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[ノーベル化学賞]独エルトゥル氏に(毎日新聞)
2007年10月10日21時11分
スウェーデン王立科学アカデミーは10日、07年のノーベル化学賞を独マックス・プランク財団フリッツ・ハーバー研究所のゲルハルト・エルトゥル名誉教授(71)に授与すると発表した。授賞理由は「固体表面における化学反応の研究」で、界面化学の基礎を築いた。これが基となり化学反応を促進する触媒を設計できるようになり、燃料電池や車の排ガス浄化装置の開発、半導体工業の発展、オゾン層破壊の解明など幅広い分野に貢献した。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、賞金1000万クローナ(約1億8000万円)が贈られる。
エルトゥル氏は、大気中の窒素から肥料を作る化学反応を促進する触媒を研究した。この反応は触媒が含む鉄の表面で起きる。周囲の不純物の影響を受けないように、真空に近い条件下で実験を進め、正確な過程を解明した。車の排ガスを浄化する白金触媒の研究も進めた。
これらの研究が基礎となり、固体の表面が触媒となって進む化学反応を解明する手法が確立された。触媒作用の理解が進み、原子、分子レベルで触媒の設計が可能になり、産業の発展に寄与した。
エルトゥル教授は1936年10月10日生まれで、71歳の誕生日での朗報となった。
▽川合真紀・東京大教授(表面化学)の話 エルトゥル氏は化学反応だけでなく、固体表面の原子構造や電子状態を物理的にもきっちり解明し、触媒の探索などの応用につなげた。社会への寄与も大きく、学会では毎年、ノーベル賞の呼び声が高かった。若い研究者の教育にも熱心で、会った人みんながファンになってしまうような人だ。
http://news.livedoor.com/article/detail/3339288/