★阿修羅♪ > 日本の事件24 > 598.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□頭が欲しい [どん底あるいは青い鳥。]
http://donzokoblue.blog55.fc2.com/blog-entry-174.html
2007/05/23
頭が欲しい
会津若松市の母親殺害事件で、またお決まりの「ホラー」報道。
****
少年が県警会津若松署の調べに対し、ホラー映画を見ているうちに人を殺してみたくなった、という内容の話をしていることが分かった。県警は少年の住んでいた同市内のアパートから、ホラー系の映画のDVDなどを複数押収。
調べでは、県警は少年が高校に通うために親元から離れて弟と暮らしていたアパートから、「殺人」をテーマにした本などとともに、ホラー映画のDVDなどを多数押収。(引用元)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070518-00000064-mai-soci
****
いったい部屋にあった殺人関連の本は「複数(2冊以上)」だったのか、それとも多数だったのか。上の記事は毎日だが、朝日は以下のように書いている。
****
少年のアパートの部屋に、殺人に関する本が数冊あったことが17日、分かった。県警によると、少年の部屋には多数の本があり、その中に殺人に関するタイトルのものが数冊含まれていたという。(引用元)
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2007051701440.html
****
どうやら「気になる本」は「数冊しかなかった」ようだ。残念でした。
同様に「ホラー映画のDVD」も、話半分に聞いたほうがいいだろう。神戸事件の際にも「少年Aはホラー映画を好んで見ていた」と、あたかも映画のせいのように報じられたが、Aが特にホラーを好んだ事実はなかった。
ついでに言えば、ビデオ王・宮崎勤のコレクションの中にも、幼女関連・殺人関連のコンテンツは皆無だった(あれば嬉しげに報道されている)。勤くんの興味はあくまでアニメや怪獣といったものだったようだ。
福島に戻る。
****
男子生徒の所持品に、切断された人間の頭部や手足のイラストが多数残されていることが19日分かった。
調べによると、男子生徒の所持品には、頭と手足が切り離された胴体のイラストや、バラバラにされた手足、自殺する人間などが描かれているという。ほかにも「死」や「狂気」などの文字も書かれているという。(引用元)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/52662
****
これもノートの切れ端に少々描いただけなのか、それとも異常なまでに繰り返し描き散らされたものなのか。母親はアパートに頻繁に出入りしていたようだから、様子が異常であれば目につきそうな気もする。
とまあ、2、3の事件を調べただけで、この手の報道は「針小棒大だろう」とする癖がすっかりついてしまった。ただ、このたびの会津若松の件は冤罪ではないだろうから、むしろこちらの犯人像から神戸事件の真犯人像を遡って描けたりもできそうである。
会津若松と神戸の共通点は「首を切って頭部を持ち歩いた」ことだ。一般に殺人犯が遺体の頭部を切り落とすのは、被害者の身元を隠したいからで、指紋のある手も切り離すことが多い。しかし2つの事件では、頭部は身元を隠すどころか、犯行声明ないしは犯行の証拠として利用されている。
首というのは、おいそれと切断できるものではない(たぶん)。茨城で、女子大生の遺体の首がナイフでぐるりとカットされており、首を切り離そうとして諦めたものだと推測された事件もあった。首を切り離すには、予めノコギリなどを準備しておく必要がある。今回の会津若松の子のように。
つまり「頭を切り離して見せびらかす」という犯行の場合、ただ「カッとなって殺した、それから首を切り離しました」といった犯行形態ではなく、潜在的にしろ意識的にしろ、とにかく首を切って頭を離す(そして自分の手に入れる)ことが、当初から犯行の目的に含まれるものと思われる。
首を切って晒すのは、いわゆる成績のいい子である。そう断言できるかはわからないが、今回の会津若松の子は進学校にいたというし、かつて起きた「サレジオ高校の首切り事件」でも、加害者はのちに弁護士になれるほど頭がよかった。
成績のいい子、頭のよさに自らの価値を置く子が、何らかの理由で挫折する。多大な不全感を覚えるところに、精神病的な要素も加わって、殺人を夢見るようになる。そのとき彼らが拘るのが「頭」である。バラバラにするときでも、真っ先に狙うのは「頭」だ。
彼らにとって「頭」は、人体の中で最も意味や価値のあるものだ。もしも彼らの殺人という行為が、それまでの挫折の埋め合わせ、敗北からの逆転勝利を意味するとすれば、切り離された相手の「頭」は、その勝利の証明となるだろう。
そういうふうに考えると、神戸事件の犯人というのは、あの犯行声明その他から見て明らかにマンガ世代であり、それに加えてやはり「頭のいい子」だったのではないかと想像する。「頭のよさに価値が置かれるような環境で育ち、当時は勉学の面で挫折かあるいは多大なプレッシャーを感じていた」、そんな子どもだ。
これが「少年A」のプロフィールとはまったく合わない。彼の成績はビリのほうであり、家庭でも彼にいい成績を求めることはなかった。高校進学も危ぶまれ、父親は彼に自衛隊への入隊を勧めようとも思っていた。そのような少年Aに、誰かの「首を切る」内的動機があったのだろうか。
そういえば、猟奇事件の頻発するアメリカでも「頭を切り離す」ような殺人はあまり聞かない(私が知らないだけかもしれないが)。何ごともスケールの大きいアメリカ人だから、やるとなったら部屋に生首を幾つも転がしていそうなものなのに、そういう事件もないようだ。
英語では「His head is good」という表現はない。head(頭部)には「理性」という意味もあるけれども「知性」にはbrainのほうが使われる(たぶん)。一方日本語では「解剖学的に首から上の部分」も「頭」であり、「頭がいい」という表現における「価値の源泉」もまた「頭」と称される。
「頭」と「頭」のこの(些かルーズな)一致のゆえに「頭」に拘る日本の子どもたちは、誰かの「頭」を落とす欲望に駆られるのだろうか。「頭」以外に自身の中で頼めるものがなく「頭」を失ったが最後、人生が終わる――そんな育ち方ゆえの犯行かもしれない。
▽関連記事
<福島母親殺害>「映画見て殺す気に」 ホラーDVD押収 [毎日新聞]
http://www.asyura2.com/07/nihon24/msg/380.html
投稿者 white 日時 2007 年 5 月 18 日 16:19:41: QYBiAyr6jr5Ac
□高3少年のアパートに殺人の本数冊 福島の母親殺害事件 [朝日新聞]
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2007051701440.html
高3少年のアパートに殺人の本数冊 福島の母親殺害事件
2007年5月17日(木)21:11
福島県会津若松市で県立高校3年の少年(17)が、母親(47)を殺害したとされる事件で、同市内にある少年のアパートの部屋に、殺人に関する本が数冊あったことが17日、分かった。県警は動機につながる重要な手がかりとみて、慎重に調べている。
県警によると、少年の部屋には多数の本があり、その中に殺人に関するタイトルのものが数冊含まれていたという。
少年は、逮捕後の調べで、母親殺害の動機について「別に」などと供述。「誰でもよかった」とも話しており、母親への特定の殺意については否定しているという。15日朝に自首した直後は「テロや戦争があればいい。殺すなら誰でもよかった」などと話していた。
また、捜査当局は、少年の部屋から血が付いた服を押収しており、少年が犯行後に部屋で着替えてから、インターネットカフェに立ち寄り、会津若松署に自首したとみている。
□頭部切断イラスト、「死」「狂気」文字も [IZA/産経新聞]
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/52662
頭部切断イラスト、「死」「狂気」文字も
05/20 05:54 この記事についてのブログ(11)
福島県会津若松市の県立高校3年の男子生徒(17)が母親(47)を殺害した事件で、男子生徒の所持品に、切断された人間の頭部や手足のイラストが多数残されていることが19日分かった。県警は犯行前の男子生徒の心理状態を解明する手がかりになるとみて慎重に捜査している。
調べによると、男子生徒の所持品には、頭と手足が切り離された胴体のイラストや、バラバラにされた手足、自殺する人間などが描かれているという。ほかにも「死」や「狂気」などの文字も書かれているという。
男子生徒はこれまでの取り調べのなかで「グロテスクなものが好き」などと供述しているほか、自宅からは殺人を題材にした本などが押収され、人の死や死体損壊に対して強い興味を持っていた可能性が指摘されている。県警では、犯行に至るまでの精神状態の解明を進めるとともに、福島地検と協議の上、男子生徒の精神鑑定の実施を検討する。
また、男子生徒は母親殺害後、母親の頭部をショルダーバッグに入れて自転車で移動し、同市内のカラオケボックスに行っていた可能性が高いことも分かった。
調べによると、男子生徒は15日未明に母親を殺害。その後カラオケ店を訪れて歌を歌った後、さらに自転車でインターネットカフェに移動して約2時間DVDなどを見て過ごし、同日午前7時前に会津若松署に自首したという。頭部を入れたバッグは自転車の前かごに入れていたとみられる。
一方、国選弁護人の小池達哉弁護士が19日、前日に引き続き男子生徒に接見。「なぜこうなってしまったのか、一緒に考えていこう」と小池弁護士が語りかけると、男子生徒はうなずいたという。