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2007年01月19日
舟橋洋一が書いた昭和天皇の戦争責任
不敬罪という罪がかつての日本にはあった。天皇、皇族、神宮、皇陵などに不敬の行為をすることに対する罪である。それが日本から消えたのは戦後間もない1947年の刑法改正であるという。
それでも皇室に関するタブーは日本に根強く存続してきた。特に昭和天皇に関する戦争責任についてはそうだ。かつて市議会の答弁で、「天皇には戦争責任があると思う」と答えた本島等長崎市長が右翼に銃撃されたのは1990年であった。
しかし今日ではその昭和天皇を軽んずるような言動をしても許される人がいる。その典型が小泉元首相だ。なにしろ、A級戦犯が合祀された事に不快感を抱かれた昭和天皇がそれ以来靖国神社の参拝を中止された事実が明らかになったにもかかわらず、その直後に小泉元首相は「関係ない」と言い放って靖国参拝を強行したのだ。昭和天皇より自分のほうが上であると言わんばかりのこの発言に、右翼は完全に沈黙したままだ。
1月26日号の週刊朝日で舟橋洋一が言及した昭和天皇に関するくだりも相当なものだ。
舟橋は自らの連載であるワールド・ブリーフィングのなかで1月10日に行われたブッシュ大統領のイラクに対する「新戦略」を論評した。米世論や民主党の反対を押し切ってイラク増派を強行したブッシュ大統領の決定を、舟橋は「ブッシュは再び、悲劇的な間違いを犯したのではないか・・・米兵に対するテロ攻撃はさらに苛烈になる可能性がある・・・」と論じている。その見方には異論はない。問題はその後の彼の指摘だ。彼は言う。
「ブッシュは・・・増派によって敵に一発かまし、撤兵に向けての勝利宣言をしたいのだろう。それがうまくいくとはとても思えない」とした後で、このブッシュの発言は、終戦を引き伸ばした昭和天皇の言葉を思い出させたと次のように書いたのだ。
「・・・太平洋戦争末期の1945年2月、昭和天皇は、近衛文麿、岡田啓介、広田弘毅などの首相経験者に戦局の見通しを聞いた。近衛は軍部内の派閥を利用して軍部を抑え、さらには粛清し、和平に持っていく可能性を追求すべしとの意見を述べた。それに対して、天皇は言った。
『もう一度、戦果をあげてからでないと、なかなか話は難しいと思う』・・・」
舟橋は何を言いたいのか。もちろんこういうことだ。もし2月の時点で昭和天皇が和平のご聖断を下していたならば、東京大空襲も沖縄地上戦も広島、長崎の原爆投下もなかった。あの時戦争の敗北を認めて降服していれば何十万、何百万の命が救われた。今ブッシュもこの過ちを繰り返そうとしている。多くのイラク人、米兵の命を無駄にしようとしている、そう言っているのである。大変な昭和天皇批判である。
因みに舟橋はその同じ記事の中で、米軍の日本占領はマッカーサーとヒロヒトの「合作」であると、これまた「国民を裏切った昭和天皇」という、タブーを破った発言をしている。
これほどの論評を見て右翼が怒らなければ昭和天皇に関するタブーは間違いなくなくなったということだ。それとも右翼の攻撃は左翼や弱者にだけは容赦なく加えられ、小泉元首相や舟橋のような権力者、体制派が天皇を軽んじても文句を言わないのだろうか。
Criticizing Emperor Hirohito Is Not a Taboo Anymore?
Before the War Emperor Hirohito was believed above a human being and any remark or behavior to insult him was a crime. Even if this law was abolished in 1947 it has been long a taboo to criticize the Emperor.
Many Japanese still remember vividly that the mayor of Hiroshima City Hitoshi Kijima was shot by the right−wing in 1990 simply because he said in public that the Emperor was rsponsible for the War.
There are, however,a certain group of persons who can make little of the Emperor without being attacked by the right−wing.
One of the most recent example of that person is the former Prime Minister Koizumi. In July 06 there found a memo which showed the Emperor stopped visiting Yasukuni Shrine once he knew war criminals were enshrined there.The Emperor said according to the memo “ ・・・It‘s unpleasant・・・I stopped visiting since・・・That is my heart・・・”
In response to the question from media asking “How do you feel this Emperor‘s heart?” Mr. Koizumi said bluntly “ Nothing to do with me” and dared to visit Yasukuni Shrine as if he is above the Emperor.The right−wing kept silence.
Another example is a conservative journalist Mr.Yoichi Funahashi. He wrote an article in the weekly Asahi of Jan.26 edition criticizing Bush’s new strategy for Iraq. He said that increasing US forces in Iraq is an obvious mistake. Nothing wrong with this opinion which is sharede with many people including myself. But he followed the comment referring the Emperor’s historical decision of delaying the surrender. As a matter of fact In Feburary 1945 ex−Premier Konoe advised the Emperor to stop continuing war because no chance to win. But the Emperor insisted to give US one more blow. this futile hesitation of surrender made so many innocent Japanesesuffered from unprecedented US airstrike, miserable Okinawa fighting and, among all, nuclear bombs in Hiroshima and Nagasaki.
Obviously Mr. Funahashi criticized the Emperor for his wrong decisin quoting Bush‘s decision of increasing US forces in Iraq.Again the right−wing kept silence.
http://www.amakiblog.com/archives/2007/01/19/#000217
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