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安倍首相会見 国民投票法案 次期国会で成立目指す
12月20日9時57分配信 毎日新聞
安倍晋三首相は19日夕、内閣発足後初の臨時国会の閉会を受けて、首相官邸で記者会見した。憲法改正については「歴史的な大作業だが、(首相)在任中に憲法改正を成し遂げたい。まず改正手続き法の国民投票法案を来年の通常国会で成立させたい」と述べ、最長で2期6年の自民党総裁任期中の改正実現に向け、国民投票法案の次期通常国会成立を目指す考えを示した。
また、首相は集団的自衛権行使を認めていない現在の憲法解釈の変更に関して「政府において、私が責任を持って最終的な判断をしなければならない。政府内で研究を進めていかねばならない」と語り、政府内で研究したうえで自ら判断する意向を表明した。
内閣支持率低下の主因となった郵政民営化造反組の自民党復党については「復党を認める決断を私の責任で行った。改革を進めていく姿勢にも、国づくりの中身にも、全くの揺らぎはない」と述べ、「指導力不足」や「改革後退」のイメージ打ち消しを図った。【西田進一郎】
■内閣支持率の回復に躍起
安倍晋三首相が19日、臨時国会閉会にあたって行った記者会見は、続落する内閣支持率の回復に躍起となっている首相官邸の焦りを反映したものとなった。約20分間の会見予定時間の大半は首相が政権発足約3カ月間の成果を強調するのに費やされ、記者からの質問は事前に内容通告した内閣記者会幹事社からの2件だけで打ち切られた。「異例の会見」には、終了直後、記者側から批判が相次いだ。
首相の会見は、通常国会閉会や予算成立の際に行われてきたが、臨時国会閉会時の会見は異例。郵政造反組の自民党復党をきっかけに、首相に対し「指導力不足」「改革後退」などの批判が噴出した。それに加え、政権浮揚を狙って仕掛けた道路特定財源の一般財源化問題では逆に自民党道路族に押し込まれ、政府主催のタウンミーティングでの「やらせ質問」問題、政府税制調査会の本間正明会長が公務員宿舎で知人女性と同居していた問題などが続いた。
このため首相は会見で、小泉純一郎前首相のように自分の言葉とペースで説明し、国民に改正教育基本法や防衛省昇格法の成立という成果を理解してもらうことで、局面転換を狙ったとみられる。会見場では「安倍内閣3カ月間の成果」と題するA4判4ページの資料を配布。首相は「改革を進めていく姿勢にも、国づくりの中身にも全くの揺らぎはない」と訴えた。だが終了直後に「質問封じだ」との声まで上がったこの会見が、支持率アップに直結するのかは疑問だ。【佐藤千矢子】
◇安倍晋三首相が19日記者会見した要旨は以下の通り。
【臨時国会】 内閣の最重要課題の教育基本法、地方分権改革推進法、防衛庁の省昇格関連法など政府が提出した法案はすべて成立した。これらは、戦後レジーム(体制)から脱却して、新たな国づくりを行う基礎、礎となるものだ。
【復党問題】 私の責任において、自民党を離れた人の復党を認める決断をした。復党によって、私が改革を進めていく姿勢が揺らぐことは全くない。むしろ美しい国づくりを進めていくうえで、新しい力が加わり、より強化された。
【憲法改正】 自民党で憲法草案の第2次案を出すことは今の段階では考えていない。国民の声にも耳を傾けながら、政党間で話し合い、最終的な成案を得なければならない。歴史的な大作業だが、私の在任中に何とか成し遂げたい。改正手続き法である国民投票法案を来年の通常国会で成立させたい。
【集団的自衛権】 何が(憲法解釈で)禁止されている集団的自衛権であるか研究すべきだと言ってきた。これは諮問会議にお願いして検討することではない。政府において、私が最終的に責任をもって判断しなければならない。現在、研究しているところで、個別具体的に類型として示す段階ではない。
最終更新:12月20日9時57分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061220-00000002-maip-pol
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