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□ルーシーさん事件 24日判決 「死因」どう判断 [産経新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070422-00000017-san-soci
ルーシーさん事件 24日判決 「死因」どう判断
4月22日8時0分配信 産経新聞
■検察、状況証拠重ね「薬物の作用」
英国人女性、ルーシー・ブラックマンさん=当時(21)=が遺体で見つかった事件など計10人に対する性犯罪で、準強姦致死などの罪に問われ、法定刑上限の無期懲役が求刑された織原城二被告(54)の判決公判が24日、東京地裁で開かれる。織原被告がルーシーさんを死亡させたことを証明する直接証拠はなく、裁判所の判断が注目される。
織原被告は初公判から一貫して無罪を主張。検察側は状況証拠を積み重ねた。起訴状によると、ルーシーさんが死亡したのは平成12年7月。死因は織原被告がわいせつ目的のために使ったクロロホルムなどの薬物の作用としている。
ルーシーさんの遺体は切断され、一部はセメントで固められて神奈川県内の洞窟(どうくつ)に埋められていた。遺体の損傷が激しく、死因の特定には至らなかった。
それなのに、検察側が死因を「薬物の作用」としたのは、織原被告が薬物で人事不省にした女性にわいせつな行為をし、その様子をビデオ撮影するという、極めて特殊な手口の性行為を繰り返していたためだ。
織原被告宅からはクロロホルムなどの薬物や、起訴された事件の他の被害者9人を撮影したビデオテープなどが押収されている。
さらに、ルーシーさんが死亡したとみられる直後、織原被告はチェーンソーやセメントなどを購入しており、検察側は織原被告がルーシーさんの遺体を切断したと主張。「遺体を切断したのは、犯罪行為でルーシーさんを死亡させたからだ」としている。
一方、織原被告は、ルーシーさんが死亡したとされる直前まで一緒にいたことは認めているが、薬物の使用や死亡との関係は否定している。
ルーシーさんの遺体から薬物は検出されず、ルーシーさんとの性行為を撮影したビデオテープも発見されていない。
弁護側は「他の被害者に薬物を使ったからといって、ルーシーさんにも薬物を使った証拠にはならない。織原被告が死亡させたと立証されていない」と主張している。
◇
■織原被告、法廷でも目立つ“奇行”
「裕福だが思考が独断的」−。弁護団が最終弁論でこう述べたように、織原城二被告は裸になっての出廷拒否や、ルーシー・ブラックマンさんの遺族に「おくやみ金」として1億円を提供するなど、法廷内外で奇妙な行動が目立った。
織原被告は親の資産を相続したほか、バブル期には不動産取引を中心とする事業を展開した。現在は破産したが、平成12年12月から60回に及んだ公判に、20人もの私選弁護人による大弁護団で臨んだ。
織原被告の法廷内の奇妙な振る舞いで最たるものが、昨年4月の出廷拒否。「意見陳述は加害者に対してなされる。私は加害者ではない」というのが拒否の理由だった。
織原被告は東京拘置所の独居房で、服を脱いで洗面台にしがみつき、抵抗したという。
結局、この日のために英国から来日したルーシーさんの母親は、織原被告不在のまま意見陳述。閉廷後、「出廷拒否は非礼な行為」と織原被告を糾弾した。
また、昨年10月の論告求刑公判では、織原被告は唐突に意見陳述を要求。栃木力裁判長は「そんなことは許しません!」と声を荒らげた。
司法関係者は「あのような対応は裁判所の心証を悪くするだけ」とまゆをひそめる。
異例の出廷拒否をしてまで無罪を主張する一方、ルーシーさんの父親には約1億円もの大金を渡している。ただし、お金の趣旨は死亡させたことへの慰謝ではなく、「おくやみ金」だった。
死亡したもう1人の被害者の豪州人女性の遺族にも、同じ趣旨で約4300万円の提供を申し出たが、関係者によると、遺族側は「何のお金か意味が分からない」と受け取りを拒否しているという。
最終更新:4月22日8時0分