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公安調査庁ー本当は一連の顛末を知っていながら、なす術もなかっただけかもしれない安倍総理 [ESPIO]
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投稿者 white 日時 2007 年 6 月 19 日 14:38:45: QYBiAyr6jr5Ac
 

□公安調査庁ー本当は一連の顛末を知っていながら、なす術もなかっただけかもしれない安倍総理 [ESPIO]

 http://espio.air-nifty.com/espio/2007/06/post_a98c.html

公安調査庁ー本当は一連の顛末を知っていながら、なす術もなかっただけかもしれない安倍総理

 公安調査庁長官が首相に直接面談してブリーフィングを行うーそんなことは2002年以前、ほぼ皆無だった。唯一とも言える例外は、村山政権当時のこの一回。

<[首相の一日]3日
1995.10.04 西日本新聞朝刊
 【午前】8時42分、国会。44分、阪神・淡路復興対策本部。9時、閣議。17分、河野洋平外相、橋本竜太郎副総理兼通産相、衛藤征士郎防衛庁長官、野坂浩賢官房長官、園田博之、古川貞二郎両官房副長官。10時、参院本会議。
 【午後】1時11分、官邸。57分、国会。2時2分、衆院本会議。3時53分、官邸。4時28分、斎藤勁参院議員。32分、渡辺嘉蔵社会党総務局長加わる。45分、ヘンケル・ドイツ産業連盟会長。5時4分、坂本吉弘通産審議官。35分、原田明夫法務省官房長、湯浅勝喜公安調査庁総務部長、古川副長官。53分、野坂長官加わる。6時28分、早川勝首相補佐、小塚茂全林野労組委員長。7時25分、公邸。 >

 当時、公安調査庁は開庁以来初の破防法適用手続を進めていたのである。
 その事情が一変するのは、小泉政権。2002年9月の小泉訪朝以後、公安調査庁長官が定期的に首相に面談するようになるのである。

<[小泉首相の一日]11月1日
2002.11.02 読売新聞東京朝刊 
【午前】8時57分、国会。9時1分、閣議。同17分、森山法相。同22分、官邸。11時40分、モリス・グルド・モンターニュ駐日仏大使。斎藤泰雄外務省欧州局長同席。
【午後】0時15分、川口外相、鈴木勝也日朝国交正常化交渉担当大使、田中均外務省アジア大洋州局長。同37分、上野官房副長官。1時28分、国会。同31分、山崎自民党幹事長。青木幹雄同党参院幹事長加わる。2時、衆参統一補選当選者あいさつ。福岡市長選立候補予定者に推薦証手渡し。山崎幹事長、青木参院幹事長ら同席。同7分、官邸。同56分、町田幸雄公安調査庁長官。3時22分、兼元内閣情報官。4時43分、塩川財務相。5時4分、経済財政諮問会議。7時42分、東京・東五反田の仮公邸。>

 安倍政権になっても、その体制は引き継がれ、ここ数か月の動きは以下の通りである。ほぼ1か月に1回のペースで、月末に面談していることが分かる。

<[安倍首相の一日]3月28日
2007.03.29 読売新聞東京朝刊 
 【午前】9時50分、官邸。同55分、二階俊博自民党国会対策委員長。下村官房副長官同席。10時35分、山谷首相補佐官。11時、宇宙飛行士の若田光一さん、野口聡一さんら。同17分、谷内外務次官。
 【午後】0時1分、黒川清内閣特別顧問。2時37分、的場官房副長官。同55分、山口泰明自民党衆院議員。4時1分、柳俊夫公安調査庁長官。同32分、宮本雄二中国大使らアジア大洋州大使会議出席者。佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長ら同席。5時15分、国連ネパール政治支援団に派遣される石橋克伸2等陸佐ら。6時1分、東京・永田町の参院議長公邸で議長主催の駐日大使との懇談会。同38分、首相公邸で当選3回の自民党衆院議員らと会食。下村副長官同席。
 首相の一日 26日
2007.02.27 中日新聞朝刊 
 【午前】9時55分、官邸。57分、大田弘子経済財政担当相。10時3分、根本匠首相補佐官、坂篤郎官房副長官補ら加わる。40分、農林水産省の小林芳雄事務次官、井出道雄官房長。11時1分、自民党本部。3分、片山さつき党広報局長。21分、党広報用ポスターの写真撮影。片山局長同席。
 【午後】0時3分、尾身幸次財務相。40分、中川秀直自民党幹事長。1時35分、官邸。2時、塩崎恭久、的場順三正副官房長官、河野雅治外務審議官。3時5分、伊吹文明文部科学相、銭谷真美文科省初等中等教育局長。下村博文官房副長官同席。4時15分、柳俊夫公安調査庁長官。33分、萩生田光一自民党青年局長。40分、丹羽雄哉自民党総務会長。5時3分、国会。6分、自民党役員会。21分、官邸。30分、イノベーション二十五戦略会議。6時16分、モンゴルのエンフバヤル大統領と首脳会談。7時10分、同大統領と共同声明、基本行動計画の署名式。15分、公邸。昭恵夫人とともに同大統領夫妻と写真撮影。18分、同大統領夫妻との夕食会。
 首相の一日 23日
2007.01.24 中日新聞朝刊 
 【午前】9時29分、自民党本部。32分、党役員会。53分、官邸。10時5分、閣議。22分、松岡利勝農相、小林芳雄農林水産事務次官。42分、若林正俊環境相。11時4分、下村博文、鈴木政二、的場順三各官房副長官、千代幹也内閣総務官。10分、塩崎恭久官房長官加わる。47分、塩崎、鈴木、的場正副長官、千代総務官。
 【午後】3時3分、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相と会談。安藤裕康官房副長官補、望月晴文資源エネルギー庁長官同席。35分、尾身幸次財務相、藤井秀人財務事務次官ら。4時16分、柳俊夫公安調査庁長官。37分、浅野勝人外務副大臣、松島みどり外務政務官。48分、森喜朗元首相。6時7分、モザンビークのゲブザ大統領と首脳会談。7時2分、首相夫妻主催の夕食会。8時25分、玄関で大統領夫妻を見送り。29分、公邸。
 首相の一日 27日
2006.11.28 中日新聞朝刊
 【午前】8時59分、皇居。インドネシアのユドヨノ大統領の歓迎行事に昭恵夫人とともに出席。9時42分、官邸。10時19分、小池百合子首相補佐官。57分、塩崎恭久官房長官。11時30分、谷内正太郎外務事務次官。
 【午後】1時、自民党本部。2分、全国広報本部長会議に出席し、あいさつ。15分、官邸。40分、海老原紳駐インドネシア大使、渥美千尋外務省南部アジア部長。3時22分、政府インターネットテレビ「ライブ・トーク官邸」収録。50分、関口昌一外務政務官、奥田紀宏外務省中東アフリカ局長。4時4分、大泉隆史公安調査庁長官。27分、中川秀直自民党幹事長。58分、国会。5時4分、自民党役員会。28分、衛視募集用パンフレットの写真撮影。31分、鈴木政二官房副長官。36分、官邸。55分、公明党の太田昭宏代表ら。6時27分、公邸。着替え。7時11分、皇居。ユドヨノ大統領歓迎宮中晩さん会に昭恵夫人とともに出席。10時43分、公邸。
 首相の一日 27日
2006.10.28 中日新聞朝刊 
 【午前】8時57分、国会。58分、太田昭宏公明党代表。9時2分、閣議。19分、菅義偉総務相。26分、官邸。10時29分、皇居。内奏。11時46分、官邸。
 【午後】0時10分、的場順三官房副長官。3時、東京・東新橋の共同通信社。同社の石川聡社長、後藤謙次編集局長、梅野修政治部長出迎え。2分、共同通信加盟社編集局長会議で講演。4時3分、官邸。34分、政府インターネットテレビ「ライブ・トーク官邸」収録。58分、大泉隆史公安調査庁長官。5時32分、総合科学技術会議。6時35分、伊吹文明文部科学相、塩崎恭久官房長官。7時 ロシアのプーチン大統領と電話会談。塩崎長官、小池百合子、世耕弘成両首相補佐官ら同席。8時8分、東京・富ケ谷の私邸。>

 注目すべきなのは4、5月と該当記事が見当たらないこと。
 それには以下のような理由が考えられるかもしれない。
(1)政府の情報集約機能の強化?
 公安調査庁は本来、内閣官房・内閣情報調査室に情報を報告すべきである。各情報組織が首相に直接情報を報告するのは潜在的に危険を孕んでいる。というのも、情報活動の性格上、各組織が上げる情報は相互に矛盾している場合が多々あり得る。そういう場合、首相は何が正しいのか判断できない。首相は訓練は受けた情報分析者ではないからだ。だから本来は、各組織の情報は最終的に一個所に集約して、評価を加えられなければならない。
 そのための内閣情報調査室であり、内閣情報会議であり、合同情報会議であるべきはずなのである。
 ところが、各機関は直接首相に耳打ちしようとする。なぜか?
 そういう形でないと自己の組織の存在意義をアピールできないからである。つまり、抜け駆けしているのである。こういう慣習は弊害が大きいので本来廃止すべきなのである。
 それで、今年の4月以降、ついに新しい体制が発足して、情報機能が統合された・・・もしかしてそんな展開になっているのかと思い、念のために、防衛省情報本部はどうかと思い見てみると、以下のとおり、この4月、5月と情報本部長が首相に面談している。

<[安倍首相の一日]4月10日
2007.04.11 読売新聞東京朝刊 
 【午前】8時56分、国会。9時1分、閣議。同9分、長勢法相。同16分、官邸。同48分、的場官房副長官。同57分、山口信夫日本商工会議所会頭。10時29分、的場副長官。11時5分、ドミニカのスカーリット首相と会談。
 【午後】0時3分、東京・銀座の日動画廊本店で、美術展「双穹の翼 絹谷幸二・幸太展」を鑑賞。同29分、官邸。2時、宮本雄二中国大使、佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長。同44分、塩崎官房長官加わる。3時5分、藤井財務次官、渡辺博史財務官。同42分、自民党の平井卓也衆院議員ら「改革プランを実現させる会」メンバー。4時6分、防衛省の守屋次官、椋木功情報本部長。同11分、守屋次官。同32分、国際司法裁判所のヒギンズ所長。小和田恒同裁判所判事ら同席。同59分、石原伸晃自民党幹事長代理。5時13分、海外経済協力会議。6時10分、尾身財務相。7時8分、公邸で自民党の中川幹事長、丹羽総務会長、青木参院議員会長、片山参院幹事長ら党役員会メンバーと会食。塩崎長官、下村官房副長官同席。
[安倍首相の一日]5月10日
2007.05.11 読売新聞東京朝刊 
 【午前】9時48分、官邸。10時40分、根本首相補佐官。同57分、東順治公明党副代表。11時13分、塩崎官房長官。
 【午後】0時41分、世耕首相補佐官、長谷川栄一内閣広報官。3時12分、富田茂之財務副大臣。同34分、青木保文化庁長官、玉井日出夫文部科学省官房長。同55分、山谷首相補佐官。4時48分、三谷秀史内閣情報官、椋木功防衛省情報本部長。同54分、三谷情報官。6時1分、東京・虎ノ門のホテルオークラでサービス産業生産性協議会発足記念パーティー。同28分、官邸。7時7分、同ホテルの中国料理店「桃花林」で、自民党の片山参院幹事長、中馬弘毅行政改革推進本部長、渡辺行政改革相らと会食。塩崎長官、下村、鈴木両官房副長官同席。8時40分、公邸。>

 とすると、公安調査庁に限って4、5月の面談が叶わない何らかの事情があったことになる。
(2)単なる日程の問題
 4月末の訪米、5月末の松岡農相の自殺等々で単に日程が流れた、今や年金問題でインテリジェンスごっこをしている暇はない、という解釈。
(3)その他の理由
 実は4月の時点で、緒方元長官は公安調査庁に一報を入れた。事態の深刻さに衝撃を受けた公安調査庁は動揺するも、情報を隠蔽すれば破壊的ダメージを受けると思い直し、安倍首相にだけは緊急に一報を入れた。だから、安倍首相と公安調査庁幹部ぐらいしか真相は知らない。安倍首相は激怒し、以後問題が解決するまで長官の官邸への出入り差し止めを求めた。しかし、安倍首相とて何ら打つ手はなく手を拱いて傍観するほかなかった・・・。
 もし、(3)だったら大変なことになる。一体、いつ公安調査庁が緒方元長官の関与を察知したのか、そのことを安倍首相はいつ知ったのか。これらは国会の場で追及されるべき問題である。
 いずれにせよ、緒方元長官が結果的に総聯に取り込まれていたかもしれないということの重大さをあらためて痛感させられる。だって、まかり間違えば首相に直接面談して、ブリーフィングを行っていたかもしれない“情報機関の長”が、公安調査庁の言う破壊的団体に取り込まれていたかもしれないことになるのだから!

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