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教育実習費:算定根拠あいまい 学生に“強要”の学校も
教育実習時に学生が支払う謝金に対し、学生から不信の声があがっている。地域によってばらつきがある不公平感、算定根拠のあいまいさ、そして使い道の不透明さ。なかには、謝金のほか実費を徴収されたケースや、「謝金分だけ経費がかかったことにします」と学校側に、つじつま合わせを“強要”された学生もいる。未来の教師たちにさえ、おかしいと感じさせる学校現場のカネ。改善を求める声は一層強まりそうだ。
「不公平なうえ、どう使うかはっきりしない。きちんと決まりを作るべきではないか」。そう訴えるのは、京都府内の市立中学で3週間の実習を終えた私立大4年の男子学生(22)だ。実習前、中学に謝金について問い合わせると「払えとも言わないし、持ってきたら受け取る」とあいまいなことを言われたという。
結局、アルバイトで稼いだ1万8000円を支払ったが、実習後、別の地域では謝金が必要ないと知る。「支払わない学生がいると思うと、とても損した気分になった」と振り返る。
岐阜市の市立中学で実習した男子学生(23)は、謝金だけでなく実費も徴収された。「はじめに謝金を渡しているので、それ以外取られないと思っていたら、コピーの使用代や給食費を請求されて驚いた。あやふやなカネが学校にあっていいのか」と憤る。
一般に、謝金の相場は1万〜2万円と言われている。兵庫県内の市立中学で実習した女子学生(21)は「最初に大学で相場と教えられた金を持って行った。最終日に『その金額だけ経費がかかったことにしておきます』と言われて、びっくりした」と打ち明ける。
こうした不信の声に、教育現場は納得のいく説明をしなければならない。毎日新聞の調査を機に緊急調査を実施した徳島県教委は、昨年度、実習生を受け入れた公立高31校のうち14校が1人1万円程度の謝金を受領していたことが判明し、受け取り廃止に踏み切った。
同県教委は「学校図書を購入するなど不適切な使われ方はしていないと聞いていたので、これまで何もしなかった。しかし学校ごとにばらつきがあるのは、学生にとって不平等だし、学校経費の透明化のためにも一律の基準が必要と考えた」と説明している。【高田房二郎】
毎日新聞 2007年6月24日 3時00分