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□どっしり太平洋高気圧、猛暑日続々 大阪で38.1度 [朝日新聞]
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どっしり太平洋高気圧、猛暑日続々 大阪で38.1度
2007年08月16日
8月に入り、猛烈な暑さが全国各地で続いている。日本の東南海上にどっしりと居座る太平洋高気圧の勢力が「超強力」なため35度を超える猛暑日が続き、北日本を中心に観測史上最高を更新する地点が続出している。7月の冷夏傾向を受けて8月を「平年並み」と予報した気象庁も首をかしげるほどだ。熱中症にかかった人も全国で1400人を超え、16日も東京や埼玉で3人が亡くなった。仕事中の暑さや不快さを克服しようとするアイデア商品も人気を集めている。
■各地で35度超
近畿地方は16日、午後1時前に京都市で37.6度、大阪市で38.1度を記録するなど各地で猛烈な暑さとなっている。
なぜ、こんなに暑いのか。気象庁によると、直接的な原因は、非常に強力な太平洋高気圧が絶え間なく暖気を送り込んでいるためだ。ペルー沖の温かい海水がインドネシア近海に押し寄せて発生する「ラニーニャ現象」により同近海で上昇気流が起き、下降気流が日本の南海上に流れ込んで太平洋高気圧を強めているとみられる。
気象庁は6月、同現象による夏の猛暑を予報した。しかし、7月は太平洋高気圧の勢力が弱く、台風4号が上陸したために冷夏傾向となり、「8月は平年並み」と修正した。ところが、7月末の梅雨明けから太平洋高気圧が予想を超えて勢いを増し、北海道や東北地方を中心に計88の地点で観測史上最高を更新。鳥取県境港市で38.1度(14日)▽北海道苫小牧市で35.5度(15日)▽仙台市で37.2度(同)――などを記録した。
気象庁の担当者は「北海道までも今回のような厳しい暑さになったことについては、複合的理由が考えられ、原因を分析し切れていない」と話す。西日本の酷暑は17日まで続くが、18日からは太平洋高気圧の勢力が弱まって曇りがちになり、来週以降は晴れても気温は35度以上にならない見込みだ。
■酷暑対策グッズが人気
酷暑をしのぐさまざまな対策グッズが人気を集めている。
「ファンの音があまりしないから、会社で使いやすそう」。15日午後、大阪・ミナミの「ビックカメラなんば店」のパソコン売り場の一角で、男性会社員(42)は小型扇風機を手に取った。
この小型扇風機はコンセントではなく、パソコンのUSBポートを電源とする。メーカーによると、USB扇風機は例年6〜7月を中心に売れるが、今年は8月から急激に売れ出した。
同店では千円前後、約10種類のUSB扇風機が並び、売れ筋の商品は1週間で約30台売れた。環境への配慮から「クールビズ」を実践してエアコンの設定温度を上げる企業が多くなり、パソコンを使う会社員らが少しでも暑さをしのぐために買い求めているとみられている。同メーカーは「夜になると空調を切るオフィスも増えている。酷暑が需要に拍車をかけている」と話す。
コンビニエンスストア「ローソン」では、氷菓子などの他に、今年は汗や皮脂をふき取る男性用の「フェイシャルペーパー」「ボディーペーパー」が昨年の2〜3倍の売れ行き。もうすぐ「秋物商戦」が始まる百貨店では、日傘や帽子を購入する客が減らない。大阪・キタの阪急百貨店広報担当者は「今から夏物を増やすわけにもいかないし……」と困り顔だ。
■熱中症やバッテリー上がりも
連日続く厳しい暑さのため、熱中症による死者も出ている。11日に愛媛県四国中央市で農作業をしていた男性(49)が死亡。16日には、埼玉県で男性2人が、東京都町田市では部活動中の14日に倒れた中学2年男子が亡くなるなど、16日午前までに少なくとも15人が亡くなった。国立環境研究所(茨城県)のまとめでは、この夏に熱中症で救急搬送された人は14日までに死者を含めて1472人に上った。
酷暑は、お盆の帰省・Uターンラッシュにも影響を与えた。多くの車が渋滞でエンジンの回転数が上がらないまま冷房を利かせすぎ、バッテリーが上がってエンジンが動かなくなるトラブルが多発。日本自動車連盟(JAF)関西本部によると、11〜14日の近畿2府4県の救援依頼は普段よりも2倍の1万6510件で、約6千件がバッテリー関連だった。
同本部は「出動件数が多いため、現場到着に時間がかかっている。冷房の使用方法には十分気をつけてほしい」と呼びかけている。