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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070724-00000006-gen-ent
富士山の山頂よりもはるかに標高が高い地帯を走る列車が中国にある。北京や上海などの主要都市とチベットの都ラサを結び、標高4000メートル以上の高原を駆け抜ける「世界で最も高い所(標高5072メートル)を走る寝台列車」青蔵鉄道がそれだ。
集英社インターナショナル刊「天空列車 青蔵鉄道で行くチベット」(長岡洋幸・写真 長田幸康・文 1600円)は、世界中のツーリストの注目を集める「青蔵鉄道」の旅を紹介する世界で初めてのガイドブックだ。
昨年夏の全線開通以来、内外の観光客が殺到していまやそのチケットはプレミアがつく勢いだという。本書では総延長約5000キロに及ぶ青蔵鉄道の中でもハイライトとも言える青海省西寧からラサまで2000キロ26時間におよぶ天空の列車旅を紙上で再現する。
青蔵鉄道は、標高の他にも世界最長の高原凍土トンネルなど5つの世界記録を誇る。それゆえ、場所によっては酸素濃度が平地の約半分という難所も走るために、車内各所に酸素供給装置が設けられるなど最新鋭の特別車両によって運行されている。
しかし、何よりも特筆すべきは、その車窓に広がる大パノラマであろう。中国最大の湖「青海湖」をはじめ、崑崙山脈を越えた先に広がるココシリと呼ばれる広大な無人地帯や、鉄道最高地点を通過時に見えるタングラ山脈の氷河、そして4つの7000メートル峰と30以上の6000メートル峰が連なるニェンチェン・タンラ山脈など絶景につぐ絶景。写真を眺めているだけで、その神々しいまでの風景に圧倒される。ラサの地名が「神の地」の意だというのもうなずける。
本来であれば命がけで行くような秘境地帯を快適な列車で行く前代未聞の体験を可能にした青蔵鉄道の旅に、多くの読者が魅了されるに違いない。