★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK29 > 1036.html
 ★阿修羅♪
小泉コワモテ側近の「野望」 [AERA]
http://www.asyura2.com/07/senkyo29/msg/1036.html
投稿者 white 日時 2007 年 1 月 15 日 17:25:27: QYBiAyr6jr5Ac
 

□小泉コワモテ側近の「野望」 [AERA]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20060115-01-0101.html

2007年1月15日
小泉コワモテ側近の「野望」
今度は閣僚が辞任に追い込まれ、安倍政権はすっかり負のスパイラルだ。
その陰で、前政権を取り仕切った「あの人」がうごめいているようで。
 安倍内閣の2006年を象徴し、07年を暗示するかもしれない出来事といえば、御用納め前日の12月27日、佐田玄一郎行政改革担当相の辞任だろう。辞めるのか辞めないのか、さんざん引っ張って傷口を大きくしたあげくに辞職した本間正明前政府税制調査会長の轍を踏まないようにと、政治団体をめぐる「不適切な会計処理」の発覚翌日というスピード辞任だった。
「小泉内閣だったらまず考えられない不祥事」と指摘するのは、ある政府関係者だ。
「閣僚候補には、必ず『身体検査』をやるんだよ」
 小泉前首相の政務秘書官だった飯島勲氏は常々、そう語っていたという。閣僚を選ぶ際には身体検査、つまりスキャンダルの種がないかどうかを徹底的に調べ、身辺がきれいだと確認できた人だけ登用するのが鉄則というわけだ。
 その飯島氏の影が、最近の永田町でちらちらと見え隠れする。内閣不信任決議案が否決され、教育基本法改正案や防衛庁「省」昇格法案が成立した12月15日。自民党本部の9階の一室は、100人以上の国会議員と秘書でごった返した。構造改革や党改革を推進しようと発足した「改革加速議員連盟」の設立総会が開かれたのだ。顧問には小泉前首相や武部勤前幹事長、中川秀直幹事長が就任。会長は棚橋泰文衆院議員だ。

倒閣運動につながる?
 棚橋氏といえば、小泉内閣で科学技術相に抜擢された人物。党青年局長時代に比例単独候補の73歳定年制や候補者公募制の導入に携わり、03年の総裁選では若手から候補を擁立しようと奔走したこともある、中堅の「改革派」だ。今回の議連結成も「公募制を中心に党の新陳代謝を図りたい、という思いがあった」(側近)らしい。
 だが一方で、会長就任について棚橋氏は、関係者の一人にこう語ったという。
「小泉さんのところにも世話になっているし、逃げられないよ」
 この言葉が示唆しているように、議連のバックに飯島氏がいる、と指摘する向きは多い。もっとも、「9割の議員はなんだかわけも分からず入っている」(議連幹部)。人数がここまで膨れ上がったのも、
「入っておけば(安倍氏をかついだ)再チャレンジ議連のように次の人事で処遇されるかもしれないと思ったから、とりあえず入った」(若手)ということのようだ。
 だが、数は力だ。120人という勢力は立派な武器になる。幾多の権力闘争をくぐり抜けてきた海千山千の飯島氏が使いでのある道具を手に入れた、という見方もできる。議連関係者が言う。
「官邸側は、倒閣運動につながる危険もあるとみて、ぴりぴりしている」
 こんな物騒な見方に輪をかけるのが、顧問に就任した中川幹事長と安倍首相の間に隙間風が吹いている、という指摘だ。
「中川さんと安倍さんの関係は、福田元官房長官と小泉前首相のようなもの。中川さんは安倍さんを後輩くらいにしか思っていない」(ベテラン議員)
 そもそも安倍氏は麻生太郎外相を幹事長に就任させたかったのだが、森元首相の助言で中川氏を幹事長にした経緯がある。中川氏は郵政造反組の復党問題の時は矢面に立ったが、道路特定財源問題で官邸と党の攻防真っ最中はメキシコ。佐田氏の辞任問題の時は欧州旅行中だった。
 もう一つ、武部氏が会長となってつくった新人議員ら二十数人のグループ「改革フォーラム新しい風」にも、飯島氏の影がちらつく。
「新しい風に入らないのか。選挙の仕方とか教えてやる」
 ある新人議員は、飯島氏からそんな電話を受けたという。

火元責任者にあいさつ
 安倍氏が失点を重ねるたびに、「やっぱり小泉さんはすごかった」という声が出る。だから、「小泉再登板」の待望論もなかなか消えない。小泉氏を知る人はみんな「まったくやる気はない」と証言するのだが、選挙の応援に行けば相変わらずの人気だし、「すべての判断基準は小泉さんのためになるかどうか」(森派中堅)という飯島氏の動きをみると、もしかしたら、と思われるのも無理はない。
 飯島氏は、言わずと知れた「小泉商店の大番頭」だ。小泉氏の初当選以来、30年以上にわたって秘書を務めている。人心掌握に長け、「人がどうやったら言うことを聞くのかを研究している」というのが、周辺の一致した評判だ。飯島氏の官僚掌握術の一端を示すエピソードがある。
「役所に行くと、必ず『火元責任者』を見て、あいさつにいくんだ」
 と、飯島氏はよく語っていたという。官庁の部屋には「火元責任者」の名前が掲示されている。多くはノンキャリア組だが、彼らこそ庁内の人事や庶務に精通した真の実力者、というわけだ。
 小泉内閣では官邸の「縁の下の力持ち」として、にらみをきかせた。安倍首相も「官邸主導」をうたって官邸機能を強化したが、飯島氏は官僚を増員して「特命チーム」をつくっていた。飯島氏は近著『小泉官邸秘録』に記している。
「この特命チームもまた、『官僚を使いこなすとはどういうことか』という一つの実例である」
 その飯島氏がつくった仕組みを、安倍内閣はがらっと変えた。省庁派遣スタッフを公募制にし、官僚出身が多く黒衣役だった補佐官には政治家を多く任命した。
 飯島氏は、先の著書で、こんな趣旨のことも書いている。
「職業生活を犠牲にしてでも総理に尽くしてくれる人でないと、補佐官は務まらない。安倍内閣の補佐官は、言ってみれば特命担当大臣を増員したようなものである。政治家を多く任用しているし、官邸内での位置づけ・処遇も特命担当大臣に準じているようだ」
 続けて「大いに期待したい」と述べてはいるが、飯島氏の心中はどうなのだろうか。飯島氏の周辺にいる人物は語る。
「飯島さんは安倍さんが小泉さんの後継者だと思って支援した。けれども、官邸の仕組みも復党も、安倍さんは小泉時代をことごとく否定した。はらわたが煮えくり返っていると思う」
 そこまでやって衣替えした安倍政権なのだが、つまずいてばかりだ。復党問題や道路特定財源見直し、本間税調会長辞任、そして佐田氏の騒動であらわになったのは、対応が後手後手に回るお粗末な姿だった。飯島氏が何らかの野望を抱いたとしても、おかしくはない。
 12月18日朝、官邸の一室に正副官房長官と補佐官の「チーム安倍」が初めて勢ぞろいした。情報共有と意思疎通を図ろうと、塩崎官房長官が呼びかけて集まった。ところが、会議後に出席者の一人は「こんなの、やっても意味ねえよ」とつぶやいた。

ワイン片手に上機嫌
 首相の姿が見えなくなっている、と心配するのは安倍氏の側近、萩生田光一衆院議員だ。
「安倍さんは今でも後輩思いで気さくで、なにも変わっていない。けれども官邸の壁の向こうからでは、それが分からない」
 11月、政治資金パーティーを予定していた萩生田氏の携帯に、安倍首相から「パーティーいつだったっけ」と電話がかかってきた。安倍氏が官房長官だった時に発起人となり、初めはあいさつに来ることになっていた。だが、その後首相に就任して来られなくなったため、萩生田氏側は「それならビデオ出演を」と打診。首相周辺から「難しそうだ」と返事がきていた。萩生田氏が、
「ビデオ出演がだめになったみたいなんですよ」
 と話すと、安倍首相は、
「え? なんでだめなの?」
 と答えた。首相はビデオ中止を聞かされておらず、心配して電話をかけてきたのだった。
 そんな官邸の迷走も小泉氏にはどこ吹く風で、毎日好きなことをして過ごしているようだ。
 東京都内のステーキハウスで12月21日、小泉氏や作家の林真理子氏、奥谷禮子ザ・アール社長、宮内義彦オリックス会長、復党したばかりの野田聖子衆院議員らがテーブルを囲んだ。林氏の小説から名付けられた「不機嫌の会」だ。もう8年余り続いている。この日は1年4カ月ぶりだったが、前回は野田氏はいなかった。郵政解散直後で自民党を離れ、小泉氏にとっては「敵」だったからだ。
 映画を見てきた帰りだという小泉氏は何ごともなかったかのように野田氏の隣に座り、選挙や郵政のことは一言も口にしなかった。赤ワインが次々に空き、3時間以上にわたって盛り上がった。
「安倍君は、ぼくの真似はしないほうがいい。彼は彼なりのやり方でやったほうが」
「毎朝テレビを見て、安倍君は大変だなあと思う。もうあんなこと二度とできないよ」
 ワイン片手に、小泉氏は上機嫌で語っていたという。
「本当に今の解放された生活を楽しんでいるんだな」
 出席者の目には、そう映った。安倍内閣がぐらぐらしている限り、飯島氏の動きと小泉氏の悠々自適は不気味さを増すばかりだ。
編集部 秋山訓子
小泉前首相は、どこに行っても人気者。人の「集まり度」は安倍首相より多い、という証言は多い。忠実にしてコワモテの飯島氏はなにをもくろむ?(朝日新聞社)
朝日新聞社(朝日新聞社)

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK29掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。