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国内ファンド買いたたき狙う? スター銀売却が頓挫(ZAKZAK)
株価下落にらみ「待ちの姿勢」
東京スター銀行の売却話がすっかり頓挫している。今年5月に国内投資ファンドへの売却が決定的となり、交渉が行われているはずなのだが、音沙汰(さた)は何もなし。どうなっているのか探ってみると、今話題の米国の住宅ローン焦げ付き問題が影を落としているようなのだ。金融不安から銀行株が軒並み下落するなか、ファンド側がスター銀株のさらなる下落をジッと待ち、安く買いたたこうとしている感もあるという。
スター銀は東京を地盤にする第2地銀で、1999年に経営破綻(はたん)した東京相和銀行が前身。米投資ファンドのローンスターが400億円を出資して傘下に収め、2001年に営業を始めた。
05年1月には東証1部への再上場を果たし、ローンスター側は約3割のスター銀株を売却して800億円ほどの収益を得ている。
残り約7割の保有株についても、企業価値を高めて株価を高めたうえで売却する方針だったが、スター銀の株価は下落の一途をたどっている。今年6月に40万円前後で推移していた株価は、今月20日の取引時間中に28万1000円を付け、上場来安値を更新した。
ローンスターが保有するスター銀株の価値は再上場時に2000億円ほどあったとみられるが、現在は約1400億円まで目減り。「ローンスターとしては一刻も早く売却をまとめたいところでは」(金融関係者)とみられている。
ただ、ローンスターも手をこまぬいているわけではない。正式なコメントこそ出していないものの、現在は国内投資ファンドのアドバンテッジ・パートナーズ(AP)を相手に売却交渉中とされる。今年9月には、APが近くスター銀株のTOB(株式公開買い付け)を実施すると報じられ、株価が急騰する場面もあった。
しかし、スター銀売却に関する正式発表はいまだに出されないまま。同行が今月16日に行った中間決算発表でも売却関連の発表はなく、一般投資家の間に失望感が広がった。同行の株価が低迷しているのは、売却交渉の膠着(こうちゃく)状態が嫌気されているためだった。
売却交渉が進展しない背景には、米国の住宅ローン(サブプライムローン)焦げ付き問題に端を発した金融不安で、APが海外金融機関から買収資金を調達するのが難しくなったためともいわれている。
一方で業界内には「APは急いで買収をまとめるより、時間をかけてスター銀株の株価下落を待った方が安く手に入れられると判断したのではないか」(大手銀関係者)との見方もある。
どちらにしろ、米国の住宅ローン問題が影を落としているのは間違いなさそうだ。
ローンスターにはAP以外の売却先を探すという手も残されているが、実際は「スター銀の買収に応じる相手はそれほど多いわけではない」(地銀関係者)とみられている。
「今年の春先までは外資系の金融機関やファンドなどがスター銀に色気を見せていたが、住宅ローン問題で自分のフトコロに火が付き、とても買いに行けるような状態ではない」(金融アナリスト)ためだ。
スター銀自体は、不動産関連業種への融資比率の高さがリスクとなっているものの、個人向けサービスでは独自性があり業界内でも注目されている。
今後は、スター銀の株価動向をにらみながら、ローンスターとAPがまったりと持久戦を展開することになりそうだ。
ZAKZAK 2007/11/21
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_11/t2007112112_all.html