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http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070115ddm013100042000c.html
◇職員減り、業務委託進む 「悪質商法、増えているのに」
都道府県の消費者行政の予算総額が、5年間で約3割も減少したことが全国消費者団体連絡会の調査で明らかになった。振り込め詐欺や架空請求などの悪質商法被害が増えているにもかかわらず、職員の数は減り、相談業務の委託も進んでいる。同会は「被害が増えているのに予算は減るのは問題ではないか」と指摘している。
【板垣博之】
◆狙い撃ち
同会の地方消費者行政調査の結果によると、47都道府県の消費者予算の総額は06年度で約51億円。02年度には約74億円だったが、▽03年度約64億円▽04年度約59億円▽05年度約52億円−−と徐々に減り、5年間で31・5%もダウンした。
一般会計の予算総額は6%減にとどまっており、各都道府県の予算状況が厳しい中、消費者行政が狙い撃ちされているかっこうだ。
組織の統廃合などによる職員の削減が要因とみられる。消費者行政にかかわる職員の総数は、06年度は1154・5人(兼任は0・5人で換算)。02年度比7・6%の減。本課職員の減少が著しく14・4%の減。消費生活センターの職員は4・5%減だった。
◆負担は増加
最前線で消費者からの苦情・相談に応じている相談員の配置数(1週間あたりの延べ人数)は05年度で2409人。5年前の01年度から約3割増えたが、相談件数は約6割増の約64万7000件に達した。その結果、相談員1人の1日あたりの相談件数は4・3件から5・4件に増えている。
あっせん解決率は01年度の4・5%から2・6%に減った。ただ、消費者被害の救済のために設置されている苦情処理委員会などに付託されたのは、05年度が7都府県の11件のみ。付託ゼロの県は「付託案件がなかった」ことを理由に挙げているところが目立つ。
同会は「解決困難な事例も考えられるのに付託案件がないのはおかしい」と話す。
◆効率化理由に
◇「消費者のためになるのか」
現在、消費者相談業務を委託しているのは、北海道▽青森▽富山▽山梨▽三重▽京都▽大阪▽兵庫▽和歌山▽徳島▽佐賀▽沖縄の12道府県。うち、全面委託は5道府県、一部委託は7県。岐阜、熊本、大分の3県は委託を検討中だ。
委託先は消費者協会など、専門の相談員のいる団体が中心だが、三重県はNTTの関連会社に一部業務を委託している。また、山梨県は弁護士会に法律相談を任せている。業務委託の理由として(1)効率化(2)委託先の専門性の活用(3)相談体制の充実−−を挙げる自治体が多かった。
調査にかかわった池本誠司弁護士は「相談業務の委託は消費者のためになるのか。(悪質業者などを)行政処分する権限は都道府県にあり、その部署と相談業務が同じフロアにいれば連携を取りながら処分を行うことができる。相談業務だけを切り離して十分に連携ができるのか議論が必要」と指摘している。
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◆一般会計に占める消費者行政予算比率(06年度)
◇ベスト10 ◇ワースト10
(1)京都 0.0293 (1)山形 0.0015
(2)福井 0.0247 (2)広島 0.0027
(3)栃木 0.0225 (3)新潟 0.0029
(4)東京 0.0194 (4)福島 0.0033
(5)香川 0.0193 (5)神奈川 0.0034
(6)岡山 0.0187 (6)愛媛 0.0037
(7)大分 0.0186 (7)秋田 0.0042
(8)兵庫 0.0168 (8)福岡 0.0045
(9)徳島 0.0151 (9)鹿児島 0.0048
(10)宮崎 0.0148 (10)愛知 0.0051
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◆相談員1人の1日あたりの相談件数(05年度)
◇ベスト10 ◇ワースト10
(1)宮城 2.9 (1)佐賀 11.0
(2)滋賀 3.1 (2)広島 10.5
(3)青森 3.3 (3)福岡 8.7
(4)静岡 3.4 (4)富山 7.6
(5)香川 3.6 (5)東京 7.4
(6)徳島 3.7 長野 7.4
(7)山形 3.8 和歌山 7.4
(8)福井 4.1 (8)岩手 7.3
(9)愛媛 4.2 高知 7.3
(10)三重 4.3 (10)山口 7.1
毎日新聞 2007年1月15日 東京朝刊
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