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<消費行動が変調「外食はファストフード」「自転車でPB購入」 >
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080125/biz0801251838015-n1.htm
「節約のために家庭でお酒を飲む人が増えた。今後も物価上昇の影響は避けられない」。
居酒屋チェーン「甘太郎」などを展開するコロワイドの担当者は頭を抱える。
(略)
ファミリーレストランも昨年は2・6%減。デニーズは、家族連れでにぎわうはずの年末年始の
客足が鈍く、「“晴れ”の日には外食をしようという需要も落ち込んでいる」と危機感を募らせる。
ロイヤルホールディングス傘下のロイヤルホストも昨年12月は客数、売上高とも7%台のマイ
ナス。「ガソリン高で車の使用を減らしていることが響いており、郊外立地や地方の店ほど落ち
込みが大きい」(中堅チェーン)という。
対照的に、ファストフードは売上高が5・6%増と“独り勝ち”。好調な日本マクドナルドや吉野
家が牽引(けんいん)役となったためだが、「加工食品や調味料の値上がりで、家庭で食べる
よりも、ファストフードの方が安上がりという来店客が増えている」(大手ファストチェーン)との声もある。
大手スーパーやコンビニの店頭では、メーカー商品よりも安いプライベートブランド(PB、自主
企画)商品が幅を利かせている。イオンでは昨年11月にしょうゆや食パン、ヨーグルトなどの
PB商品で値下げに踏み切った。担当者は「1月中旬までで前年同期比2〜5倍も売れて
いる」と、消費者の生活防衛の高まりを実感している。
ただ、スーパーなどの小売店でも消費者の自動車離れが進んでいる。滋賀県地盤の平和
堂では「自転車で来店する客が増えたほか、自動車の来店客は、まとめ買いの傾向が強まっ
ている」(広報担当)という。大型商品が多く、郊外立地の家具店やホームセンターを展開
する島忠までもが「自転車で買い求めるお客が増えた」という。
当然、ガソリンスタンド(GS)の経営は深刻だ。相次ぐ値上げで客足が遠のき、むしろ安売り
合戦が過熱している。
(略)
企業も値上げに踏み切っても、それ以上に売り上げが落ち込み、業績が圧迫される。その結
果、賃上げは遠のき、家計はさらに萎縮(いしゅく)する。消費の現場は“負の連鎖”の様相
も呈してきた。