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http://news.livedoor.com/article/detail/3167056/
[愛知立てこもり]林一歩巡査部長 警察学校を首席で卒業
2007年05月18日12時55分
物静かで落ち着いた青年、警察学校は首席で卒業――。殉職した愛知県警機動隊の林一歩(かずほ)巡査部長(23)は、捜査員の中でも精鋭が選ばれる特殊急襲部隊(SAT)の隊員だった。警察官に採用された後に柔道を始め、約3年間で3段となるなどの努力家だったという。
林巡査部長は愛知県美和町の出身。02年4月、同県警の警察官として採用された。学生時代は柔道を経験したことがなかったことから、熱心に練習したという。未経験者が3年で3段までの有段者になるのは相当の努力が必要だ。教養や逮捕術などの成績も突出していたといい、警察学校は同期124人のうち首席で卒業した。
その後は一宮署勤務を経て、05年4月に県警本部機動隊に異動し、同年10月にSATに配属された。SATはハイジャックや重要施設の占拠などの重大事件に派遣される県警の精鋭部隊。今年4月に巡査部長に昇任した直後だった。県警警備課幹部は「将来を嘱望されていた優秀な人物だった」と惜しんだ。
また、妻(24)との間に昨年7月、長女が生まれたばかりで、大変可愛がっていたという。突然の殉職に林巡査部長が住んでいた愛知県岩倉市内の自宅アパートには18日午前、多くの報道陣らが詰め掛けたが、窓が閉められ、ひっそりとしていた。同じアパートに住む主婦(35)は「女の子が生まれ、ベビーカーを引いて家族3人で出かける姿を時々見かけ、幸せそうだったのに……」と、沈うつな表情を見せた。
◇倒れた警官を助けた直後被弾
テレビの映像などによると、木本巡査部長の救出時、SAT隊員らは銃を構え、木本巡査部長を運び出していた警察官らを支援。木本巡査部長が現場前の路上に止めた捜査車両の前まで運び出された直後、林巡査部長とみられる隊員が銃弾を受け、後ろ向きに倒れ込んだ。付近では同僚らが驚いたように倒れた隊員ををのぞき込み、隊員をさらに後方に引きずっていった。
◇「ご苦労さまと言ってあげたい」父、千代和さん
愛知県美和町の林一歩巡査部長の実家では18日、両親らが悲しみを募らせていた。林巡査部長は今月13日の母の日に、カーネーションの花束を持って家族と一緒に実家を訪れ、16日にも顔を見せたという。
父千代和さん(51)は「まだ事件が解決しておらず、何と言ったらいいのか分からない」と心境を語った。林巡査部長は警察官になった時から機動隊に入ることを望んでいたが、「家に来た時は職務上、仕事の話はほとんどしなかった。SATになったのも事件で知った」。中学時代からテニスが得意で、岐阜市内のテニスの強豪高校に進学。家族で試合の応援に行ったこともあり、活発だったという。
千代和さんは「機動隊となればこういう事件もあり得るが、まさか一歩が……という思い。志願した仕事だったので、ご苦労さまと言ってあげたい」と時折涙をぬぐいながらもしっかりした口調で話していた。