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http://www.amakiblog.com/archives/2007/12/18/#000628
2007年12月18日
広河隆一の記録映画「ナクバーパレスチナ1948」が完成した!
一枚の郵便が私の手元に届いた。フォトジャーナリスト広河隆一製作・監督の記録映画「ナクバ(大惨事)−パレスチナ1948」が完成した事を知らせる手紙である。心から祝福したい。
私は1月20日のこのブログでこの映画の事を書いた。そのブログの中で私はフォトジャーナリスト広河隆一の人生を捧げてつくろうとしている一つの記録映画が、ひょっとすると世界を揺るがす事になるかもしれないという予感を書いた。その予感はこの映画が無事に完成したことによって、今現実のものになろうとしている。
私が外務官僚になって良かったと思う事を一つだけあげろと言われたら、私は間違いなくレバノンという国に駐在し、パレスチナ問題を知った事であると答えるであろう。いや、知らなければ良かったのかも知れない。知らなければ私は外務省を辞める事もなかっただろう。外交官生活を全うして楽な人生を終えたに違いない。人の痛みに思いを寄せる事もなく、自分の幸せだけを考えて人生を終える事になっていただろう。
しかし私は知ってしまった。知る事によって、パレスチナ人の悲しみ、苦悶を知り、それに共感するアラブの民の心情に触れ、そして国際政治の欺瞞とこの世の不条理に憤る事になってしまった。そして官僚を離れて一人になった私は、この世の中には、他人の苦しみを自分のことのように共有し、その苦しみを分かち合い、少しでも助けになりたいと思う、多くの善良な人達がいる事を知った。広河隆一さんとその広河さんを助けてこの映画を完成させた、見知らぬ多くの人達もそういう人達である。
今日の国際政治の最大の矛盾が、この映画に凝縮されている。強者の横暴も、弱者の救いのない悲しみも、隠された真実も、イスラエルと言う国家の欺瞞も、そして何よりも米国のイラク攻撃の真の理由も、すべてはこの映画に凝縮されている。
「たった一枚の写真が世界を変えることもある」と信じて写真月刊誌「DAYS JAPAN」を刊行し続けている広河隆一氏が、「たった一本の映画が世界を変えることもある」と、今ライフワークの映画を完成させたのだ。
来年3月東京渋谷のユーロスペースでの上映を皮切りに全国で上映されるという。一人でも多くの日本人に見てもらいたいと思ってこのブログで紹介させてもらった。
関心のある読者の為に問い合わせ先は以下の通りである。
『1コマ』サポーター事務局 山田雅子
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