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□「おもちゃ花火」広がる世界 純国産、輝き復活 [産経新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070818-00000913-san-soci
「おもちゃ花火」広がる世界 純国産、輝き復活
8月18日14時32分配信 産経新聞
■鮮やかな色変化、時間長持ち
厳しい残暑が続き、まだまだ花火を楽しめそう。豪快に夜空を彩る打ち上げ花火だけではなく、手持ち花火など玩具花火(おもちゃ花火)も楽しみのひとつだ。最近では国産の本格的な花火が復活の兆しを見せているほか、花火をチョイスしてくれる花火コーディネーターも登場するなど、楽しみ方の幅が広がっている。(森浩)
≪高くても売れる≫
「今年は純国産花火の復活、飛躍の年です」−。ネットで幅広く花火を販売する立岩商店(長崎)専務の立岩直樹さんは力強くこう語る。
新製品で人気を集めるのが、赤色の火花が菊の花のように丸く広がる打ち上げ花火「紅華」(1700円)や、無数のブルーの火が次々出る吹き出し花火「ジャパンブルー噴出」(200円)など、純国産の花火だ。
国産の特徴は火がついている時間が長く、色の変化が鮮やかなこと。「中国の技術も上がってきているが、海外品ではなかなか出せない色」と立石さんは国産の魅力を語る。輸入品より2割程度高いが、購入者からは好反応を得ている。
背景にあるのはシニア世代の本格志向。立石さんは「50、60代の方が幼少のころ見たのは国産花火。昔見た上質な花火を求めるニーズが高まっている」と分析する。
≪輸入に負けるな≫
はかなさを愛(め)でる線香花火にも、こだわりの国産線香花火が登場している。花火問屋の山縣商店(東京)が手がける「大江戸牡丹(ぼたん)」は、国産の線香花火だ。
「江戸時代に生まれた線香花火ですが、人件費などの高騰でいまや99・9%が中国からの輸入品」と解説するのは社長の山縣常浩さんだ。安価な輸入品に押されて廃業が相次ぎ、国産品は9年ごろにほぼ作り手がいなくなってしまった。
こんな中、山縣さんは国産品の復活に取り組んだ。かつての職人に手作業での生産の指導を受け、和紙の選定や火薬の配合に試行錯誤を重ねた。「なんとか日本人の手で再度作り続けたいと思った」(山縣さん)
輸入物の1本5円程度に比べ、「大江戸牡丹」は10本525円と高価だが、燃え尽きるまでの時間は約1分と中国製の2倍。余韻を十分に楽しめ「発売以来、売れ行きは好調で贈答用などに購入する人も多いです」。
福岡県でも筒井時正玩具花火製造所が製造を開始。線香花火も徐々に国産に“火がつき始めて”いる。
≪アドバイザー登場≫
良い花火の選び方がわからない−という人のために「花火コーディネーター」も登場している。
手掛けるのは花火専門店の長谷川商店(東京)。予算や人数に応じて、花火の選定から設置方法、着火の順番まで細かくアドバイスする。「いわばミニ花火大会の演出です」と「花火コーディネーター」の長谷川公章さんは説明する。
全国から注文を受け付けており、家族で楽しむ花火からPTAの花火大会まで用途はさまざま。価格も千円から数万円と幅広い。「公園や海岸など楽しむ場所を聞いて、選ぶ花火を変えています。リピーターも多く、好評です」と、“演出”に自信をのぞかせる。
◇
■マナー大切、規制の動きも
玩具花火で指摘されるのはマナーの悪さ。
兵庫県明石市を皮切りに神奈川県鎌倉市や茅ケ崎市など、観光地を抱える自治体が相次いで夜間の花火を禁止する条例の導入を進めている。また神奈川県では改正迷惑防止条例を4月から施行し、午後10時から午前6時まで、花火を全国で初めて禁止した。騒音や燃えかすだけでなく、民家に打ち込むなど悪質な事例が絶えないことが理由だ。業界団体の日本煙火協会(東京)は今年から「マナーアップ運動」として「音の出る花火は、人の迷惑にならない場所と時間を選ぶ」「飛翔するものは、飛ぶ方向と音に気を付ける」といったマナー向上を訴えている。
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最終更新:8月18日14時32分