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給食にカニ缶 ぜいたく?1缶5000円調布の保育園『食育目的』
市の監査委員『高すぎる』【東京新聞】2007年8月11日 夕刊
東京都調布市の市立保育園(園児約百人)が、食育の一環として一缶五千円のカニ缶を給食の食材に使ったところ、「高すぎる」と市監査委員から指摘されていたことが、十一日分かった。
市によると、この保育園は二〇〇六年十一月、二回にわたり給食でカニおこわを出した際、食材として一缶五千円(百七十五グラム入り)のカニ缶計十八缶を購入した。
カニ缶は、身をほぐしていないタラバガニの高級缶詰。メニューを考える同園の栄養士が、食育を目的に、旬のもので見た目や彩りのいい食材として選んだという。
同月の食材費約八十五万円のうちカニ缶だけで一割強がかかったが、市子育て推進課は「内容や栄養面で、ほかの日の給食にしわ寄せがこないように予算内でやりくりした」と説明。「食育の一環といえども度が過ぎたことは否めない。今後は内容を充実させながらも極端に高級な食材は避けたい」としている。
市立保育園の給食費は保護者が支払う保育料のほか、市の負担金の一部でまかなわれている。
〇五年に制定された食育基本法では、食育について「食に関する知識と食を選択する力をつけ、健全な食生活を実践する人間を育てること」と定義。食育推進のため、給食に地産地消や郷土料理を取り入れたり、子供に農業体験をさせる学校が全国で増えている。
家庭教育サポーターの魚住絹代さんは「カニが捕れる地域で地元の漁師の仕事に思いをはせ、感謝していただくというのなら分かるが、東京で高価なカニ缶を買う理由が理解できない。食育とは高級食材を使って子供を喜ばせるのではなく、育てたサツマイモを収穫し、芋ご飯などを作っていただくといった、体験と心と人とのつながりのある活動では」と保育園側に批判的だ。
一方、食生活ジャーナリストの砂田登志子さんは「年一、二回なら、子供のほっぺたが落ちるくらいの給食があってもいいのでは。いいものを食べれば味覚も発達する。高級なカニ缶を数回使ったくらいで問題になること自体が、食に対する優先順位の低さを表している」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007081102040414.html