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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080302-00000012-gen-ent
3月2日10時0分配信 日刊ゲンダイ
防衛省がイージス艦の航海長を海上保安庁に無断で事情聴取していた問題で、石破防衛相のクビが飛ぶ情勢だ。航海長は事故発生時前後の当直士官、つまり現場責任者である。コッソリ呼んだ石破大臣や幕僚監部は何を聞き出し、口止めしたかったのか――。
「今回の件は、自動車運転でいえば、ウインカーを出さずに突然曲がったり、高速道路上で突然止まったりしたのと同じ。考えられない事故だ」
海上自衛隊のあるOBがこう前置きした上で、状況から推測できる“真相”を語った。
「見張り員らの引き継ぎに問題はない。乗組員は5分前始動が徹底されており、交代前と後の見張り員は一緒に漁船団を確認するからだ。交代は確実に行われたというから、引き継ぎも万全ということだ。見張り員から当直士官に情報が伝わらない、という状況もあり得ない。見張り員は皆、マイク付きヘッドホンで情報を共有。漁船団を確認すれば、方角と距離を叫ぶ。それを(司令塔である)艦橋の伝令が聞き、当直士官に伝える。当直士官自身も海面を見渡せるのだから、見張り員の報告が不自然なら双眼鏡で見たり、再確認したりすればいい。見たのが青灯か赤灯か、という問題ではない。基本通り、面舵を切れば済む話だ」
見張り員は確実に任務遂行していた。ならば、考えられることは何か。
「艦橋に当直士官がいなかった。または他の者に当直を任せていたかのどちらかだ。とすれば、自動操舵を続けたことも納得できる。見張り員が情報を上げても指示をする責任者がいないんだから船は直進するだけ。運転手のいない車が道路を走っているのと同じことだ」
●「乗組員をずっとカン詰めにしているのは異常」
イージス艦が操縦者不在で海を突っ走るなんて、考えただけでも背筋が凍る。そんな船と衝突し、今もって行方不明の吉清さん親子はどこにいるのか。
「状況からして、イージス艦は衝突時、漁船に乗り上げたと思う。すると、イージス艦のハラ(船底)は真空状態になり、海に投げ出された人は吸い込まれる。今回、イージス艦はあわてて後進したというが、となれば、恐らくペラ(スクリュー)に巻き込まれた可能性が高い。でなければひとりも発見できないわけがない。これは、あくまで一般論だが、海幕も状況把握しているはずだ」
そして、海自OBはこう結ぶ。
「航海長を呼んだのは、当時の状況確認と対応をめぐる口裏合わせ。今もって乗組員が船を降りる許可が出ないことが裏付けだ。自分のミスでもないのに、艦内に足止めされ、上官らを苦々しく思う乗組員は多いはず。ヘタに許可するとペラペラ証言される恐れがあるから、カン詰めにしている。背広組は誰に責任を押し付けるか、そればかり考えているのだろう」
舩渡艦長は、事故から8日目の27日、吉清さんの関係者に謝罪したが、肝心の事故原因については「捜査中」とノラリクラリだった。
「自分も寝てたから分からない」なんて、口が裂けても言えないのだろう。