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10月1日8時30分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081001-00000074-san-soci
米加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)の事故米不正転売問題で、農林水産省が昨年2月、事故米500トンを食用転売するため残留農薬検査が行われたことを匿名の告発文で知らされながら、同社に事実関係を聴かないまま、「問題ない」と結論づけていたことが30日、分かった。この時点で、同省が不正転売疑惑を厚生労働省に報告していなかったことも判明した。
農水省側は当時、事故米の数少ない売却処分先として三笠フーズを“お得意さま”扱いしており、意図的に調査の手抜きが行われた可能性が濃厚になった。農水省は今後、内閣府の第三者委員会に経緯を報告し、事実認定を求める方針。
同省などによると、昨年1〜2月、東京農政事務所に2度、「通常の半額の食用米の売買話がある。事故米ではないか」とする告発文が届いた。
この米からは有機リン系農薬メタミドホスが検出されていないことを証明する検査書も添付されており、検査の依頼元は三笠フーズだった。通常の米売買で、こうした検査書を付けることはないため、告発文では「なんのために分析したのか」などと、不正転売の疑いを指摘していた。
これを受け、福岡農政事務所が同社の九州事業所に立ち入り検査を行ったが、その際、在庫確認をするだけで、メタミドホスの検査書については全く事情を聴かず、検査を行った検査機関に問い合わせもしなかった。また、同省は厚生労働省への報告もしなかった。