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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070119-00000011-fsi-bus_all
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は18日、民主党が、高額の報酬を受け取っている大企業経営者らから税制上の優遇策を奪う方針を決めたと報じた。同党は今週、深海油田の開発をめぐりエネルギー業界に実質的な増税を行う法案もまとめており、昨年12月の中間選挙での勝利を受け、ブッシュ政権下で優遇されてきた大企業やエネルギー業界に対する本格的な締めつけに動き出した格好だ。
≪中小支援財源に≫
報道によると、民主党が主導権を握る米上院財務委員会は17日、主に大企業が役員や幹部社員を対象に導入している繰延報酬制度を見直し、年間に繰り延べられる報酬額として一人100万ドル(約1億2000万円)の上限を設ける法案の作成で合意した。見直しは今年から適用する。
繰延報酬制度は、役員報酬などの一部を退職後などに後払いで受け取る仕組み。所得が多いほど高い税率が適用される累進税率の下で、実際の所得より低い税率の適用を受ける一種の節税策だ。
大企業上位1000社の95%が、優秀な人材をつなぎ止めるため、複数を組み合わせた報酬制度の柱として同制度を組み込んでいるという。昨年12月には米投資銀行ゴールドマンサックスのブランクフェイン会長の昨年の報酬が5400万ドル(約64億8000万円)に上ったことが話題となったが、制度見直しはこうしたエグゼクティブ層には大きな打撃となる。
制度見直しには、共和党の金持ち優遇策からの転換を印象づけ、大統領選に向けて貧困層からの支持を拡大する狙いもある。
議会の試算によると、制度見直しにより、今後10年で税収は8億600万ドル(約967億円)増える見通しで、民主党はこれを中小企業への優遇税制の財源に充てる計画だ。下院では先週、最低賃金を時給5・15ドルから7・25ドルに引き上げる法案が成立したが、大企業ばかりでなく、民主党が支援を約束していた中小企業でも最低賃金制度の施行に伴い人件費が増加するため、支援財源の確保を急いでいた。
≪主要業界増税も≫
すでに民主党は、メキシコ湾の海底油田、ガス田の採掘権料の優遇制度を廃止することなどで、エネルギー業界に今後5年で100億ドル(約1兆2000億円)を上回る実質的な増税を行う法案をまとめている。
ワシントン・ポストによると、上院ではこれに加え、製薬業界、保険業界、卸売業界などさまざまな業種の法人税の見直しも進めており、13種類の優遇策見直しを一体化した税制改正により、今後10年で83億ドル(約9960億円)の増収を目指す内容の法案を来週にも提出する見通しだ。
同紙によると、民主党主導の議会は、ブッシュ政権下で優遇されていた富裕層やエネルギーをはじめとする特定業種の大企業への攻撃を一段と強めるとの見方も出ており、関係業界のロビイストらは警戒を強めているという。
(佐藤健二)
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