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株価上昇へ、今すぐ「福田辞めろ」…専門家からも噴出(ZAKZAK)
各界専門家「他人事内閣は不要」
「貯蓄から投資へ」とはよくも言ったものだ。平均株価は昨年9月の福田政権発足から昨7日までの4カ月強で3000円以上も下落した。この間、政府が推す投資促進を真に受け、株式を購入した庶民は今、含み損という最悪の事態に直面している。それでも福田首相の株価対策への動きは鈍く、人ごとのような発言ばかり。「日本のために辞めてくれ」。他人事内閣に専門家から辞めろコールが噴出している。
「今の株価水準が続くようなら、優良企業のほとんどが外資に買収されてもおかしくない。減税なり、金融緩和なり、やることをやらないと、株価はどんどん落ちる。日本経済は相当危険な状況ですよ」
怒り心頭に発するのは『年収崩壊』(角川SSコニュニケーションズ)などの著者で、経済アナリストの森永卓郎氏。
今年に入って平均株価は暴落に次ぐ暴落を繰り返している。7日にはまたも一時1万3000円を割り込み、1万2972円まで落ち込んだ。
森永氏が指摘する通り、自社の株価を高めることを買収防衛策の一環としてきた企業にとっては辛い。
鉄鋼大手の新日鉄と薬品首位の武田薬品工業をみても、昨年9月26日の福田政権発足から7日までに、新日鉄は時価総額で約1兆7100億円が吹き飛び、武田は約1兆5800億円を失った。株安局面は、外資による国内企業のM&A(企業の合併・買収)を加速させる恐れがある。
森永氏が続ける。
「GDPと株式市場の時価総額の比率をみてみると、(先月18日時点で)米国市場の時価総額は自国のGDPの約1・3倍で、中国も同じぐらい。でも日本は0.85倍だった。同じ1.3倍だったら、平均株価は2万1000円になる計算です。福田さんが何もしないから、日本の評価が極端に下がってしまった。もはや亡国ですよ」
上場企業が保有する有価証券の評価額に至っては、昨年9月末から今年1月末までに約18兆円目減りした=2面に詳報。
怒りが収まらない森永氏は「今すぐ辞めてもらって総選挙で民意を問い直してもらいたい」と声を荒らげた。
政治評論家の森田実氏も黙っていない。開口一番、「日本を思うなら、福田首相はいますぐ退陣すべきだ」と言い切る。
「日本市場が暴落するなか、福田首相は『株式市場の低迷は米国の問題で日本の問題ではない』と素知らぬふりをしている。サブプライム問題は米国発ですが、日本が苦しんでいるのだから他人事では済まされない。即座に対策を取るべきなのに何にもしないのはまったく理解できません」
だが、首相にとっては人ごとなのだろう。株式相場が世界的危機にあった1月21日、首相は記者団に「日本の株安は内閣の経済無策の表れでは」と問われると、「そんなふうに言う専門家はいますか。ちょっと顔を拝見したい」と開き直った。
2月6日にも、平均株価が今年2番目の下げ幅646円安を記録したというのに、「株価は上がったり下がったりだ。今の国際情勢、国内の足元の状況もよく見極めて対応していきたい」と語り、市場関係者を凍り付かせる。
この期に及んで「上がったり下がったり」と言える鈍感さ。大手証券の幹部も「よく言うよ」とあきれ返る。
サブプライムローンを組み込んだ証券化商品を保証する金融保証会社、「モノライン」の問題もくすぶる。ちょっとしたショックで株安は再び世界を2周、3周と回りそうだ。
森田氏は「こういうときこそ50兆円といわれる(霞ケ関の)“埋蔵金”を経済政策に使うべき。『財政支出は増やせない』『政府がやれることはない』とうそぶいている場合じゃない。機転の利かないリーダーは不要」と断じる。
福田首相には、少なくとも内閣誕生当日の平均株価1万6435円まで戻す責任がある。
「そこまでとはいきませんが、短期的に一気に戻す方法がひとつだけありますよ」。興味深い見解を示すのは、第一生命経済研究所の主任エコノミスト、永濱利廣氏。
「05年8月8日に小泉純一郎首相が郵政解散し、9月11日に大勝しましたが、解散したときと投開票の12日までに株価は1117円上昇した。外国人投資家が構造改革期待で買いを入れたのが理由です。そこから考えるに構造改革をうたう新党、特に『小泉新党』でも旗揚げされれば、一気に1000円は上がる」
福田内閣の発足以降、改正建築基準法、金融商品取引法の施行など規制緩和路線が再規制の方向に進み、構造改革は大きく後退した。
「施政方針演説で将来的に消費税の抜本改革といっているので増税はあっても減税はない。寒冷地の低所得者に灯油券はいいが、絆創膏を張るような対処療法的なバラマキ行政が復活した。構造を根本から変える意志がみえないので、外国人投資家のマインドを引き戻すには、福田内閣では難しい」(永濱氏)
日に日に高まる退陣待望論。首相をはじめ、危機に極めて鈍感な“他人事内閣”だけに、この声にさえ気付かないかもしれないが…。
ZAKZAK 2008/02/08
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_02/t2008020823_all.html