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http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070122/mng_____sya_____013.shtml
まじめ路線を貫き、古里の県トップへ。官製談合事件からの出直し宮崎県知事選は二十一日、タレントそのまんま東氏(49)が元官僚や政治家二世らを退けた。「しがらみのない政治を必ずやります」。貫くような目つきで有権者の手を握り、改革を訴えた選挙戦。イメージとは違う姿に、支持は次第に広がった。「お笑い芸人がどこまで」と軽視していた対立陣営は惨敗に言葉を失った。
万歳を繰り返す支援者に、何度も何度も頭を下げた。宮崎県知事に初当選したそのまんま東氏。神妙な顔で「長い宮崎の保守の歴史が変わる」「みんなで、みんなで、変えんといかん」と口元を引き締めた。「これから、本当の真価が問われる」。晴れやかな壇上で、時折のぞかせた笑顔は控えめだった。
支援者約百人が宮崎市内のホテルで開票結果を待った。テレビ各局が相次いで当選確実を報じると「えっ、うそみたい」と大きなどよめきが。間もなく背広姿の東氏が到着すると、大歓声が上がり、握手攻めに。
「宮崎をどげんかせにゃ(どうにかしないと)いかん。新しくしたいという思いが、日に日に浸透した。手づくりの選挙が、わたしの血となり肉となった」。日焼けした顔を紅潮させ、地元の言葉を交えながら選挙戦を振り返った。
軽妙なお笑い芸人時代の顔をかなぐり捨て、真剣な表情で「宮崎を変える」と走り回った草の根選挙だった。壇上でもその表情は崩れない。支持者の万歳におじぎばかりを繰り返したため、カメラマンが「東さんも万歳を」と求めても「わたしはしません」と、きっぱり断った。
「危機的な行財政をどうするか。入札制度改革もやらなきゃいけない。喜んでいる場合ではない。優先順位をつけて、一つ一つ精査してやっていきたい」。最後までまじめな顔のままだった。
敗れた元林野庁長官の川村秀三郎氏(57)は「知名度がなかった。残念」。そのまんま東氏の当選という事態に、陣営幹部は「県民の判断でとやかく言うべきでないが、なぜ地方自治が大変な今なんだ」と、ぼうぜんとしていた。
政治家二世で、自民、公明両党の推薦を受けながら惨敗した持永哲志氏(46)。安倍晋三総裁名の推薦状が張られた大広間で、何度も「申し訳ございませんでした」と頭を下げていた。
■芸能人の応援なし
そのまんま東氏は芸能人を応援に呼ぶこともなく、まじめに政策を訴えた。“脱タレント”路線で徐々に浸透。対立陣営は「知名度だけでは票につながらない」「宮崎を甘く見ている」と冷ややかだったが、変化を求める有権者の支持は予想以上に広がっていた。
二カ月足らずの短期決戦。陣営が「サプライズなことはない」と語る通り、遊説、演説会、握手を繰り返すオーソドックスな戦いぶりだった。
宮崎県都城市の高校を卒業後に専修大に入学するため上京。演説では「宮崎を新しくせないかん」と方言を多く使い親近感をアピール。「つらいことがあると宮崎に帰ってきてエネルギーをもらった」「ここに骨をうずめる」と地元を意識した発言を続けた。
地域間格差、悪化する財政…。政策を語る際には、芸人時代に見せた軽妙な語り口ではなく、身ぶり手ぶりを交えた真剣な表情になった。まじめ一徹の演説に「意外。本人への見方が変わった」と驚く有権者は多かった。
選挙戦終盤。当落を争った元林野庁長官川村秀三郎氏の陣営からは「芸能人が応援に来てくれれば、しょせんタレント候補というイメージになったのに…」と悔し紛れの本音も。“保守王国”で浮動票は少ないとみられていた宮崎県だが、いつしか「投票率が上がれば東氏有利」との見方が広がっていた。
■タレント、作家 過去にも当選
宮崎県知事選で二十一日、タレントのそのまんま東氏が当選したが、これまでにもテレビ出演などで全国的に知名度の高いタレントや作家の知事が誕生している。
一九九五年には、いずれもタレントで参院議員を経験した故青島幸男氏が東京都、横山ノック氏が大阪府の知事選で同時当選した。海外メディアも「有権者の反乱」などと大きく取り上げた。
また、九九年には作家の石原慎太郎氏が東京都知事選で初当選し、現在二期目。五輪招致を目指し、四月の知事選に立候補を表明した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070122/070122-08.jpg
笑顔で支持者と握手するそのまんま東氏=21日午後8時45分、宮崎市のホテルで
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