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山崎氏の訪朝は安倍内閣に大きな打撃を与えた!!
前回のこのコラムでは、比較的穏やかなスタートを切った2007年が一体どのような年になるのか、また、そこでは何が「潮目」となるのかについて簡単に説明した。そこで私は「日本は新年早々から北朝鮮問題が急激に展開し始めることによって、大打撃を受ける」と書いたが、コラムがアップされた直後に、山崎拓衆院議員による突然の北朝鮮訪問が報道された。意気揚々と北京より平壌に向かった山崎氏ではあったが、読者の皆さまもご存じのとおり、結果は「散々なもの」であった。13日に帰国した山崎氏に対するバッシングは相当なものである。果敢にも14日午前の民放各社のテレビ討論番組に出演した山崎氏ではあったが、もはや痛々しいとすら思ったの私だけだろうか。
ところが今回の出来事によってもっとも大打撃を被ったのは山崎氏ではない。実際には安倍晋三総理率いる総理官邸関係者の方が、これにより身動きがとれなくなったと考えるのが妥当だろう。なぜなら、国民世論からの「山崎バッシング」を見れば、内閣支持率の低迷を払拭(ふっしょく)するため、チーム安倍が極秘ミッションを北朝鮮に出すというオプションをとることができなくなってしまったからである。その安倍総理はといえば、欧州、フィリピンと歴訪し、例によって「北朝鮮問題の解決に向けた連携を約束した」との空証文だけを取りつけてきている。しかし、これまた以前にこのコラムで記したとおり、東南アジア諸国、そして欧州各国はそれぞれ金融マーケットで北朝鮮と握り、あるいは握ろうとしているとの情報がある。それを踏まえれば、得意気に話す日本の総理大臣が行っているこうした「外交努力」が、いかに効果のないものであるか、おわかりいただけるのではないかと思う。このように北朝鮮をめぐる情勢は、確実に一つの方向へと向かって動いている感がある。ひと言でいえば「日本封じ込め」の方向だ。そしてその先にあるのは、CD版「原田武夫通信」でも申しあげてきているとおり、北朝鮮問題を契機として生じる日本の金融マーケットの「瓦解(がかい)」であり、さらにその先に待ち受けているのは、米系を中心とした外資勢による猛烈な「日本買い」というシナリオなのである。
米国が復興インフレから日本を救った理由
最近になって、こうした外資による「日本買い」によるM&A相場の到来を説く大手メディアが徐々に増えてきた。もっとも、これに乗じ、個人としての日本人に株投資をすすめる向きが増えている一方で、依然として「国家の品格」流の拝金主義批判を声高に語る意見も後を絶たない。実際、日本の名だたる経済団体が「三角合併による日本買い」に事実上の「NO」を突きつけるかのような態度を一部で示しており、今後はますますこうした「米国を中心とした外資による日本買い」、ひいてはそれにあおられた「拝金主義」に対する批判の声が大手メディアの中で根強く主張されていくことであろう。
しかし、このコラムの読者である皆さま方にはぜひ、そうした「感情的」としかとれないような議論にはのらずに、この場で思い出していただきたいことが一つある。それは、今から約60年前である1949(昭和24)年に、米国が日本で一体何をしたのかということについてである。
1949(昭和24)年、日本は「主権国家」ではなかった。なぜなら、第二次世界大戦における敗戦により、GHQ(連合国最高司令官総司令部)による支配を受けることになったからである。そして、そのGHQを事実上仕切っていたのがかつての敵国である米国であった。「日米同盟」が連呼される今となってはもはや信じがたいことですらあるが、この時、米国は日本をどうすることもできた全能の勝者であり、日本はなすがままに任せるしかない悲しき敗者なのであった。
GHQは日本を占領統治するにあたり、「民主化」と「非軍事化」を掲げ、一斉に日本で構造破壊を始めた。しかし、爆撃機B29による連日の空襲で焼け野原となり、工場が崩壊する中、消費財の生産など一切ままならなかったのが当時の日本の状況である。しかも、戦地からは続々と人々が引き上げてきて、「需要」は急上昇した。その結果、「モノ不足」とそれに伴う「価格の急騰(=インフレーション)」が日に日に深刻となり、日本政府の失策も重なって、もはや経済崩壊の危機にまで陥った。ところが、GHQは米国本国から「日本の経済復興」を当初、宿題として課されてはいなかったため、インフレを抑えるどころか、逆にそれを加速させるかのように「構造破壊(たとえば財閥解体)」を熱心に進めたのである。
しかし、1947(昭和22)年ごろになって状況は一変する。それまでも不審な動きを見せていたソ連が北ペルシアでの撤退期限を守らなかったことから、一気に東西冷戦が始まったからである。あわてた米国は世界戦略を練り直すはめとなった。その中で、日本を一体どうすべきかということが議題にあげられたのである。
そして、そこで行われた集中的な検討の結果、一人のバンカー(銀行家)が日本に「救世主」として派遣されることとなった。デトロイト銀行の頭取として腕をならしていたジョセフ・M・ドッジ、その人である。日本史を学んだことのある読者の方であれば、「ドッジ・ライン」と聞くとピンとくることだろう。彼が超緊縮型の予算案を日本政府に提示したとき、日本側はこれを「ドッジ・ライン」と呼んだのである。「放漫な財政支出を日本政府がやめることが、極度に進んだインフレを収束させるのにはもっとも有効だ」――そう考えたドッジによる強攻策であったと、一般の教科書には書いてある。そして、このように「苦い良薬」を煎じてくれたからこそ、日本はその後、経済復興を遂げたのであって、まさにドッジは戦後日本経済にとっての恩人だ、ともいわれるのだ。
今の繁栄は米国が与えた「見返資金」で成り立っているのだから……
しかし、ここに決定的な「落とし穴」がある。――なぜなら、米国人から見たとき、とりわけ現代を生きる米国人のバンカーたちの目から見ると、ドッジの功績はもっと別のところにあるからである。それは何か。
そのころ、米国国内では議会を中心として、多額の対日復興援助が「本当に米国のためになっているのか」という批判が高まっていた。したがって、GHQとしてはこうした批判に応えるべく、何らかの仕掛けをしなければならない立場に置かれていたのである。そこでドッジが考えついたのが、「将来、日本経済が豊かになった暁には、米国が正々堂々とその果実を刈り取っていける仕組みをつくること」なのであった。
ドッジはまず、米国が日本にあたる援助(小麦など食糧支援が主)を日本政府にマーケットで売りさばかせ、それと同額のカネを日本銀行に開設された口座に積ませた。そして、そこに貯まっていく資金を、今度はGHQ、すなわち米国の指示に基づいてだけ日本政府が使うことを許したのである。いわゆる「見返資金」である。
それでは米国はこの資金を一体何に使わせたのかというと、意外にも「日本人に米国の良さを宣伝する」といったプロパガンダ目的ではほとんど使われていない(総額の2%前後)。それに代わって、もっとも使われたのが、かつて軍国主義の屋台骨として戦争協力をしたために解体されるはずであった「特殊銀行」(当時の日本興業銀行など)を経由する形での、ありとあらゆる日本の企業が復興するための資金提供であった。そして、ドッジによる熱心な指導により、銀行セクターをはじめとする日本経済全体がそれまでの「復興インフレ」による壊滅的な打撃から立ち直ることに成功したのである。
その後、1952(昭和27)年にGHQは日本から最終的に「撤退」し、日本は「再独立」を達成する。例の「見返資金」はどうなったのかといえば、米国に返金されることはなく、そのまま名称を変えて日本の経済発展のために用いられ続けた。――そして、やがて日本は高度経済成長を迎えることになる。
さて、以上の短い「占領統治史」を読まれて、読者の皆さまはどう思われただろうか。「何をいまさら、そんな昔の話をするのか」と思われるかもしれない。しかし、そう思ってしまうところに私たち=日本人の甘さがある。
なぜなら、これから「日本買い」をしてくる米系ファンドや投資銀行たちは、仮に日本人たちが猛反発するようであれば、必ずや次のように反論するに違いないからだ。「今の日本の経済的な繁栄は、基はと言えば米国が与えた支援=『見返資金』によるものだ。それによってできた果実を刈り取って何が悪いのか」
米国にお世話になってきた企業が狙われる!!
金融マーケットで長年活躍された証券OBの方々と話すと、「海の向こうの彼ら」は実際、これまで何度もこうした主張をしてきたのだということをよく聞く。ところが、当の私たち=日本人はといえば、そうした歴史などほとんど知らないありさまだ。ここに「歴史があるのに歴史を学ばない日本人」と「歴史がないからこそ歴史を熱心に学ぶ米国人」との間の大きなギャップがある。
しかし、このギャップは決して這い上がれないギャップではない。日本の個人投資家としては、こうした議論を逆手にとって、次のように考えれば良いのだ。
「米国が刈り取りにくるということは、戦後の復興期から絶えず米国に『お世話になってきた』企業こそが、これから始まるM&A旋風の中で最も買収される可能性が高いのではないか」
実際、ドッジの手下となって働いたかつての「特殊銀行」は冷戦構造が崩壊した後、1990年代に入ると軒並み経営危機となり、やがて米系外資ファンドなどに二束三文で売られていった。「用済みとなったものは、これまでの恩義など口に出さずに、すぐさま処分する」という、米国流金融資本主義のイロハにかなった展開である。こうしたことが、同じく米国に「お世話になった日本企業」たちにこれから起きないと誰がいえるだろうか。
「キャッシュ・リッチな企業」「戦略的な重要性を持つ企業」「資本構成が不安定な企業」などなど、これから始まる米系を中心とする外資勢による「日本買い」に際し、対象企業を選定する基準として大手メディアが騒ぎ立てているものはいくつもある。しかし、ここは一つ、米国を本当に仕切る人たち(私のいう、閥族集団としての「奥の院」)の目線にたって、まずは私たちの国・日本で60年前に繰り広げられた米国による「種まき」について、熱心に学ぶことから、明日への投資戦略が見えてくるのではないだろうか。そしてそのことによってだけ、資産的余裕と知性、そして懸命さをもって明日の日本を担う「新しい中間層」が誕生することになるのだろう。
※ 原田武夫についてのさらに詳しい情報は、「しごとの自習室 - 原田武夫通信」をご覧ください(外部サイト)。
※ 「仕掛け、壊し、奪い去るアメリカの論理 ――マネーの時代を生きる君たちへ 原田武夫東大講義録」の出版記念無料セミナーを2月16日と3月2日に開催予定(外部サイト)。
[新世紀人コメント]
山崎氏の訪朝は、米国の指示によるものだろう。結果としては完全にその「使命」を果したものと考える。
山崎氏は「センセイ問題」により不人気となり、一度は政治家として失脚した。
米国と太いパイプで繋がったハト派的政治家としての顔で復活し、
「復活した限りは大いにお役に立ちたい(誰の?)との思いで働いているのであろう。
山崎氏の役割は、安倍政権の対北朝鮮コワモテ姿勢情勢変化に対応不能を招いてしまった為にそれを補う事である。
安倍政権の対北朝鮮政策は完全に破綻しているのであるが、それを覆い隠して「憲法改悪」に暴走させる役割があると考えられているだろうから、政権の破綻は隠し通して路線転換をしなければならない。
安倍で乗り切る事が難しいと考えられれば、麻生辺りを総理にすげ替える事になるのではなかろうか。
麻生はあのような漫画のようなキャラクターだからナカナカに使える奴と看做されるかもしれない。
「オレはこう考える総理なんだよ」と国会で発言するかもしれない。
変なところだけ吉田茂に似た可笑しな男である。
ダンディーでもある。女性ファンも増えるかもしれないな。
彼が総理になれば、細川さんに似た面白い結果が出るかもしれない?
米国は経済に限らず、軍事についても同様の考えを持っていて、
「日本を守っていてやったのは俺達だ、お返しをしろよ」と思っていることだろう。
私は、多くの日本国民が「アメリカが倒れたらどうしよう」と思っていることを知っている。
この心理が、政界・財界の指導者に限らず、マスコミや国民の対米追随姿勢の基礎に在る事を知っている。
つまり、元々「属国心理」を持っているのである。
しかし、経済奴隷は奴隷でしかなく、精鋭の傭兵にはなり得ない。
憲法改悪が招く「自衛軍」は弱体軍となることだろう。
貧乏国家とその弱体軍と言う事が到来するとなれば、それは、
「属国意識」が当然のことながら「国家破壊」を招いたと言う事になろう。
当然の報いである。
只、私に限って言えば、この世に出てから「米国に食わせてもらったとか、助けてもらったとか、防衛してもらったとか思ったことは一瞬たりとも無い」のである。
日本国家システムが破綻崩壊する事があっても、そんことには全くお構いなしに、
私の中に「日本国家」は存続し続けるのである。
思想とはそのようなものである。
属国意識だって? そんなものは虚妄でしかないのだ。夢であり、妄想である。
妄想に囚われたものが死に至る事は当然であることを賢明な諸氏はお判りだろう。
既に妄想帝国は破滅の沼に足を踏み入れ、賢明な者達は逃亡を図りつつあるのだ。
属国者は妄想帝国に運命をお付き合いする事になる。
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