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(回答先: 【ドラマ・企業攻防】日本メーカーの“甘さ”露呈したスピード水着問題 「MSN産経ニュース」 投稿者 mei 日時 2008 年 6 月 25 日 00:21:33)
2008.6.30 18:18
このニュースのトピックス:世界新記録
川久保玲さんが手掛けた五輪公式デザインのレーザー・レーサー。右足には書家の井上有一さんが描いた「心」の文字の一部分が見える 競泳の北京五輪米国代表選考会が29日、ネブラスカ州オマハで開幕。初日に英スピード社の高速水着「レーザー・レーサー」(LR)を着用した2選手が世界記録を更新した。米国でも旋風が吹き始めた「魔法の水着」は、世界トップメーカーの存続を掛けた努力が生み出した。
「この水着が最も自分に合っていた。うまく泳げたし、水の中でもいい感触だった」。代表選考会の男子百メートル平泳ぎ準決勝。北島康介(日本コカ・コーラ)のライバル、ブレンダン・ハンセンは個人契約を結ぶナイキ製品ではなく、LRを着用して今季世界最高の59秒24をマーク。LRを絶賛した。
5月には米国の水着メーカー、TYRスポーツが、スピード社を独占禁止法違反容疑で米連邦裁判所に提訴。今大会に、4年前の選考会の倍近い約1200人が出場資格記録を突破してきたことも、「LRのおかげ」と揶揄(やゆ)する声があるが、とにかく結果を出した。
この水着が開発された要因を、スピード社と日本でのライセンス契約を結ぶゴールドウイン社スピード事業部の小嶋正年部長は「ナンバーワンにこだわり、一切妥協がなかった結果」と語る。体を最も抵抗を受けにくい形に補正し、着心地を無視。従来の概念を覆したコンセプトが、他社製品との差を産んだ。
米国スピード社クレイグ・ブロマーズ副社長(マーケティング担当)は「選手やコーチの意見をもとに研究や実験を繰り返し、最後に残ったものがこれだった」と明かす。データ分析は米航空宇宙局(NASA)などで行われたが、関係者は「NASAは空気抵抗に関する知識も測定機器も世界一」とこだわりを見せた。
さらに酸素摂取量の測定機器を備え付けた流水プールがオタゴ大にあればニュージーランドに飛び、豪州国立スポーツ研究所(AIS)に動作解析の最新装置があれば豪州に赴き、選手を使ってテストを繰り返した。
開発費は数億円に上ったが、同副社長は「わが社は他のスポーツの製品を手がけていない。プライドとすべてのエネルギーを水着にかけてきた」と胸を張る。スポーツ用品市場の将来について、関係者は「ナイキのように総合力があるブランドか、各カテゴリーでナンバーワンでなければ生き残れない」と分析。1920年代から水着を主力商品としてきたスピード社は、ナンバーワンを追求するしかなかった。
米国代表のマーク・シューバート監督はLRの性能の高さを認め、選考会で生まれる世界新記録を「最低10個」と見積もる。その上で「北京で金メダルを取るには、どの種目でも世界新記録が必要になる」と予測した。(橋本謙太郎)
http://sankei.jp.msn.com/beijing2008/news/080630/gaj0806301833006-n2.htm