水相側にパーティー券購入代金として100万円を支出したが、収支報告書に記載がなかった。
松岡農水相はこの問題が一部報道で明るみにでた当日の9月29日、閣議後の記者会見で「直接、WBEFとのつながりが私も私の事務所もございません」と説明。何らかの依頼や働きかけをしたり、関係者と接触したりしたことはないかとの質問に対し、「それは全くありません」と答えた。10月10日の衆院予算委員会でも「この組織とは全く面識もなく、一切の関係もございません」と答弁していた。
WBEFのNPO法人申請をめぐっては、自民党の魚住汎英(ひろひで)参院議員=比例代表=が内閣府に7回にわたって審査状況を問い合わせていたことが分かっているほか、魚住議員に対しエフ社側から2千万円が提供された疑いも浮上している。
内閣府に電話をしたと文書に記載されていた秘書は、朝日新聞の電話取材に対し、「あとで電話する」と言ったまま、連絡がなかった。また、松岡農水相の事務所側に改めて文書で質問状を送ったが、31日までに回答はなかった。
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