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ワーキングプア・雇用破壊と通常国会の課題
格差社会 / 2007年01月15日
今日、午前に開かれた衆院議院運営委員会理事会で、通常国会を25日に召集することを内閣官房長官が提案し了承された。会期は6月23日までの150日間となる。その間に、東京都知事選挙(4月8日投票)があり、統一自治体選挙と参議院補欠選挙(福島選挙区・沖縄選挙区)が続き、参議院選挙(7月22日投票)と今年前半は重要な選挙が続く。参議院選挙が予定されている年の通常国会は、延長されない場合がほとんどだ。国政選挙を前にした通常国会の論戦の火蓋がまもなく切って落とされる。
年末からの不祥事続きで弱体化しているといっても、衆議院では巨大与党を形成する自民・公明連立政権は既得権を共有し「造反議員復党劇」で関係の冷え込んだ業界団体との修復も進んでいる。年頭の挨拶で安倍総理は「憲法改正」を参議院選挙の争点としたいと勢い込んだ。これに対して、民主党は「5月3日憲法記念日」までの改憲作業を行う憲法審査会設置を盛り込んだ国民投票法案の成立を合意していると伝えられ、夏の参議院選挙で「自公」が過半数を制圧すれば、「5年以内」の改憲作業をガンガン始めることになる。
民主党には、夏の参議院選挙前に「国民投票法案」を成立させたいという思惑があるように見える。安倍・自民が「今回の参議院選挙の焦点は憲法だ。民主党は、憲法改正に対しての国民の意思表示を保証する国民投票法案にも賛成をしないで
逃げている」と批判されることを避けたいということだろうか。「国民投票法案」は単なる手続き法ではない。改憲のための逐条審査を行う憲法審査会を国会に設置するスタートボタンを押すことになる。しかも、参議院選挙で与党が辛勝しても、
「民意を問うた」として改憲作業は加速する。
野党共闘もいくつかのハードルを超えなければならない難しい状況だが、互いにソッポを向いているような分断状態であれば、弱体化しつつある安倍政権も「弱すぎる野党」に助けられて体制を立て直すことになる。互いの違いを乗り越えて、国会共闘を実らせることが出来るかどうか。こうした努力を払わなければ、自民・民主両党で「無重力状態」が生れて、改憲雪だるまが転がり出す。
教育基本法の議論で明らかになったように、自民党・安倍政権の改憲論の主流は権力拘束ではなく国民拘束=「国民監視・国民動員」匂いがたちこめている。マグナカルタ以来の立憲主義(法律が国民を縛り、憲法が国家を縛る)を逆さまにした議論がほとんどだ。アメリカでイラク増派を決めたブッシュ政権が窮地に立ち、日本は「美しい国づくり」を掲げて、「人々が物言えぬ国」「他者や異質なものを許さない国」「自分以外は愛さない国」に化けようとしている。
安倍政権の発足時に語られていたはずの「再チャレンジ」は、具体的な救済策はまるでなくワーキングプアも放置しながら、「頑張れ」「元気出せ」ともっぱら窮状を構造的に生んでいるシステムに手をつけず、「本人のやる気」「挑戦意欲」の問題にすり替えている。雇用破壊による生活基盤の崩壊に何ら手を打たず、もっぱら「戦争を辞さない」「軍隊の海外派遣」にひたすら傾いていく政権のあり方を正面から問題にしていきたい。
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/67496e574c7cdcd5c6f9a46b06a9fa11
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