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□朝青龍騒動に3つの「非」 横綱の重み協会に重く [産経新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070813-00000902-san-spo
朝青龍騒動に3つの「非」 横綱の重み協会に重く
8月13日9時29分配信 産経新聞
2場所出場停止などの処分を受け、「急性ストレス障害」と診断された大相撲の横綱朝青龍(26)の自宅謹慎が続いている。会見は回復後とされ、闇の部分が多く残る今回の騒動。しかし、非は明らか。横綱放棄に等しい行為をとった朝青龍自身の責任の重さは言うまでもないが、指導、監督の立場にある師匠、そして日本相撲協会のき然としない対応が目に余る。(小田島光)
非は3つある。
まず、朝青龍。横綱という立場をわきまえなかったことはいうまでもないとして、力士としての認識も欠如していた。土俵からいきなりグラウンドに舞台を代え、サッカーに興じた。かつて、力士は走ることをよしとしなかった。巨体を支える足への負担が大きく、けがの原因になるという考えからだった。ましてやサッカーは走りながらボールをける。体当たりはお手のものとはいえ、スプリンターではない。極端にいえば、力士生命をかけた余興参加だった。それを覚悟で148キロの横綱が走り回ったとすれば、力士放棄といわれてもしかたない。
自覚のない横綱に育てたのは、師匠高砂親方(元大関朝潮)の責任である。強くなれば何でも許される。モンゴル生まれの朝青龍に宿るこの気質に相撲の道を諭す機会はなかったのか。どうやら、横綱が元大関である師匠を見下しているため、会話が成立していなかった。となれば後援会などを通じ、よき助言者がいたろうに。ところが、名門高砂はかつての勢いがない。後援者離れが進んでいるといわれ、春場所(大阪)での宿舎には力士を応援する幟が1本もなかった。部屋関係では、もはや朝青龍を御することはできない。
ならば、日本相撲協会トップの出番のはずである。しかし、北の湖理事長(元横綱北の湖)は「後は師匠の気配り」と言って顔を出そうとしない。これまでの度重なる愚行に対しても対処が甘かった。
一連の非のうち、この3番目の重みが問われることになろう。
横綱は大関時代の成績をもとに協会が諮問機関の横綱審議委員会(横審)に諮り、横審が力士の「品格、力量」を問うた末に誕生する。いわば、協会こそが横綱の生みの親。当然、横綱の行為に対しても責任を負わなければならない。
昭和61年7月、横綱双羽黒が誕生した。優勝未経験で昇進させ、優勝しないまま8場所で終えた。親方夫人らに暴力をふるった揚げ句の廃業。千代の富士の一人横綱が続き、東西横綱が欲しいという思惑で作り上げた「養殖鮎」の横綱だった。双羽黒から提出された廃業届を受理した協会は師匠に対する処分だけでなく、全理事に対しても3カ月間20%の減俸処分を下した。当時の春日野理事長(元横綱栃錦)は双羽黒に対し「除名に値する」として、廃業より重い懲戒免職の破門も考えたという。
未熟な横綱を生んだ責任は取った。だが、これでも処分は甘いという風評が残った。
処分を下しても朝青龍は依然、横綱である。「廃業させろ」との声が協会内で上がっている。とはいえ横綱を生んだ責任上、簡単には首を切れまい。処分後の横綱の監督責任も協会にあることを忘れてはならない。
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最終更新:8月13日9時29分