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「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の社会学
11月16日10時0分配信 日刊ゲンダイ
「ALWAYS 続・三丁目の夕日」が人気だ。今月3日公開だったが、スタート2日間で43万人を動員。9日間で興収15億円をマークして、「最終的には50億円確実」(映画関係者)なんていわれている。前作は35億円だったから、大したもんだ。この背景にあるのが、昭和30年代ブームの拡大だ。前回は単なるレトロだったが、今や、昭和30年代の見直しは社会現象になりつつある。
「富士通は今年4月、毎年行われる幕張メッセでの全社的な集会で、成績優秀者の社員の家族を登場させた。日経新聞は、企業と社員、家族の関係が変わってきたと報じました。昭和30年代は社員が家族のように団結して、頑張った。地域でもテレビがある家にみんなが集まって、連帯意識が強かった。こうした絆は個人主義の台頭や終身雇用の崩壊などで崩れてしまったが、多くの企業が見直しを始めている。『三丁目の夕日』がヒットしているのは、単なるノスタルジーではなくて、社会全体が昭和30年代型を見直している背景があると思う」(シンクタンク研究員)
米国人ジャーナリストのベンジャミン・フルフォード氏もこう言う。
「米国が押し付けてきた市場万能主義の修正が急ピッチで進んでいるのだと思います。ちょっと前までは個人の自立がもてはやされ、ひとり暮らしがはやったが、大家族で暮らす楽しみ方もある。懐古趣味だけの昭和30年代ブームでは希望がないが、日本の社会は大きく変わっていくと思いますよ」
“続三丁目”のヒットも納得!