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今私たちに求められている思考・行動とは何か〜日の丸・君が代強制問題を題材に〜
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投稿者 heart 日時 2006 年 12 月 24 日 05:30:55: QS3iy8SiOaheU
 

日の丸・君が代強制への抵抗運動には二つの側面・意義があると思う。

一つは、思想・良心、内心の自由に反することを強制されることにより人間の尊厳を奪われることに反対、抵抗するという側面。
思想・良心、内心の自由を侵されるということは、憲法に定められている云々以前の問題である。
それに反対するのは当然である。

もう一つは、日の丸・君が代への忠誠を、国民全員が誓わせられるということ自体が持つ問題点を訴えるという側面。
その問題点とは、国家主義的、全体主義的な方向へ日本を向かわせるということ、
そして、
日の丸・君が代のもとへの国民の意識の統合(一種の偶像崇拝)により戦争において兵士として動員しやすい国民をつくることになるという問題である。
(ただし、この側面については、あまり大手マスコミ等では議論されていない模様であるし、抵抗者ら自身も、強制問題の方に重点が行ってしまっているように感じられる。)

以上の二つが、日の丸・君が代強制への抵抗運動の持つ意義だと思う。
基本的人権と平和主義。
憲法の二大項目ではあるが、やはり憲法に定められている云々以前の、絶対的に尊重されるべきことであろう。


さて、この二つの重要項目を守るための闘いである教師らの抵抗について、そんなものをやっても効果はないし政府ににらまれて統制がきつくなるだけでかえって逆効果だ、やめてしまえ、と考える人もいるようだ。
抵抗以外の別の戦略を考えるべきだ、と言う。

しかしそれは恐らく、運動を成否でしか見ておらず、かつ、運動を運動のための運動と勘違いしているのだと思う。

なぜその運動を起こさざるを得なくなったのか、またその運動が何を目的としているのか。
その辺りを見失ってしまっているのではないかと思う。

また、仮に日の丸・君が代強制問題を取るに足りない小さな弾圧にすぎない、と見るとしても(私は全く小さな弾圧とは思わないが)、その小さな弾圧にさえ抵抗しなければ、権力は図に乗ってさらに大きな弾圧をしてくるだろう。

抗い得ないほどの大きな弾圧になって降りかかってきた時に声を上げても遅い。

例えば憲法九条改悪問題にしても、これまで全く抵抗運動がなかったとしたら、今ごろ九条は骨抜きどころでなく条文自体も変えられてしまっていただろう。

マルティン・ニーメラーも、自分の身に弾圧が降りかかってきた時になって初めて抵抗の声を上げたがそれはもう遅すぎた、と言っている。


確かに、何事においても戦略は必要だ。
例えば抵抗運動を展開するにあたっては、
もっと大勢の人に問題を知ってもらえるようネットを駆使するとか、メディアに問題と運動をちゃんと取り上げるよう訴えかけていく、あるいは、議員に働きかける、といった戦略を練ること、かつそれをいかに効果的にやるかという辺りの戦略が必要だろう。

しかし、抵抗すること自体無駄だと切り捨ててしまっては、今起きている個人の尊厳(基本的人権)への侵害も防げなければ、これから侵されてくる平和主義も守れない。

抵抗を切り捨ててしまっては、どんな戦略を立てようとも、またどんな運動をしようとも、何も得られないだろう。
その運動がたとえ成功したとしても得られるものは、運動のための運動の勝利、という、空虚な物でしかないだろう。
そんな空虚なものを得ても無意味である。運動者は別としても、誰も幸せにはならない。


今我々に求められているのは、
@今そこにある問題を解決すること、

A過去の歴史を踏まえつつ今を分析すること、

そして、
B未来を見通す目をもって、今後起こる可能性のある問題を引き起こさないためにその問題の原因となる芽を見つけ、絶つこと

である。


これを日の丸・君が代強制問題に当てはめれば、

@今起きている人権侵害に抵抗して侵害をやめさせ、侵害を受けた人の尊厳を取り戻すこと、

A日の丸・君が代が第二次世界大戦の戦前・戦中において果たした役割に鑑みつつ、
今の日本の政治・経済・社会の情勢(軍産複合体の情勢も)を分析すること

(例えば政治に関してはアメリカとともに戦争のできる「普通の国」に向けた法整備が進んでいる、
経済に関しては庶民は不況、
そしてそれもあってか社会的には精神が退廃しており、官僚とか北朝鮮など、叩きやすい者を政府とメディアが作ってくれるとそれに乗っかってバッシング、それも人によっては差別、暴力にまで向かっている、等々)、

そして、
B未来においては戦争が待っている可能性が高い
(もっとも、これまでも日本は朝鮮特需、ベトナム戦争特需、戦争からの東南アジアの復興、湾岸戦争、イラクへの派兵、などにおいて戦争から恩恵を受けたり戦争に加担しているのだが、もっとおおっぴらに、ということ)
がそういう状況への布石の一つに日の丸・君が代の強制がある、ということを見極め、強制という悪の芽を絶つこと。

これが今求められていることではないかと思う。

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≪付録≫
公務員である教師が国の命令に歯向かうことに問題を感じる方は、下記を参考にしていただければ幸いです。

国民の憲法上の義務は国家の監視;国家が国民の自由・権利を侵害しないよう、「不断の努力」

国民には憲法遵守義務はない。
憲法は国家が守らなければならないものだ。
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憲法99条:天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
-----------

唯一国民に義務があるとしたら、それは
-----------
憲法12条1項:この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。
-----------
の部分だ。
つまり、国家が国民の「自由及び権利」を侵害しないよう「不断の努力」をしなければならない。

その意味において、教師が、日の丸・君が代強制という「自由及び権利」の侵害を排除すべく、校長や教育委員会の命令に服従しないことは、憲法12条の精神に則った行動といえる。

また、子供への強制をさせないために「君が代を歌わない自由」を子供に教えることも、憲法99条の憲法遵守義務に則った行為といえる。

したがって、日の丸・君が代への忠誠を強制してくる国家に対してNOを言っている教師らの態度は、100%合憲であり、強制してくる側は100%違憲である。


一方、子供や教師の心を踏みにじって日の丸・君が代を強制してくる側(文科省の学習指導要領、教育委員会、その命を受けた校長)は、彼ら公務員が遵守すべき憲法の中に書かれている

憲法19条:思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
及び  
憲法21条1項:集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

に違反する行為をしている(憲法99条違反でもある)。

つまり、強制してくる側は完全にクロだ、違憲なのだ。


「国を愛する態度」を含む多くの態度を評価することが盛り込まれた新「狂」育基本法が成立した。

これにより、教育現場ではますます管理・統制が強まり、日の丸・君が代への強制も強まるだろう。

しかし、内心の自由に反することを強制することは許されない。

内心の自由と、外に表出する行動は別だなどという詭弁を弄する人がたまにいるが、

果たして外に示せずしてその内心の自由は保障されていると言えるだろうか。

日の丸・君が代に忠誠を誓いたい人は誓ってくれればいい。

しかしそれを他人に強制するのは、心の狭い人のすることだし、ましてやそれを全国一律にすべての教師、生徒に強制しようというのなら、全体主義、ファシズムでしかない。

決して、21世紀という「新しい時代」にふさわしいことではない。

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<国旗掲揚、国歌斉唱>諸外国と比べても相当遅れている、安倍、石原らの自由に関する感覚。
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10020600344.html

根津さんの教育への教育委員会・校長・教頭の執拗な「不当な支配」
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10021224440.html

教育基本法改悪における「研修」
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10020947359.html

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